北畠顕家 9 |
北方謙三のハード・ボイルド歴史小説
破軍の星 | ||
---|---|---|
北畠顕家が主役。足利尊氏(室町幕府を設立)を苦悩させる若くて美男で強い公卿。 後醍醐天皇の命により、わずか16歳で親王を奉じ奥州に下った北畠顕家。 そして、見事な政治手腕をもって奥州を統治。 奥州が独立国家となることさえ夢見ることも難しくはなくなった。 独立国となることを一族の夢として語り継ぐ山の民・安家一族の想いと 顕家の想いは一つになり夢を叶えていくかと思えたが・・・。 戦乱の世は、後醍醐天皇は、顕家を西へと駆り立てる。 奥州から、関東、そして京へと鬼神のごとき勢いで顕家と 日本史上、始めて最後の奥州の騎馬軍団は 日本列島を駆け抜け、足利尊氏ですら追い落とす。 後醍醐天皇に振り回され、再度力をつけた尊氏を追討すべく 西上を試み、そして、石津の戦いで敗れた時北畠顕家わずか21歳。 後醍醐天皇など・・・、奥州でもう一つの国を興してしまえばと・・・。 死の直前に後醍醐天皇に「七ヶ条の諌奏」をしたためるほどの強さも持ち合わせ 鮮烈な顕家の最期には、もうただただ・・・涙です。 |