「オレは怒ってるんだぁ!」since 2000/06/01
特集!回顧録「あの人は今」
last updated 2000/11/27
この話は、書くべきかどうか正直迷った。しかし・・・
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- 思い出
- 先日、某所でドラムを叩く機会があった。イベントが終わってドラムを車に積み込んでいるときに、ある方から声を掛けられた。「昔を思い出しますね」・・・私は一瞬、戸惑いながら、とりあえず愛想笑いだけは欠かさなかった。「昔、Hさんといっしょにやってましたよね?私、その時見にいったんですよ。MさんとかTさんとかといっしょに出てたでしょ?」・・・その言葉に、とうに忘れていたHさんを、私の記憶の奥底から引っ張り出させてくれた。そう、あれは24年前のこと。。。
- 環境の変化
- 元々クラシック音楽が好きだった私は、特にドラムスに興味は無かった。ポップス、ジャズ、ロックを聴くチャンスもなく過ごした中学生時代。高校に入った途端、環境の変化が私を変えた。まず、吹奏楽部にはドラムスがある。同じパートに先輩がいなかったので、私の天下(勘違い)だった。ギタリストやベーシストの友人も出来、聴く音楽の幅も広がるようになった。部活の終わった音楽室で、ギター、ベース、ドラムの3人が真っ暗になるまで遊んでいた(練習していたわけではない)。
- 出会い
- その年の冬、地元楽器店のロック、ニューミュージックのコンテストが開かれることになった。同じ高校のI君から「他校(女子高)のHさんというベーシストが、ドラマーを欲しがっているから、いっしょにやってくれないか?」という誘いがあった。積極的に同意したわけではないが、特に断る理由も見つからなかった私は、渋々承諾した。当時、地元ではドラマー不足だった為、私が断って他をあたったとしても見つかるだろうかという“余計なお世話”を感じたし、何より女性でベースを弾くという人に興味があった。・・・そして初対面の日。彼女は音楽を、特に「ビートルズ」について熱く語ってくれた。ベーシストでボーカリストのP氏のことは、ほとんど神様のように崇めていた。しかし、私はビートルズをほとんど知らない。彼女は異世界の大人のようで、比して私はなんだか子供のようだった。一種のカルチャーショックを受けた。・・・うちが裕福なせいか、彼女は自分のベースを持っていた。一方、貧乏人の私は自分のドラムスを持っているわけもなく(もちろん、街中に住んでいたため、練習をするには近所迷惑ということもあったが)、学校から拝借して練習に参加することになった。場所は、彼女の家の近くの自治会館や彼女の部屋、時には彼女の家の工場(家業が建設関係なので作業場がある)などであった。・・・しかし、あまり時間が無い。数回の練習で本番に臨まざるを得なかった。
・・・つづく
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