4/3 日本海 2号(18:29発) にて出発。
4/4 京都着 6:34 近鉄線で吉野に向う。吉野千本口より、ロープウェイ 5分で吉野山に着く。ここより、
    中千本のバス停に向う。ここから吉野大峰ケーブルバス(マイクロバス)にて奥千本に向う。ここ
    から 5分位登ると、金峰神社があり、更に 25分位山を登り下りして、西行庵に到る。この日は
    朝寒く、西行庵の屋根は薄く白雪が覆うていた。西行の「吉野山桜が枝に雪ちりて花遅げなる年
    にもあるかな」の心境。ここから見える山一面の吉野山桜は見事なものと推量す。
    観桜は 在原業平の「世の中に絶えて桜のなかりせば春の景色はのどけからまし」の歌のように
    上流階級では流行していたが 庶民まで桜を楽しむようになったのは西行のお蔭でないだろうか。
  
    この後、世界遺産に指定された金峰山寺(蔵王堂)の国宝秘仏三体のご開帳を拝見。
    この隣に吉野朝跡地があり、足利尊氏の6万の大軍に攻められ、山奥へと退却する姿を想像した。
4/5 朝 9時 吉野山の宿を出発。近鉄線で飛鳥駅下車。ここで貸自転車を借りて、高松塚壁画館、石舞
   台、橘寺、甘樫の丘、橿原神宮、神武天皇陵、藤原京跡地などを見学。甘樫の丘から見る大和三山
    は 好天ため、よく見え、飛鳥人を想像した。初代天皇の神武天皇陵の南側に橿原宮を造営された
    とされ、明治 23年(1890)に橿原神宮が創建され、神道思想の普及に寄与されたことであろう。しか
    し今は参拝客はいない。自転車は橿原神宮駅の隣に返還した。ここから近鉄奈良駅に向う。
4/6  近鉄奈良駅を朝 9:20 出発。室生寺、長谷寺に向う。室生寺の五重塔は新しくなり、朱色が鮮やかだ
    った。途中の橋もこの色で新築を推定した。長谷寺の連翹の黄色と桃の濃いピンクと桜の淡いピンク
    が周りの緑の中で、春を表していて、印象的だった。次に近鉄奈良に戻り、徒歩で興福寺の阿修羅像
    に会いに行く。三面六臂の像は自然で美しい。この像は日光、月光菩薩と阿修羅の三体を一つにした
    物とされている。上の左手は日輪と右手は月輪を支え、中の左手は弓と右手は矢を持っていたと推定
    される。中央の手は合掌している。
    帰り、猿沢の池畔を歩いた。周りの人家は変化を繰返した。しかしこの池だけは千年の昔から変わっ
    ていない。17:30 頃、近鉄奈良駅より京都行急行に乗車。京都より日本海 3号(20:51発)で帰途に着く。
    この旅で、近鉄電車は 大和八木から室生口大野までの往復ともがら空きで、近鉄の不景気を推察。

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吉野、飛鳥、奈良の旅