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はじめて米田様の回路図を拝見した時は「オペアンプって何?」状態だった素人も、
datasheetを参照しつつユニバーサル基板に並べる程度には進歩したかも。

小物部品自体は以前より手配しており、後はトランスや筺体の大物部品の手配を残すのみ
だったんですが、LM3886・BTLをぶっ壊した現実逃避に球弄りをしていたら、
なんとなくコンパクトなレイアウトに纏まりそうな雰囲気がありました。
トランス類や筺体はどうしようかと思案していたら、何と我が家に有るではありませんか。

久しく不遇を託っていた「TU-879」が!!

電源トランスは250Vなので、抵抗器で大きく落とす必要がありそうです。
定格が250mAで、ブリッジ整流して6掛けで150mA程かな?
6LU8に140mA流すので、結構厳しいっぽいかな。
トランスのヒーター電流は3.8Aなので、6LU8を2本分の3Aは大丈夫、と。
出力トランスは3KでOKでしょう。
±12Vは、この時の為に揃えていた(嘘)SW電源を使いましょう。

んー、こうしてみると、TU-879ベースで作れないことも無さそうです。
冬眠中のTU-879に復活の時が訪れたとは、実に喜ばしい事であります。

と、思いきや ・・・

ふっ、現実は非情なのさっ!!

 

 

   
c_01.JPG

作らせて頂くのはオペアンプ駆動の6LU8超三極管接続アンプということで、TU-879のプリント基板を改造して流用するなんていう、小洒落た方法では対応出来ません。この素人にはそんな知識も技術もありません。ですのでガッツリ作り直しです。

TU-879のプリント基板の替わりとなるベース板は、P-11の底板で余っているものから切り出しました。0.5ミリ程の厚さなので、加工が楽だろうという選択理由です。カッターで筋を入れ、厚板で押えつつへこへこ折り曲げると簡単に切れました。加工は楽なんですが、ぺなぺなの為、撓り易いのが難点です。ベース板は1ミリ以上の厚さが良いかも。 

c_02.JPG

購入したコンパクトロンのソケットは径が27ミリと、実に中途半端なサイズでした。仕方無いので特大リーマーも購入する羽目に。
25ミリのシャシーパンチで穴を開けて、リーマーでぐりぐりと。
このソケットには径が30ミリの物も有るらしいので、購入する際にはそちらを選んだ方が、加工の手間が掛からず良いようです。
ってか、30ミリ径のコンパクトロン用ソケットは何処で売っているんだよぅ。(T_T)

あとは緻密に設計(wwwした各ネジ穴に、ラグ板やスペーサーを取付けてベース板の完成です。この左側の部分にはにはスイッチング電源基板を取付けるので、その放熱板の位置に放熱用の穴を開けています。

c_03.JPG TU-879にはトランス類の雑音防止用として鉄板が取付けられてますが、この中敷の分厚い鉄板には、絶妙のサイズでVRが嵌りません。ですので、「こんな厚めの鉄板、どうすんだよ…」と萎える気力を奮い立たせ、或いは「なんで嵌んねーんだよ!」と頭に昇り掛けた血をグッと理性で押し戻し、あと0.5ミリ〜1ミリ程、ガシガシとリーマーで穴を削り拡げる必要があります。

「テメー!チクショー!ナメンナヨー!」と呪文を唱えながらですと、すぐ拡がります。えぇ、「高度に進化した力技は魔法と区別がつかない」って奴です。(違
c_04.JPG

TU-879の筺体の側面にも穴を開けまくりです。
RCA入力配線は後ろからぐるりと筺体内を引廻すより、やはりVR近くからだろうと、前方側面に入力端子用穴を開けました。
また、B電源電圧のドロップ抵抗や出力段定電流回路のトランジスタの発熱物体は、KT88-STCの時の様に放熱板に取付け筺体の外に出そうと、それ用の穴も両側面に開けました。

ついでに放熱板も穴だらけにしときましょう。

はじめての鉄板シャーシ加工でしたが、薄めの所為か加工は案外楽に出来ました。

c_14.JPG

コンパクトロンの6LU8です。細身の方は6BM8です。
元々はTV球とのことですが、見た目はパワフルな印象です。
というか、ヒーター電流が1.5Aだったり、プレート損失が14Wだったりする様なので、三極五極複合管の中ではパワフルな部類なんだろうと思います。
音質もパワフルだったら申し分ないんですけどね。どうでしょ。

