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               TDA1543 真空管ばっふぁ D A C
   

     T01.JPG

Special Thanks



じんそんの個人的なWebPage
綺麗な基板をありがとうございます

虫屋の雑記帖
お勉強させて頂いています

お気楽な趣味たち
祝・御復活でございます

 

 

 

   


「KT88超三結アンプの電源部はどーすりゃいいんだぁー!?」と煮詰まっていた頃、
現実逃避にネットをふらふらしていると、jinson様のBBSにて、
通称「球ばっふぁ」で盛り上がっているのに出会いました。

「へぇー、DACで球でバッファで、かぁー。楽しそーだなー。」とは思いましたが、
昨年末の、fujiwara様のファイナル受注余剰品放出受付時に、
お勉強DACU/DAC1794D-N」基板を手配し、入手していたので、
BBSでの皆様の遣り取りを眺めて、楽しませて頂く程度でした。

そんなある日、「球ばっふぁSOP版」の基板レイアウト図が公表されました。
素人目にも、コンパクトで美しいレイアウトのように感じます。
それに、回路も構成も部品も全く別となれば、音も別物という気がしてきます。
折りしも「お勉強DACT」にて、高々百円か数百円のOPAMPを交換しただけで
音の印象は違って感じるということを知りましたし。

という訳で、例によって衝動的、いや、今回は計画的に購入させて頂きました。
それにしても、AMP製作の現実逃避にDAC製作・・・。
・・・ハァハァするようなサイトへ逝けよ、俺・・・

 

Paint it RED

C01.JPG こうして部品を並べてみると、基板が小さい割には部品の
搭載量は多めという印象です。
基板はh_fujiwara様の電源基板です。
真空管のプレート電圧は標準では9Vですが、
歪み等の点で12V駆動が良いらしいとのことで、
電源は安定化したほうがハムノイズ等の点で良いらしく、
fujiwara様の電源基板を投入してみました。 
C02.JPG

fujiwara様の製作マニュアルに則り、SOP、背の低いパーツから
ハンダ付けしていきます。
SOPのハンダ付けはSSOPより楽とはいえ、ルーペと0.6mmのハンダと先の細い鏝先とフラックスは必須かもです。
熱対策と、万が一の際の交換を考慮して、DIP8ピンは
ソケットを介して取付けました。
ソケットを用いると、それが持つ数pFの容量が云々との記述を
何処かで拝見しましたが、私の耳はそこまで超高感度ではないので構いません。(^^;
抵抗も、その色具合が投入決定の理由です。

CU03.JPG デジタル周りは定番のOSコンですが、音質追求の為、
被膜を剥いてみました。です。
この部分だけ青い色になるのが耐えられず、ならば
クロック・オシレーターのシルバーと色合いが調和するように、
アルミの地肌を活かそうと、OSコンの被膜を剥いてみました。
でも現実は非情です。
被膜の下から現れたのは、何かきちゃない地肌でした。(ToT)
あの被膜の下には、こんな秘密が隠されていたとは。
「世にも美しいDAC製作計画」に、早くも挫折の兆しが・・・。

CU04.JPG

入力部のフィルムコンデンサは、松下のECQPです。
基板の穴に全く収まらない程巨大な0.1μFです。
おかげで、端子台を使用して綺麗に仕上げる積りが、
ピンを立てて無理矢理絡げてハンダ付けすることに。
電解コンはきっちりサイズを検討して選択したのですが、
フィルムコンは、皆同じ程度の大きさと思い込んでいました。
松下さんのHPにて、「高音質」を謳うフィルム・コンを発見。
これを使用したい所ですが、緑色だから却下です。
って、音質を追求せずに色調を追及してどうするよ、俺。
でもこれ、何時の間にやらディスコンのようです。
最早、「高音質」は商売にならない時代?
CU05.JPG CS8414とTDA1543には、真っ赤BGを奢ってみました。
「お勉強DAC」を製作した際、レシーバーとD/Aコンバーターに
繋がるC19に、最初BGを使用し、後でOSコンに交換してみて、「何かBGの方が好みの音に感じた」という貧弱な根拠に基づいての投入です。何より、赤いですし。
ま、錯覚でもぷらしーぼでも、本人が満足しているのでOKです。
それに、お勉強DACの出力カップリングCにBGを使用する際、
「後で超電解接続とやらを試してみよう。」と、余分に購入していたので、あと一個追加購入するだけで済みますので。
結局、超電解接続は球ばっふぁで試せましたが、その効果の程は・・・?あっ、取り敢えず1個だけ載せて、試してみれば良かったんだ。しまったぁ〜。
C06.JPG

フィルム・コンは当初、サトー電気さんで購入できるNISSEIの
ポリプロピレンを検討していましたが、既に「虫屋の雑記帖」様
が、ご使用なさっていました。
ならば伝説(^^;の「WIMA赤いヤツ」をと検索してみても、通販では不可能のようですので、松下のECQPに落ち着きました。
こちらのお店からでも、意地でも購入すべきだったかなぁ。
また、虫屋の雑記帖様のこちらのページにあるように、ヒーター部のレギュレーターの放熱処理を参考にさせて頂きました。
platycerus様、ありがとうございました。
いや、どうせならと、無骨で見栄えの悪いレギュレーターは皆、
地下へ埋没し、基板上の景観を保ってみました。

