3. 癌死亡率に対する対策 1 PET 検査
癌は全国的問題であるので、まず最先端の検査法を導入すべきと考えます。
最先端の検査法として FDG(フルオロデオシグルコース)によるPET(ポジトロンCT)検査法がある。この検査 はバリウムのような胃腸に対する負担がないし、ファイバースコープのように、患者に負担をかけたり、胃腸に 傷をつけることもない。平成14年4月より診療報酬の対象となったとのことである。ただこの設備は高額であり、 アイソトープ技術者も必要であり、この設備を持つ病院は 全国でもまだ数が少ない。
私は 癌の死亡率の最も高い秋田県はこの設備を導入して、より良い検査体制を確立すべきと考えます。
PETより進んだPETとCTの複合機検査法を昨年から放医研が実験に入っている。この複合機の認可は今年 行われると言われている。私はこの「FDGによるPET」と「PETとCTの複合機」を普及させることが 癌死亡率を 減少させる1つの方法であり、21世紀的手法だと考えています。
昨年、官邸に「PET」の普及、秋田県、能代市に「PET」の導入を申し入れているがまだ実現していない。
今年も普及と導入を提言してゆきたい。
秋田県に問合せたところ、脳血管研究センターにあり、現在は診療に使用されているとのことである。
来年度には 「PETドック」を実施する方向で検討しているとの医務薬事課からの答弁です。期待したい。
(2003.5.30.) 今年、連絡があり、秋田県保健事業団で受付けているとのこと。費用は 約14万4千円位。
秋田県保健事業団のHPは http://www.kenko-akita.jp/ から総合検診を探す。 (2004.7.16.)
もう少し、付加えると、「PET検査」単独では受検できず、総合検診が約、39,000円、「PET検査」が10万5千 円位になっている。福岡和白総合検診クニックは 89,250円である。2006年2月、脳血管研究センターに
6代目の新型のPETが搬入される。この新型は最初にPETで初期病変部を発見し、疑いがある部分だけを
CTで精密検査するタイプで、被爆量が大幅に削減される。島津製作所秋田医用営業所の責任者はこの
新型は全国で7代目で、東北では初めてで、12年ぶりの据付となる。
4. ガン情報の HP の紹介
能代市が 人口約 5 万人とすると、毎年 約 175 人の能代市民が ガンで死亡していることになる。
この中には かけがいのない私の先輩や親戚の方も含まれている。その人々や家族の方は どんな悩みを
持っていたのであろうか。ここには ガンついて有用と思われる HP を載せておく。
A. 最新のガン情報 PDQ 日本語版
米国国立癌研究所( NCI )が配信する HP で、
京都大学探索医療センターが翻訳監修している。 http://www.ccijapan.com
PDQ 日本語版は 治療、検診と癌の検査、予防、遺伝学的情報、支持療法の5項目に分けて、詳述してい る。ここでは その中から 「予防の概要」の内容を載せてみる。予防には ここで載せた概要のほか、胃、 結腸直腸、口腔、子宮頸、子宮内膜、食道、前立腺、乳、肺、皮膚、卵巣の各癌の予防の項目がある。もし 知りたい項目がある方は その項目を見てほしい。
1.タバコの喫煙率と肺癌の死亡率は相関している。2.アルコール摂取は口腔癌、食道癌を惹起するリスクを増 大させる。3.運動不足は結腸癌、乳癌のリスクを増大させる。4.肥満は結腸癌、乳癌、子宮内膜癌のリスクを 増大させる。まとめると、タバコをやめ、過度のアルコール摂取を避け、運動をし、理想体重を維持するライフス タイルが癌リスクを低下させる。
食物では果物、野菜の摂取が種々の癌のリスクを低下させるが 食物のどの成分がどの癌に有効かなどはま だ分かっていない。
薬では タモキシフェンを毎日使用すると、乳癌発生リスクを約50%まで低下させる。シスレチン酸は頭頸部原 発癌のうち、二次原発腫瘍リスクを低下させる。化学予防薬として、結腸癌リスクを低下させるCOX-2阻害薬
や前立腺癌リスクを低下させるフィナステリドもある。
遺伝子検査は乳癌、結腸癌について可能であり、陽性を示した個体は予防的手術も可能である。便潜血検 査(FOBT)を用いる結腸のスクリーニングにより結腸癌の発生率を低下できる。同様に子宮頸部細胞診(パパ ニコロー染色標本)により癌発生率は劇的に低下した。
B. 日本ガン患者団体協議会(JCPC) http://med-npo.com:8080/
C. 癌治療薬早期認可を求める会 http://www.h3.dion.ne.jp/~smiura/
D. 明日の医療を考える会 http://med-npo.net:8080/
PET体験記