1.現在、漢字を使用している国は 中国、日本、台湾の三国である。
2.毛沢東に追われ、台湾に来た蒋介石は 中国の清国時代まで使用されていたもとの漢字(繁体字)を
そのまま継承した。1949年
3.中華人民共和国は普段常用する約4,000字の繁体字の中から 2,238字を画数を減らした「常用簡体
字」として、1964年に定め、その簡体字を使用している。
4.日本の「当用漢字」も戦後、繁体字の画数を減らしたものが多い。
5.その実例を 日本字、繁体字、簡体字の順に挙げておく。
日本字 聴 気 歓 亜 帰 単
繁体字 聽 氣 歡 亞 歸 單
簡体字 听 气 モ R 普@ m
もし、日本、中国、台湾が合同で、漢字の改正に取組んでいたなら、お互いの国を旅行した時、街の
道路標識や看板が理解でき、もっと親密感を持ったことであろう。
6.漢字の歴史(漢字はいつ頃に完成して、どのように周辺国に伝来されたであろうか。
現在のところ、漢字の最古の文献は「詩経」とされ、紀元前8世紀頃作成され、戦国時代の諸子百家
に使用されたのてないかされている。秦の始皇帝が中国を統一した紀元前221年には完成し、流布さ
れていた。ただ、このときの文字は小てん体で、その後の漢代には 隷書体が常用され、この隷書体
を簡略化したのが 現在の楷書体である。以後現在まで、漢字の基準体になっている。
漢字は表意文字であり、古くから交流のあった朝鮮、日本、ベトナム(越南)は漢字文化圏と言われている。
ハングル文字や日本のかな文字は 表音文字で、漢字の概念をこの表音文字で示しているとされて
いる。ベトナム文字も同様という。そんなことで、中国、台湾、韓国、北朝鮮、越南、日本が漢字文化圏であ
る。今回韓国旅行して分かったことであるが 漢字が中国から朝鮮半島を経由して伝来されたと推定
される実例を 漢字の発音から書いておきます。各国の発音を声調抜きのローマ字表記します。
中国 韓国 日本 越南 中国 韓国 日本 越南
金 jin kim kin kim 公 gong kong kou
中 zhong chung chuu trung 竹 zhu chuk chiku
宝 bao po pou 内 nei nae
nai noi
北 bei buk boku bac 道 dao do dou
同 tong dong dou dong 独 du
dog doku doc
南 は 各国とも nan である。
中国と日本との発音の違いが韓国語やベトナム(越南)語を聞くと、納得する場合がある。
日本人が 外国旅行して安心感を抱くのは 台湾である。これは いろいろの要素があると思います
が 1つは 顔や肌の色が似ていることです。もう1つは 文字が繁体字で、65歳以上の日本 人は
戦前の教科書で習った漢字なのです。 次のページ(文化圏続)に続く 最初のページに戻る