「漢字の故郷」を訪ねて(2)

 3.台湾の旅
    1999.11月12日(金)、秋田空港より、農協観光のチャーター機(CI723)にて、15時10分、離陸した。
   台北中正国際空港に、18時に着陸した。3時間弱の空の旅である。
    13日(土)、8時45分、台北駅発の列車(自強1661)にて、東海岸の花蓮に向かう。花蓮は 戦前の植民
   地当時、とても日本人に人気があり、市民の4割が日本人だっただったという。11時29分、花蓮駅に到着。
   ここから、バスにて、太魯閣峡谷に向かう。途中、大理石工場を見学した。ここは大理石が大量に産出し、
   それを加工して、大理石のタイルや敷石などにして、日本に輸出しているとのことだった。勿論、装飾品や宝
   石も販売していた。太魯閣峡谷の終点は天祥といい、切り立った断崖に囲まれたところで、自然の中の人間、
   その小ささを感じさせてくれた。この天祥から 更に西に進むと、2ヶ月前の、台湾大地震の震源地の台中に
   到る。この時はほとんどの旅行社が地震のため旅行を中止していたので、太魯閣峡谷に行けたことはラッキ
   ーでした。

   
       1999.11.13.太魯閣峡谷

    夕食に広東料理をいただき、少数民族の1つ、アミ族の踊りを見学に、阿美文化村に出かけた。これは 
   少数民族の保護政策と感じた。
    14日(日)、8時05分、花蓮空港発の、遠東航空機(EF092)にて、台北に向かう。太平洋を見ている間に、
   8時30分、台北松山空港に着陸した。
    ここから バスにて、蒋介石の記念館である中正紀念堂を見学し、次に仏教と道教の龍山寺を見学した。
   ここは仏教と道教の寺院である。道教は 三国志の関羽を 商売の神様として祀っている。
    日曜日のためか、とても混み合っていた。ここで おみくじの数字が漢数字となってた。 壹、貳、參、肆、
   伍、陸、漆、捌、玖、拾 の中で、 肆、陸、漆、捌、玖 は初めて、お目にかかった。台湾では 現在の中国
   が簡体字であるのに対して旧字体の漢字(繁体字という)を、そのまま使用している。標識や街の看板は 
   旧字体の漢字で、小学校で旧字体の漢字を習った私は ほとんど読むことができ、漢字の故郷に来た思い
   だった。ただ中国では トイレは厠という文字を用いたが台湾では 「盥洗室」と記載されていた。
    午後は 漢方薬の滋和堂を見て、忠烈祠(辛亥革命や抗日戦で戦死した英霊を祀っている )で、午後2時、
   一糸乱れぬ衛兵の有名な交代式を見学した。それから、この旅行のメーンである故宮博物院を見学した。
   ここには 中国三千年の歴史を示す文物が 分野別に年代別に展示されていた。蒋介石は中共が 古い
   文物を破壊するので、保護のため、船に積載できる物だけもってきたとのとの説明だった。文化大革命の時、
   かなり破壊されたので、そんなことも、あり得ると感じた。ここは1日かけても全部は 見学できないのに、
   見学時間は 1時間半であった。後日また来なければと思った。
    夜は 新光三越の大展望台より台北市の夜景を見て、士林の夜店の賑わいを見学した。祭りの人混みの
   夜店を歩く感じでした。
    15日、中正国際空港を 11時離陸し、所要時間2時間50分で、秋田空港へ着陸した。
    時差1時間は 何とも思わなく、飛行時間も苦痛はない。国内旅行と同じで、経費はむしろ安い。  
    
     2000.10.27  〜 30. 台北フリーツアー、コース

   10/28  北投温泉博物館見学
    三徳大飯店に宿泊していたので、民権西路站から、MRT淡水線で、北投站で乗り継ぎ、次の新北投
    站で下車、徒歩五分の所にある。
ここ新北投地区は 日本統治時代から温泉地として、開発され、東南
    アジアでは最大級の温泉浴場でした。しかし日本統治終了してから、温泉は寂れ、荒廃してきた。
     そこで、1998年6月、この地域のため、 温泉博物館を設立し、この中に この地区の温泉の歴史や
    北投石など展示している。その中で、大浴場と北投石は一見に値する。秋田県の玉川温泉に産出する
    天然記念物北投石
の本家がここにあったので、一度見たかった。大きな北投石が展示されていた。
    10/29  国立故宮博物院見学 
     昨年、見学し残したのを ゆっくり見たい。これがフリーツアーの目的の1つだ。
     皇帝の子供の玩具の精巧さにも驚いたが 何と言っても唐の書家、懐素の自叙帖の踊っているような草書      体の文字である。これは感動、しばらく眺めた。
      台湾は 繁体字という旧字体の漢字を使用しているため、街の標識や新聞、テレビの字幕も私には 
     ほとんど読めて、国内に次いで安心して旅行が出来る国である。

  台湾の歴史の概要
     古くは オーストロネシア系先住民が定住していた。 1624年 オランダ東インド会社、台南地区支配。
   1661年 鄭成功が 2万5千の漢軍で攻撃支配。 1683年 鄭氏が降伏し、清の領土となる。
   1757年 科挙に初めて合格者、進士誕生。 1874年 日本の台湾出兵。 1890年 漢族人口 250万人。
   1895年 下関条約で、日本に帰属。 1943年 日本語理解者、島民の60%  1945年 日本敗戦。
   1949年 蒋介石 台湾へ。中国各省より、約100万人が移民。 1950年 朝鮮戦争。 1960年代 外資導入し、
   ベトナム戦争特需で高度経済成長。 1975年 蒋経国が総統となる。 1986年 野党合法化。 
   1988年 李登輝が総統になる。 2002年 陳水扁が総統になる。
 
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