海の向こうから届いた春のセール案内にお安く載っていたので、つい、ふらふらと購入してしまいました。返す刀の勢いで、染谷電子さんにA76-69出力トランスのお値段を確認してみたら、2個で15.000円とのことでした。量産効果で壱萬円だったら・・・。

c_05.JPG

初段周りの基板です。
例によって方眼紙にて合理的っぽい配置を検討した結果がコレなんですが・・・。回路図通りに信号の流れに沿って並べただけだったりします。一部の抵抗器は横にする場所が取れなくておっ勃った状態ですが気にしません。

回路図上ではQ3のトランジスタが2SC872Aとなっていますが、記号がQ1の2SC1775Aとは逆のPNP型となっている様です。2SC1775Aのdatasheetを見ると、コンプリとして2SA872Aの名が載っていますので、ここはタイプミスだろうと2SA872Aに変更しました。えっとー、あくまで素人判断ですので。

c_10.JPG

基板の裏面です。オペアンプ用のソケットは足長タイプを用いました。筺体にはこの裏面を上方向に取付け、TU-879の12AX7用の穴から顔を覗かせ、お気楽にオペアンプを交換して楽しもうという魂胆です。

ソケットの4番、8番ピンには、O.1μFを取付けました。
オペアンプの電源ラインには、ノイズやインピーダンス対策として取付けておくのがマナーらしいので。えぇ、良く分かってないんですが。それ以前に「冗長な部分を作るな」という声が・・・。(^^;

基板は秋月さんの百円基板です。素晴らしいC/Pかも。

c_09.JPG

今迄ボリュームは、アルプスのミニデテントしか使った事が無かったので、今回は東京光音のものを手配してみました。一部では「ミニデテントより好き」という方も多い反面、「左右の偏差が」「雑音が」「耐久性が」というお話もあったりと、両刃の刃的VRの様です。果してその真相や如何に!?

デテントのカーボンに対し、こちらは「プラスチック・なんとか」という名前だったので、「プラなら熱に弱いかも」と、熱対策を施しながらはんだ付けしてみました。んー、大袈裟?
それにつけても「このピンは細くて配線し辛いなー。」と思ったんですが、完成してから「これ、基板を付けて配線するんだ。」と気付きました。阿呆ですんません。

c_07.JPG

二大発熱物体であるところの抵抗器とTrと、それらを支える放熱板です。このサイズなら小綺麗に収まるなと選んだ放熱板は、例によって小さ過ぎだったかも。

作る段階になってから冷静に計算してみても遅いって話なんですが、電源トランス250Vを整流して340V。680Ωで70mA流して電圧降下が48V(680Ωx0.07A=47.6V)。で、抵抗器の発熱は凡そ3.4W(48Vx0.07A=3.36W)。出力段定電流回路のTrは、コレクタが68Vでエミッタが11.4Vで56.6Vと。で、Trの発熱は凡そ4Wですか。うーん、合わせて7.4Wの放熱を任せるには、矢張り小さ過ぎの予感が・・・。

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これはスクリーン・グリッド電圧の安定化回路です。
米田様の回路図上には有りませんが、MJ誌06年4月号、黒川達夫先生の「6LU8シングルアンプ」を拝読しますと、「SG電圧は低めに」「SG電流の変化は大きいので安定化を」とありましたので、この回路部分を真似させて頂きました。

回路的には黒川先生の作例そのままですが、ツェナーダイオードは24Vを7本直列で168Vとしました。これはカソード電圧68Vに、ロードラインより最適と思われたSG電圧100Vを加えたものです。が、これで正しいのかどうかは不明です。なにせ素人考えですから。(^^;

c_15.JPG

MJ誌05年10月号に載っていた黒川先生のEb-Ib特性図を拡大コピーし、同じく06年10月号のTV球でのご説明と、ぺるけ様のロードラインのご説明を基に、自分でも3K負荷のロードラインを引いてみました。以前に部品を発注する際、datasheetを参照し、モニタに定規を宛がって、ざっくりとSG電圧が100V程なら取敢えずOKかな、と思ったのですが、こうして作図してみると、SG電圧は90V程が最適の様ですね。失敗したかも。ま、あれですね。何事も手抜きせずにキッチリやれよ、ってことですね。

