●酒は百薬の長
(酒は適当に飲めば薬以上に健康のためになる)
●酒は百毒の長
(前項の反対で、良い点は少しも無く毒そのものである)
●酒は飲むべし、飲まるるべからず
(酒は飲んでもいいが、程度をこえて飲んではけない)
●酒を使う
(酒の勢いを借りて、気ままにふるまう)
●酒、人を飲む
(深酒は人の正常な精神を失わせる)
●酒は情の露雫
(酒は情合をこまやかにする)
●酒は詩を釣る針
(酒を飲むことのよって詩歌も生まれる、いい事を思いつく)
●酒は詩を釣る色を釣る
(酒は詩歌を生み、また色情を誘いだす)
●酒は天の美禄
(酒は天から賜った俸禄であり、また酒の美味をほめて言う言葉)
●酒は酒屋、餅は餅屋
(ものごとにはそれぞれ専門があり専門家にまかすべきだ)
●酒がまわる
(酒が同席者にゆきわたる。また酒の酔が体にゆきわたる)
●酒、口に入るものは舌出ず
(酒を多く飲むと多弁になり失言を多くする)
●酒が無くて何の己が桜かな
(酒がなければ花見もつまらない)
●酒に痛む
(酒で身体をこわす。また泥酔する)
●酒に十の徳あり
(酒には十種の長所がある。百薬の長、寿命を延ば
す、旅行に食あり、寒気に衣あり、推参に便あり、
憂いを払う玉ぼうき、位なくして貴人に交わる、労
を助く、万人和合す、独居の友となる、の十種)
●酒に飲まれる
(泥酔して正気を失う)
●酒に別腸あり
(酒の入る腸は別もので、酒量は体格の大小には関係ない)
●酒の上
(酒にまぎれる。その態、酒で理性を失うさま)
●酒の酔い本性違わず・忘れず
(酔っ払いでもその本性は失わない)