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Special Thanks
Wat!の真空管アンプ おっ君のウェブサイト 情熱の真空管 |
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準 備 編 |
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製 作 記 |
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○wat!様仕様で製作するなら、落書きの必要は無いでしょう。 ○結構小さめのシャーシを購入したので、デザインから部品の配置場所まで、自分で検討しなければなりません。 私は回路の設計は出来ませんが、自分好みのデザインを考えるのは意外に楽しいものでした。 ○ただ、真空管アンプの場合、部品の位置関係や配線の距離、配線の仕方など、タブーやノウハウ、細かなTipsの塊のようで、同じ回路図を元に製作しても初心者とベテランの作では、その性能特性に大きな隔たりがあるらしいです。 こればかりは多くの先達の例に習い、自身で知識を増やしていくしかないかもです。 ○その意味で、回路の設計者であるwat!様の仕様で製作すれば、完成度は高いと思います。 ○落書き時の注意点は、鏡反転させた(下から見上げた)図で描くことです。うっかりすると真空管ソケットの配線などが、とんでもないことになります。 はい、うっかりしました。なりそうでした。(笑 |
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○シャーシに直接描けばより正確でしょうが、紙のほうが楽だと思います。貼る際にはしっかりと。 ノギスがあれば正確に寸法を計れて便利です。百円ショップに売ってました。 ○電源トランス横と真空管ソケット周りには放熱孔を開けました。 TU−879でKT88や6550はかなり発熱することを知り、6BM8STCでは電源トランスもかなり発熱することを知りましたので。これでコンデンサも少しは長持ちするでしょう。 この放熱孔開けは手間が掛かりますが、やっておくことをお勧めします。(高機能版の場合) ○立ラグなどのネジ穴も然るべき場所に開けます。 部品のハンダ付けを始めてから追加で穴開けするのは危ないです。レイアウトを考える際、部品の配置もしっかり検討しておきましょう。 ○OKならば、ポンチで印をポチっと入れます。力が大きいとシャーシが凹みますので、加減をして。 |
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○手廻しドリルでも全く問題なく作業が出来ますが、10ミリのドリル刃を使えるものがお勧めです。でも、電動ドリルがやっぱり楽チンかも。 この作業の途中、邪念や無常を感じると切っ先がずれ思わぬを後悔するハメになります。バチカンの修道士の如く、高野山の修行僧の如く、己が信ずるものの為に無心で作業するのが大吉です。(笑 ドリル刃は1ミリから10ミリのセットがあれば便利です。 ○時にはテーパー・リーマでグリグリと穴を拡げます。径を拡げたり、バリを取ったり、ズレを修正したりです。 ○電源トランスの四角穴は、ハンドニブラーで切り取ります。金鋸でも可かもです。 ○真空管ソケットの穴は、シャーシ・パンチで開けます。結構力が必要です。迂闊に捻ると穴の縁が歪みます。 ○仕上げにヤスリでバリ取りです。いろんな意味で事故防止の為にやっておきましょう。 |
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邪念に身を委ね、漠然と作業をした結果です。 ○合言葉は、「注意一秒、ズレ一生」です。「一穴入魂」でも可。(まぁ!) 穴開け作業が終わってから、ぺるけ様の掲示板にて、「きれいな穴の開け方」が話題になりました。 ○曰く、最初は1〜2ミリのドリルで、段階を経て徐々に大きくしていく、らしいです。 お勧めのドリル刃として、「ステップ・ドリル」が紹介されていました。 |
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○出力段SG電圧設定用の定電圧ダイオードは、基板に並べました。ユニバーサルたる所以の回路ですね。これでスクリーン・グリッドの電圧を設定し、各真空管が最適な(に近い)動作をするのだそうです。 ○ダイオードの向きに注意し、一列に並べ、要所からスイッチへのケーブルをハンダ付けします。ダイオードの足は短めに切ってハンダ付けした方が、きれいに仕上がったように思います。 ○ケーブルは基板に穴を開け通しています。TU−879でこの様に処理していたのでマネしました。 たぶん、ケーブルが動かないよう固定する為だと思います。 ○基板をパキっと2つに割る技は、「 2万円握り締めて超三アンプを作る 」で知りました。 いかにも発熱しそうな雰囲気と、作業のし易さから基板にしたですが、こんなもんでしょうかね。 ○両端のL型金具はシャーシへの取付用です。 |
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電源ケーブルは奮発しました。 ○ホスピタル・グレードに対抗し、建設現場・グレードです。メーター95円です。(笑 ホスピタル仕様はお洒落なスケルトンですが、建設現場仕様は仄かに漂うゴム臭が哀愁を誘います。 でも、これで私の望む力強い、逞しい音は約束されたも同然でしょう。何たって建設現場仕様ですから。(おい!) ○中のケーブルは撚られていたので、このままシャーシ内に引き込みました。 ○ACインレットを使って着脱式にすると便利らしいです。ま、お好みでどうぞ。 |
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○出力段カソードの定電流回路です。基板を使用すれば楽かもです。 ○VRの配線は、シールド線を用いノイズ対策をするのがセオリーですが、距離が短いので普通の配線材を使いました。 結果的には、ノイズ等の問題はありませんでした。 私は横着なので、2連ボリュームを使います。 |