後はSRPP回路上條様の特性図のご説明を基に、垂直なラインを脳内補完し、「超低内部抵抗スゴス!」と、訳も分からないまま喜んでみました。(^^;

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各ブロックも完成したので、いよいよ組立です。
TU-879の筺体に、プリント基板取付用のネジ穴4箇所を、5ミリのスペーサーで浮かせてベース基板を取付けました。うーん、やはり0.5ミリの厚さだと、ちょっと押すだけで撓ってしまいます。ベースの厚さは1ミリ以上は必要かも。

コンデンサをしっかり固定する為のロックタイ・バンドも挿し込んでおきます。こうして見ると筺体内は結構余裕が有りそうですが、実際にはキチキチ状態になる予定です。
取付ける際には各部のネジの長さを、必要に応じて2ミリ〜6ミリ程切り揃えるなんていう細かな細工も必須だったりします。

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±12V用のSW電源を組込もうと作業中の図です。
1年位前に、当時は特に使う目的も無く秋月さんより購入した、特価品650円のSW電源なんですが、それがこんな形で使用する日が訪れようとは。「特価品は取敢えず鹵獲しとけ」は自作野郎の真理かも知れません。田舎者にも特価品の恩恵を授けて下さる秋月電子通商将軍様万歳!で御座います。えぇ、他の販売店の皆々様方も、地方在住者にも「特価品の愛の手を是非!」

一緒に写っている通称「猫の手」或いは「蟹の手」は、友人Tack君より無期限拝借中の、ハワイへの新婚旅行時の「想ひ出の逸品」(wwwだったりします。

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で、このSW電源、付属の取説によると、逆さ吊状態での使用禁止となっていましたので、正上位(?)で取付けました。特価品にも抜かり無く取説を添付して下さるとは。流石は秋月電子通称様。
も一度万歳させて頂きましょう。

あとはコンデンサを配置しソケット周りの配線なんですが、ご覧の通り「わやくちゃ」な配線材の引廻し振りとなりました。経験を重ねれば、綺麗な配線の出来る日がやがて訪れると思っていたんですが、事此処に至り、この素人には綺麗に配線を施す才覚など無いのだと悟るに到りました。
こんな状態じゃ何かトラブルが生じても不思議は無いですねぇ。
えぇ、最終的にトラブルが生じまくった訳ですが。

c_13.JPG

 

あとは初段部の基板と入力周りを組込み、完成です。
まずは、電源ON!・・・ヒーターが灯り、特に異常は見られません。

続いて各部の電圧を計ってみましたが、プレート電圧が300Vと結構高めになっています。
P-K間電圧を200Vにするには、カソード電圧を100V程に調整する必要がありそうです。
とすると、(100V-11.4V)x0.07A=6.2Wですか。datasheetを見ると、20W対応のTrの様ですが、
さすがに6Wは無茶だろうということで、一先ずK電圧を70Vに設定を。
でも、この設定だとPーK間電圧が230Vで70mA流すことになり、
16.1Wと、プレート損失の14Wを大幅に超えてしまいます。

「B電源のドロップ抵抗は1KΩ位のに交換しろ。話はそれからだ。」ってことの様です。
或いは定電流回路の160Ωを、60mA流すように190Ω程に交換するかの、どちらかですかねぇ。

それとヒーター電圧、これも高めの6.8V強もあります。
datasheetには、「6.3V±0.6V」とあり、限度一杯となる様です。
「ヒーター電圧は、大きいと寿命が縮まる」らしいので、ここも対策が必要かも知れません。
0.6V落とすには、0.6V÷3A=0.2Ωと、10Wの0.2Ω抵抗を入れると良いのかも。

SG電圧は168V程と予定通りですが、ツェナーを1本、14Vのものに交換かな。

最初の電圧チェックの段階で、色々と問題点が見つかっていますが、(^^;
続いて、音が鳴るのかどうかジャンクSPを繋いでチェックです。

SPを繋いで電源ON。・・・全くノイズ等はありません。・・・と、思いきや、
ワオォォ〜ンブーーーーーーーーーーー
「うわっ、アンプが吼えたぁ〜。」

電源投入後は無音のまま、十秒位経ってから発振音の様なノイズが数秒響き、
そのノイズが消えた後には「ブー」という、小さなハムノイズの様なものが残ります。
更に電源OFFの際に、SPのウーファーが1回「ぽよん」と前に飛び出すオマケ付です。

