能代火力学習会について   現在、休会中

  1978.11.25.第1回学習会 能代労働福祉会館
            高教組能代山本支部の高校教員を中心に発足

 学習会の趣旨は 能代火力発電所の設置に伴って生ずる環境破壊について、いろいろの資料を
 もとに学習を繰り返し、積み重ねつつ、能代市民及び地域住民に問題点を提起したり、また行政当局
 及び企業に対して、要望や要求を提出するなどの活動を通して、能代市民及び地域住民の生命と
 健康を守るため、恵まれている自然環境を守ることであると、謳っている。

  能代火力
   能代火力発電所(1998.10.撮影)  

学習会の主な日誌 (上)

                        学習会の主な日誌 (下) 
最近の状況
    2018.9.20. 揚炭機(アンローダー)は 25年経過し、更新、昨年9月、もう一機は更新済み、元請けは IHI
           運搬機械(東京)、新揚炭機は 台湾で、作られ、高雄港(9/1)から、東シナ海、対馬海峡、
           日本海北上し、9/8 能代火力に到着。古い揚炭機は 17,18日に撤去。10月上旬までかけて
           解体。大量の鉄くずは地元企業がリサイクルすると言う。
    2018.9.19. 3号機、工事進捗率 6割超 報道機関に公開、2016.2月着工、2020.6月、着工予定。
           ボイラー設備(高さ 約80m) 81% タービン建屋(高さ 約40m) 56% ばい煙処理設備
           69% 、3号機は 1,2号機と異なり、高温、高圧な蒸気を発生させ、エネルギー効率を高め、
           CO2 排出を抑制すると言う。作業員は11月にかけて、ピーク時 1500人、2号機の定期点検で、
           1000人、計2500人。
    2017.6.8.  米国、モンタナ州産亜瀝青炭 7万5千トン、カナダ、ロバーツバンク港より到着。
    2017.5.10. 3号機、タービン建屋工事本格化、立柱式(9日),作業員は現在、一日平均、330人。
           今年度は 500人に増加、来年度には ピーク時、1000人となる。
    2017.3.29. 3号機の取水、放水管工事始まる。
    2017.3.25. 3号機の部材陸揚げ、30年まで続く。
    2017.2.30. 第二灰捨場、工事始まる。現在の灰捨場の南側に拡張するため、南側の消波ブロック撤去。
    2017.2.22 3号機煙突、姿現す。12月には 180mとなり、完成する。現在、84.5m
    2017.3.10 3号機杭打ち始まる。32年6月、運転開始を目指す続く。。
    2016.3.2. 能代火力 第二灰捨場 管理事業について、県議会は 限度額17億9千万円の債務負担行為を設定 28年度から           第二灰捨場の護岸建設を実施。鉛直遮水壁を約15~20m、施行延長860mに着手する。28,29年度の工事費
           29億8千万円のうち、29年度分 17億9千万円に債務負担行為を設定
    2016.2.12. 能代火力3号機 起工式
    2016.1.13. 能代火力3号機工事計画を経済産業省受理。2月 土木工事、18年3月 機械工事。20年6月運転開始
            「環境保全と安全確保を最優先に工事を進める」としている。(北羽、魁)
    2015.11.20. 能代火力、第二灰捨て場建設工事に 15億3900万円計上、12月県議会、補正予算。北羽新報
    2015.11.2. 自主「環境アセス」を閲覧。市役所には 意見を求める態勢はなかった。
    2015.10.26. 能代火力3号機 自主「環境アセス」縦覧 10/26~11/25まで、市役所など三箇所で。
           11/11 午後 6時30分から 能代文化会館で、環境保全対策の説明会を開く。意見受付は 12/9 まで。
    2015.7.1. 能代火力発電所建設所新設 3課45人体制(土木建築、技術、事務)
    2015.6.25. 3号機の工事概要、地元説明会 文化会館 73社 87人参加
    2015.6.15. 1号機 運転再開 過熱器管992本の内 38本損傷あり、管同士接触しないように鉄製の緩衝材を設置した。
    2015.5.3. 1号機 運転停止 蒸気漏れ異常音による
    2015.3.27. 3号機(60万kw) 28年1月、着工、32年6月、運転開始を経済産業省に届出
    2015.1.29. 3号機(60万kw) 建設決定
         28年1月 着工、32年6月 供給開始(29年3月 タービン建屋の建設、ポイラー工事、30年6月 発電機据付
         31年5月 受電し、各機器の試運転 31年8月 電力系統へ接続)
    2014.3.28.
    3.27. 東北電力は 能代火力 3号機 28年度着工、32年度運転開始予定、入札は今年 7月中旬から10月下旬には
        落札業者が決定予定。11.14.入札締め切り、東北電力のみ。2015.1月下旬、「火力電源入札ワーキンググループ」へ
        評価報告書案を提出
   背景 2011年3月の東日本大震災で、福島原発の水素爆発により、日本のすべての原発が運転停止した。新基準に適合
       検査のため 2014年になっても原発は1基も運転されず、そのため石油、LNGの代金が嵩み、貿易赤字が続いている。
       そのため、より安価な石炭火力に光が当たってきた。太陽光や風力発電は増設しても発電量が少なく、コスト高なのだ。
       しかし石炭火力は温暖化の観点から交付金は無くなっていた。それでも能代市にとっては 3号機建設による「にぎわい」
       と固定資産税のメリットがあるという。ただ1,2号機とは違って、3号機は入札制だという。東北電力も一業者として参加し、
       もし負けると、能代火力の用地に建設されないこともありうるという。
   2012.11.26. 能代市公有水面における産業廃棄物最終処分場に係る環境影響評価準備書の意見の締め切り

