五能線クルージング
千畳敷駅
次第に岩礁が多くなり、奇岩も目に付くようになってきた。いよいよ潮騒編の醍醐味都も言うべき個所にさしかかってきた。
風合瀬と大戸瀬の間にある鳥居崎は風の強いところだ。地元の人に聞いたら、地形的にそうなのだという。「ここから天気が変わるはで」とのこと。真冬の厳寒期には波の花が舞うという。しかし、この辺は五能線では数少ない砂浜だ。真夏なら心地良い風になるのだろう。
岩の下部が丸くえぐれている「かぶと」岩。岩の間から波が吹き飛ぶ潮吹岩。そして千畳敷。寛政四年(一七九二)の 地震で生じたという岩棚だ。この広大な岩棚を見た殿様が千枚の畳を敷いて酒宴を催したという。本当、天気の良い日なら寝ころがってもいいような岩棚だ。今は殿様ならぬ釣人でにぎわっている。
また、厳寒期には千畳敷駅の陸側の崖に氷壁ができる。寒ければ寒いほど立派なものができるというから、ここだけは寒くなってもいいかな。
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