流石は素人、どうやらとんでもないアンプを作り上げてしまった様です。

・・・ orz ・・・

 

 

 

吼える原因は配線ミスだろうかとチェックしてみましたが、特に間違いは無さそうです。
ハムノイズはアースの接続ミスなのかと調べてみても、特に怪しい箇所は無さそうです。

えぇ、気付かないのは作った当人だけだったりしますが。(^^;

ウーファーの動作に到っては、何か致命的なミスが有ると思うのですが皆目見当が付きません。
取敢えずCDで音出ししてみましょう。鳴らなければ、致命的なミスが有ることが判りますから。

も一度電源ON。無音。吼えて、と。ハムノイズが残る、と。「PLAY」と。
うーん、問題無く音楽が鳴ります。回路的には正常に接続されている模様です。

素人にはここらが限界と、ぺるけ様の掲示板で質問させて頂きました。

府中402様より、
超三結分科会のNO.474に同様のレポートがあります。」とのご案内を頂きました。
その原因として「ヒーターのウォームアップ時間のばらつきによるものかも。」とのご説明と、
対策としては「球の選別」「カップリングCの投入」「B電源にディレィタイマーの投入
とのご教示を頂きました。

奈良の鹿野様より、
680Ωのドロップ抵抗をC5-C4間につけた部分」と、
ヒーター配線は一方を出力段カソードに繋ぎ、ヒーターバイアスとした部分」が拙いのでは?
とのご指摘と、その対策として、
680ΩのP,SG側に+B−GND間の平滑Cを追加する
ヒーターバイアスを独立した分割抵抗などで供給する」とのご教示と、
電源ラインの各コンデンサの容量は、大きすぎると過渡時間を長引かせることも考慮を
とのアドヴァイスを頂きました。

ご教示を、どうもありがとうございました。

早速、超三結分科会の該当記事を拝読させて頂きましたが、
アンプが吼えるなんてトラブルも、偶には有ることなんですね。
球を10本とか購入して選別するってのは、素人には似合わないかも。その財力も無いですし。
カップリングCは、オペアンプとQ1の間に入れるのかな?←よく分かっていない・・・orz
ディレィタイマーは、以前より「リレー」の使い方を覚えたいと、調べてみてはいるんですが、
未だにどの様に使う部品なのか理解出来ていませんので、ここはヒーター電源とプレート電源の
スイッチを二段構えで構成し、人間ディレィタイマーの投入を図るのが一番の解決策の様な気が。(^^;

明らかなミスと思われるのが鹿野様ご指摘の、C5-C4間に無造作につけた680Ωの抵抗器です。
ぺるけ様のThe Singli Amp. Project信号ループ最短化実験を、もう一度読み直してみました。
う〜ん、このページ、KT88・STC製作の際に、じっくり読ませて頂いていたんですが、
もう呆れる位きれいさっぱりと、その内容を忘れてしまっていました。←健忘(ry
ここには最短化用Cの他に、デカップリング用Cも必須だったんですね。
それと無闇に大容量なCの弊害についても記述されていますが、これは忘れた訳ではなく、
か、体がつい、求めてしまうの・・・莫迦

 

 

end_1.JPG

 

どうやら、完成したと喜ぶ間も無く、第一次改修に突入する必要がありそうです。
先達の方々にご指摘頂いた部分や問題点を整理してみましょう。

電源SWをヒーターとB電源の二系統に分ける。
電源部にデカップリング用のコンデンサを追加する。(400V100μF程度を合計2個)
電源電圧ドロップ用の抵抗器を680Ωから1KΩに変更する。(合計2個)
ヒーター電圧が適正値になるよう抵抗器を追加する。(10W0.2Ωを合計2個)
ツェナーダイオードを一箇所、14Vに変更する。(合計2個)
それでもノイズがあるようなら、ヒーターバイアスを独立して供給する。

取敢えず以上の対策は必要の様です。
筺体内を眺めながら、どの様に部品を配置するか検討してみたんですが、
困ったことに、それらを配置すべき余裕のある空間が見当たりません。・・・orz

熟考の末、「別途作り直し」が最善手かも知れないと思い始めました。
えぇえぇ、根性無しの未熟者ですんませんすんませんすんません。

どうせ別筺体で作り直すなら、200Vの電源トランスを手配して、Trリップル・フィルタ
も組込んで、電源電圧の変動にも対処しようかな、なんて妄想が膨らみ始めます。
TU-879にはプレート電圧が300V強の真空管で復活を期して頂きましょうか。

という訳で、
さらばっ!泡沫の先行試作型TU-879改式6LU8超三極管接続方式シングル・アンプよっ!!

