広瀬 隆 著 集英社新書 を購読 2010.10.10.
2007年、アルゴア等が「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)で、ノーベル平和賞を受賞した。
しかし、都合の悪いデータは除外した理論だった。地球全体の平均気温は 1992年から
1998年まで上昇した
が 2005年から 2008年までの気温の下降は 二酸化炭素温暖化理論から説明できない。
2009.9.22. 日本総理鳩山由紀夫が国連気候変動首脳会合で演説し、二酸化炭素
90年比 25%削減を提唱。
2009.11.17. 英国のイーストアングリア大学の気候研究ユニット(CRU)のサーバーから交信メール
1073件と
文書 3800点が米国の複数のブログサイトに流出し、「気温データの捏造」が発覚した。このメールの交信者
27人のうち、19人は IPCC報告書「自然科学的根拠」分冊の執筆者と編集者であった。
2009.11.24.ニューヨーク・タイムズに、IPCCの聖書となった、アルバート・ゴアの著書「不都合な真実」を積み上げて次々と、暖炉にくべて、暖をとる夫婦の姿が漫画に描かれた。そして鳩山由紀夫らしき日本兵が鉄砲を握って「私は第二次世界大戦でまだ戦っている最後の日本兵だ。」と言えば 「ちょっと忠告したいんだが気候変動は嘘だよ。ここは寒いぜ」と諭す漫画も出た。日本の総理大臣が世界中の笑いものになっている。これを
ウォーターゲイト事件を参考にして、クライメートゲート事件と名づけられた。
英国が提唱した「二酸化炭素の排出権」の売買はどうなるのだろうか。
もし、このクライメートゲート事件が真実であれば ノーベル賞の中で平和賞は普遍性がなく問題であろう。
経済賞のヘッジファンドなどのデリバテイブ(金融派生商品)に対しても、銀行の倒産や国家の財政危機を招き、
授賞は問題と感ずる。
この図書には このほか @熱効率の高い発電のガスコンバインドサイクル Aコジェネ(コジェネレーション) Bエネファーム(燃料電池)についても、現状が紹介されているので、その要点を載せておく。
@ガスコンバインドサイクル これは ガスタービン発電で、その廃熱で蒸気タービンを回し、効率を向上させ たものである。天然ガスを燃焼させ、ガスタービンを回す。(
1300度) 600度で廃熱を回収して、ボイラーに
送る。次に 538度、100気圧の高圧蒸気タービンへ、このタービンを回し終えた蒸気(
538度、23気圧)を 中 圧蒸気タービンへ、中圧タービンを回し終えた蒸気(
538度、5気圧)を 低圧タービンへ導き、これらのタービ ンはすべて 発電機の同一シャフトを回転させるので、高速回転となり、高電力が得られる。
東京電力の川崎発電所は 熱効率、世界最高の 59%だ。同じく富津発電所 1号 2号とも 59% である。
東北電力の東新潟発電所は 55% 九州電力の新大分電力は 49% である。これは原発の
2倍である。
この発電にはいろいろの長所を持っている。スイッチを入れて 1時間で最大出力に達する。また温排水も少 ない。
Aコジェネ(コジェネレーション)とは 発電と共に熱も利用して、熱効率を
90%まで高めようとするものです。
「明石町地域冷暖房センター」の実例。 2008年11月、聖路加国際病院の地下二階に
930KWのガス発電機
と冷凍機と給湯設備ができ稼動した。病院だけでなく、聖路加大学、聖路加ガーデン、中央区介護老人保健
施設に電気と冷暖房を供給している。
東京ガスとヤンマーが共同開発した 700KWのガスエンジンコジェネでは 工場やホテル、病院などで利用さ れ、総合エネルギー効率は 74% である。
Bエネファーム(燃料電池) 水の電気分解では 陰極に水素が発生します。この逆に陰極に水素や天然ガス
を送り、電気を取り出すシステムです。この際中和熱も発生する。電気と熱を利用するものが発売されている 。東京ガスからは都市ガス用、JX日航鉱日石エネルギーよりはプロパンガス用が発売されている。これは
発電と給湯ためであり、電池とか充電とは関係ない。この総合熱効率は 80%に近づいている。
高温工学試験研究炉(HTTR)
この炉は 約950度で ヘリウムガスを熱交換の媒体に用いている。軽水炉は 水を媒体として 約300度
で発電している。この熱効率は 30%程度だが HTTRの実験炉は熱効率は約
50%以上だ。大洗の実験炉 は発電出力は 30万KW程度と小さいがその分設計がシンプルで、事故時の安全性も高い。発電に加えて
期待されるのが燃料電池に欠かせない水素の製造である。1000度近くなるなら水が直接、水素と酸素に
分解できる。将来、発電用の高温ガス炉に水素製造工場を併設しセットで普及させたいと、原子力機構の
日野竜太郎博士は話している。(茨城県の日本減力研究開発機構大洗研究開発センター)
2016.11.30. 米国のトランプは この温暖化説を信ぜず、大統領に当選した。
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