C05.JPG

基板の裏面です。
特にヒーター部のレギュレーターは、シャーシに密着し、かつ基板上の通風孔から挿し入れた細めのドライバとネジ山が合う位置にて、シャーシのネジ穴を開ける必要がありそうです。

元々このような電子工作に全く興味の無かった私のような人間が、何が面白くて基板にハンダ付けしているんだろうと考えていたら、「ん?これってSim City?」と思い至りました。
どうやら私には、小さな箱庭世界で戯れ、徐々に発展(完成)
していく姿が楽しいらしいようです。
あぁ、すみませんすみません。邪道の電子工作ですみません。

C07.JPG

基板自体は2日程で組み上げましたが(普通の方は2時間程で完成かも)、シャーシの加工に1ヶ月掛かりました。
こんな、ただ穴を開けるだけのことなのに。
リードのシャーシ(厚さ1ミリ)で、加工に慣れた積りでいたら、
タカチのシャーシ(厚さ2ミリ)では返り討ちに遭いました。
シャシーパンチで加工した時は、頭の血管がブチ切れるのが
先か,穴が貫通するのが先か、いざ勝負!状態です。
終わった後は、ナチュラル・ハイ状態でトリップできます。(^^;
人力加工は、1ミリ程度が限度のようです。
タカチのシャーシには、電動ドリルとホール・ソーは必須?
んー、欲しい。電動ドリルが、俺は今猛烈に欲しいぃぃっ!

T02.JPG


この球ばっふぁ、当初は青基板での登場だったので、
「おぉ!これはOSコンRMGで、フィルム・コン青いの何か有ったなー。」と、
サブ・タイトルまで「Blue Impulse」なんて脳内妄想していたんですが、
配布の際には赤基板となりました。

ならばっ!と、無理矢理赤い部品をピン・ポイントで通販し、無駄に送料を使ったんですが、
こうして完成してみると、無駄にお金を掛けただけのことはあるなぁー、と。
いや、部品代じゃなく送料を掛けた甲斐があったと。(^^; えぇ、自己満足です。

サブ・タイトルは「A Study in Scarlet」なんて、ハッタリかましておこうかしらん。

 

C09.JPG 組み上げてみて吃驚!「球の真横をACラインが横切っている!?」
私の脳内CADでは、球の遥か頭上を過る筈だったのに。
高さ88ミリのシャーシに、スペーサーと真空管ソケットで上げ底
された上に球が載っている訳ですから、こうなるのは必然なんですが、んー、当てにならないのは素人の脳内CADです。
と言うか、そこまで考えが及ばなかったと。(恥
聴感上は特にハムノイズも感じないので、「ま、いいか。」と。(^^;
この青いACインレットは、EMISUKE様のサイトにてご紹介されていたものです。球アンプでは、そのままアンプ内にACコードを引き込んでいましたが、このキッチュな雰囲気にグッときたので先行投入です。このプラグ、組立はパズルですね、素人には。 
C10.JPG

電源部です。シャーシ内に組み込みました。
本来は、ACアダプタでお気軽に使用する目的のDACのようですが、我が家では主力DACとしての活躍を期待されていますので、
電源トランスを奢ってみました。
漏洩磁束の影響を考え、基板とトランスの間に立てる、銅版を加工した囲いなんかも作っておいたのですが、この状態でもハムノイズ等は聞こえません。
でも既に作ってあるし、おまじない代わりに後で立てましょう。
うーん、電源基板のヒートシンクも、かなりアチチ状態になるようです。LM317もシャーシ直付けで放熱した方が安心かな。                                                  

C11.JPG

特にトラブルも無く音出しまで漕ぎ着けましたが、唯一箇所、
電源SWのランプが灯りませんでした。
ミヤマ電気さん照光式SWですが、「使用上の注意事項」を参考に抵抗値を500Ωと求め、手持ちの460Ωを付けたのですが。
「何処に間違いが。」とうろうろしていたら、抵抗器の橙の帯が
目に留まりました。もう一度テスターで測ると、0.453Ω・・・。

お勉強DACでは、光モジュールの送信部と受信部を取り違え、
球ばっふぁでは、460Ωと460Ωを見間違える・・・。
ま、素人の電子工作なんて、こんなもんです。(^^;

T03.JPG


ということで、いよいよ封印の時がやって参りました。
ケースに入れて中身が見えないなら、態々紅く染め上げんでも、とは思いますが、
裏地に凝ってこその御洒落、錦の褌を締めてこその。と申します。
・・・違う?・・・

自己満足に始終した「TDA1543 球ばっふぁDAC」製作でしたが、
その奏でる音は一級品ではないかと思います。
未だTDA1541AやPCM1704なんて、評価の高いD/Aコンバーターの音は聴いたことないんで、
何の説得力も無い賛辞で申し訳ないんですが。(^^;

んー、早く「DAC1794D-N」を製作して、聴き比べてみたいな。
・・・でも、製作は多分年末頃?・・・

 

 05年05月 完成                                                     << HOMEへ >>