・・・ 腕を磨いてリベンジすっからなっ! 待ってろよっ!! ・・・

何時になるかは判らんけど・・・。

 

e_2.JPG

今生のお別れに、最後の一曲を鳴らして別れを惜しみましょう。
さて、何を選曲しましょうか。
お気に入りの名曲、AUTUMN FALLS(Alucard vs Markus Schulz REMIX)かな。ヘビーローテーション中の、ALL THAT MAKES US HUMAN CONTINUESかな。

それにしてもこのBTの新作、すごい吹っ切れてますねぇ。
「sashaがairdrawndaggerでプログレッシブ・ハウスなら、俺は
THIS BINARY UNIVERSでプログレッシブ・アンビエントで逝く!!」
って感じ?えぇ、何かジャンルを捏造してしまいましたが。
中には 「ちょっとアンタ、小鼻に白い粉付いてますよ。」と、声を掛けたくなる様な展開も有ったりするんですよね。(^^; 

 06年11月 挫折                                                                                                                                            << HOMEへ >>

 

 

 

 

 

 

特 別 付 録

 

TU-879 復活への道程

・・・と云う程のものでも無いっすけど・・・

 

 

第一案 高級銘柄部品使用L,R独立電源コンデンサ方式TU−879


03年10月に予約をした頃に検索で知った知識として、
初心者が為すべき最初の改造は「ブランド品パーツを使用する」でした。
エレキットユーザーの皆さんは、
ATOMやBLACK GATE、RMGにビタQといった有名パーツで愛機を飾っているようでした。

曰く、
「低域の締りが〜」「中域の張りが〜」「高域の伸びが〜」「定位が〜」「レンジが〜」「表現が〜」
と、猫に小判か女性にシャネル、球アンプにはブランド・パーツという様相を呈していました。
「ブランド・パーツはそれほど素晴らしいのか!さすがお高いだけのことはあるのだなぁ。」
と素直に感化された初心者は、
改造用ブランド・パーツの手配を検討しました。

同じ頃、図書館で借りて読んでいたMJ誌のバックナンバーで、
黒川達夫先生の連載、「発展型6B4Gシングルパワーアンプの製作と検証」の
「第2回 セパレーション特性の改善と前段回路構成の実験」を読み、
これまた素直に感化され
「そうか、電源部のコンデンサはL,R独立させるのか!」
と、これまた改造計画に組み込みました。
とりあえず理解できて実行できそうなのはこの第2回の連載だけだったので。

「よし!ブランド・パーツに、L,R独立電源コンデンサ方式!これで最強のTU−879になるぞ!」
と意気込んでいたことは言うに及びません。

こうして計画したのが↓です。(レイアウトだけ。)

TU-879C1.JPG


しかしこの案は、いくらコンデンサを独立させても、初段が双三極管1本である為、
この時点でクロストーク特性が悪化していることを知り、あえなくボツに。
でも、でっかいATOMが整然とシャーシ内に並ぶ姿は、ちょっと壮観かも。
そして、見た目だけなら音は素晴らしく良さそう。(笑

結局、ATOMやBLACK GATEを購入して半年、未だ実戦投入されていません。
・・・ あぁ、もったいなや、もったいなや。 ・・・

 

第二案 超三極管接続方式TU−879


6BM8超三結でその威力に恐れ入った初心者が
「じゃぁTU−879を超三結にしよう。」と思ったのも必然でしょう。
しかし検索しても、TU−870の作例はありますが、TU−879,TU−877あたりは見掛けません。
もちろん、自分で設計する実力などありません。
そして見つけたのが、ザ・キット屋さんのサイト内にある「岐阜のS様の改造記」でした。
こちらを参考にさせて頂こうと思う反面、
どうせ超三結アンプを作るなら「手作りアンプの会」の宇多様の作例
「KT88 and large power tubes universal STC」の方が…
などと、気持ちが揺れ動きます。

宇多様の作例に惹かれるのは「真空管がいっぱい挿さってお得なカンジ」がするという、
相変わらずの進歩の無さ故です。

結局、宇多様の作例にて製作決定です。
こりゃTU-879、暫く冬眠ですかね。