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○まずは電源トランス、出力トランスを所定の位置に4ミリネジで固定します。 トランス類にキズなど付かぬ様、エア・パッキンなどで包んで(養生して)おきます。 ○そして裏返し、電源部から配線していくのがセオリーだそうです。 ヒーター配線は、「6.3Vだから細くていいや。」と思っていたら、「意外に大電流が流れる」ため、太目のケーブルが良いらしいです。これも後で知りました。と言うか、配線材は全般的に太めが良いらしいです。特にアースや電源部は。 ○ベテランの方の作例では配線が綺麗に成されていますので、これもマネさせて頂きましょう。 「綺麗な音響は、綺麗な配線に宿る」かも知れないです。 ○整流ダイオードは、スペースが取れなかった為、背面に張り付いています。 ○中央の青い四角は、出力段SG設定スイッチです。これをスズメッキ線で繋げています。 |
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○電源トランスのヒーター配線は一般のアンプと違い特殊です。実装図をよく確認して、注意して配線して下さい。 この部分の説明は、「いただいたご意見・ご感想コーナー」にあります。 ○整流ダイオードは、「踊るダイオード」状態です。うっかりすると「破烈のダイオード」です。 ○MJ誌に、「整流ダイオードの足は放熱を兼ねているので、切らずに使用する。」とあったので、この狭いスペースで切らずに使用しようとした結果、踊ってしまいました。 |
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○アンプ製作のセオリー通りならば、ここは平滑コンデンサの配線ですが、このアンプの場合シャーシが小さい為、平滑コンはスイッチの上に被さる形になるので、先に設定スイッチの配線を済ませます。 ○SP端子も配線します。次の作業でコンデンサを取り付けると、空きスペースが無くなる為です。 出力トランスの余分なリード線は、くるくる巻いて寄せておきます。 ○レイアウトを考え部品の配置を検討する時、作業手順も確認しておくのが賢明のようです。職人さんの世界では「段取り八分」とか言うそうです。 もっとも、wat!様仕様の大き目のシャーシの場合は、部品が二段重ねになることはないでしょうから、セオリー通りにどうぞ。 ○それにしても、配線材がごちゃごちゃしています。綺麗な配線の理想もここまででした。 ここはスイッチにダイオードを直付けした方が良かったのかしら? ○線材を短く切り過ぎ、他と違う箇所に取り付けたのが1箇所あるのは、ここだけの秘密です。 |
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○通常は、リップル・フィルター部の配線が済んでから信号部の配線ですが、ご覧の通り、仕様変更で初段周りに空きスペースが在りません。 デカップリング・コンデンサが上に被さるので、指もコテ先も入らなくなる為、先に初段周りを配線します。 ○なんか、セオリー無視状態です。臨機応変も、ものつくりには大切ってことで、ひとつご容赦を。 んー、果してこれで作ってみたいという方の役に立つんでしょうか。 ○黒いコンデンサを留めているのは、塩ビパイプなどを固定するバンドです。大きなホームセンターなどで売ってます。2個で90円位です。Φ34のものでもコンデンサが嵌らず、2つに切って上下から挟んでいます。 高さが75ミリ位になるので、ネジ留めの部分を削って65ミリ(シャーシの高さ)に加工しました。 コンデンサを留める部品は、通販では見かけたことがありませんが、「世界のアキバ」には有るんでしょうか。 |
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○これはアース配線の初期案・没案です。 ぺるけ様の「 私のアンプ設計マニュアル 」を読んでいると、この取り廻しではマズいように思えてきました。何とか、wat!様の引き回しに近い形に変更しましたが、そのしわ寄せで初段周りがキチキチになり、部品のハンダ付が大変に…。 ○レイアウトは最初にしっかりと、です。 |
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初段周りは危うい配線です。 上記の変更で、とんでもないことになってます。 ○せめて抵抗の足には絶縁チューブでも被せていたらと思います。 ○上から見ても、殆ど真空管ソケットが隠れています。何かトラブルがあった場合、その部品だけ交換というのが困難です。 メンテナンス性が最悪の配置となってしまいました。 これでは、「やってはいけない作例」ですね。 ○シャーシは、大きいに越した事はないかもです。 |
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○マイナス給電型と謳う通り、プラスとマイナスの配線が混在していますので、電解コンデンサの取付の際には極性をしっかり確認しましょう。 フィルムコンデンサでは、極性は関係無いです。 ○ここはソケットからの発熱の影響を少なくする為、最初から宙吊り状態にし、ソケットから距離を置く予定でした。が、しっかり固定されていないコンデンサは、振動などで音質に悪影響を与える場合があるらしいです。 |
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○最後に電源リプルコンデンサを配線し、(普通、最初に行うんですが…。)出力段SG設定回路やSP端子のアースをアース母線に配線し、アース母線は整流ダイオードの立ラグからシャーシに落とします。 これも普通は初段付近でシャーシに落とすのがセオリーのようですが。電源付近で落とすのは「もってのほか」らしいです。 ○結局、最後まで「掟破り」で製作を終了してしまいました。果してこれで、「良い音」はともかく、「真っ当」に鳴ってくれるのでしょうか。 ○最後の最後は、ハンダのカスや配線材の切り屑が落ちていないかチェックします。配線ミスがないかも、回路図や実装図と照し合せ十分にチェックしましょう。喜び勇んでスイッチを入れ、感電したとか、コンデンサが爆発したとか、真空管が溶けたとかなったらもう・・・。 ○回路図にある、各部位の電圧のチェックも必須です。我がアンプは、電圧が若干多めに出ていますが、10%以内の差はOKらしいです。 |
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後 記 |
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これでいいのか?アースの取り廻し・・・ |
ん〜 KT88 カコイイ! 音もイイ! |
04年04月完成 |
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