   最近の活動
    能代火力発電所への公開質問は 本年2月3日付けで郵送された。質問文は以下である。
  3月10日に、回答の日時を尋ねたら、能代市議会の都合があり、20日過ぎになるとのことで
  あったが、市の人事異動などで、結局4月10日 10時から市公民館で行われた。
  発電所側は 発電環境グループ主査 金田 誠、同副長 石山力雄、環境課長 藤原俊幸、
  学習会側は 代表世話人 加賀谷恭一、事務局長 牧野尚信、事務局員 梅田祐吉、同 
  北川智彦、 オブザーバーとして 能代市側 産業部次長 森田泰章、環境課長 池内鉄弘、
  同主任 鈴木大雄。 以下、質問の下に回答を書いておく。

 1.貴発電所は ISO14001の認証を取得して何年になりましたか。取得して3年経過すると、
  改善策が勧告されるとのことですが、1号機に排煙脱硝装置の設置勧告または指導が
  ありませんでしたか。

  認証を取得して以来、3年が経過し、昨年末には更新審査を受審し認証継続決定しています。
  その際、排煙脱硝装置の指導等はありませんでした。

 2.昨年度または一昨年度の「煙突からの排出データ」を公表して欲しい。微量成分である
  発ガン物質のベンゾピレンやCr等についても公表して欲しい。

  煙突からの排出データは 微量成分も含め自治体に定期報告しています。
  (市側から平成11,12年の排出データと平成5年から12年までの微量成分データが公表)

 3. 2000年3月17日、秋田県への公開質問のとき、貴発電所副所長同席の上で、県の堀井主幹
  が灰捨て場の所有権、管理権は能代火力側にあると、発言されたが そのように考えて
  よろしいか。

  廃掃法に基づき、処分場の維持管理については地位が継承されているため、処分場は
  当所の管理になります。

 4.貴発電所が測定している能代港産業廃棄物最終処分場周辺海域、海水測定結果について
  昨年度または一昨年度について公表して欲しい。

  能代港産業廃棄物最終処分場周辺海域、海水測定データは 全て自治体に定期報告
  しています。
  (市側から平成4年から12年までの水温、DO、COD、pH、塩分、SS、全窒素、全リンのデータ
  が公表されたが その他16日に 底質・底生生物調査の資料が届けられた。)

 5.貯炭場を増設したかと思いますが それによって、淡水の取水量や排水量はどのように
  増加したか。
  
  増設した貯炭場には 消火栓等を設置しましたが 排水は循環使用のため、ありません。
  また、取水量の変化はありません。

 6.灰捨て場の埋め立て率は 現在、何パーセントになっているか。1,2号機が 現状どうり運転
  してゆくと、あと何年で、寿命になるか。

  運転開始から8年以上経過し埋立て率は約34%程度であります。

 7.貴社は オーストラリアから石炭を購入していると思いますが 1t(トン)あたりの単価はいくらか。
  新聞で知りましたが その石炭に温暖化ガスの排出権つきで、購入しているとのことですが
  その場合は 何パーセント割高になっていますか。 

  石炭価格および温暖化ガスの排出権価格については 個別契約にかかわることであり、
  回答を控えます。 以上

  コメント 

  Q1. ISO14001の認証は 環境のISOと呼ばれているが 60万kWの発電機に排煙脱硝装置
     設置の指導をしていないから 公害とは関係のない認証機関である。
  Q4. 発電所の測定調査結果で能代市に報告されていないデータがあることが判明。 
  Q6. これから計算して、あと16年後に灰捨て場は満杯となり、3号機凍結が平成30年と
     符合している。
  Q7. 石油や原子力に変換するほどの価格上昇ではないとのことである。

                
   学習会広報 10/1  能代火力発電所1号機に脱硝装置をつけさせ、 きれいな空気で、日々生活に励もう。
  
   2008.5.17. 北羽新報 石炭灰の有効活用
      電機集塵機で集積された石炭灰は空気圧で輸送管(延長 800m)を通り中継サイロ(3,600立方m)、船積み
      サイロ( 2基の計 1,000立方m)を経て、シップローダなどの積み込み機器で石炭灰運搬船に積載、北海道や
      青森県、新潟県のセメント工場に運ばれる。能代火力発電所は「産業廃棄物なので、取引料を負担する
      デメリットはあるが これで、年 30t発生する石炭灰の半分 15t以上をセメントの原料としてリサイクルする
      ルートが確立できる。セメント工場では粘土の代替原料に活用されるが輸送生産コストの低減などのメリット
      が期待される。7月中旬には実際に石炭灰運搬船が接岸して積み込み試験して、問題がなければ 8月から
      石炭灰の積み込みを開始する。石炭灰運搬船は 7,000t級の船で 1箇月に 2,3隻が重油桟橋を補強した
      専用岸壁(水深 7.5m)へ接岸見込み。
  2008.9.23. 北羽新報 第二灰捨て場新設予定
       県は 9/22 第二灰捨て場新設に着手することを明らかにした。現在の灰捨て場は 54haであるが 平成       5年度から埋め立てきたが 平成19年度末の埋立率 84%になっていて、残余容量は平成27年度に尽き      ると推定される。平成27年度に使用するため、第二灰捨て場を現在の灰捨て場の南側に 24haの規模
      で、設置計画。そのため、環境影響調査の費用 2,014万円を 9月定例県議会に補正予算に提出。この
      金額は後に東北電力が負担することになる。護岸工事に取掛かるのは 24年度後半、26年度から遮水
      工事が始まり、27年度完成予定。
      コメント 1. 2000年3月
の学習会の質問では 平成16年頃、満杯になると推定されたが、石炭灰の有効利用
       があり、平成27頃満杯と推定している。 2. 第二灰捨て場用地は 現在の南側に 約 50ha予定されていた       。これから考えると 3号機の建設はない。そして、平成40年頃は 能代火力発電所の廃止が話題に
       なるだろう。
  2010.11.16. 燃料に県産木質チップを混焼を来年12月から開始する。と発表した。
        初年度は15,000t 2年度から 30,000t 現在年間 300万tの石炭を使用しているがチップの混焼により、
        年間約 1万tの石炭(約0.3%)が節約になり、CO2の排出量が 3万tが削減可能という。

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