過去に行ったコンサート(’01〜)

プロオーケストラ アマチュアオーケストラ マンドリンオーケストラ リズマン・自分関連 その他

日時 公演 プログラム 備考
2001年
1/23
(火)
19:00
チョン・ミョンフン指揮
アジア・フィルハーモニー管弦楽団
歌劇「ナブッコ」より”ゆけ わが思いよ、金色の翼に乗って”(ヴェルディ),交響曲第9番「合唱付」(ベートーヴェン)  高い金払って行った甲斐あって、価値あるコンサートだった。あれほど指揮者中心に回るコンサートも珍しいんじゃないんだろうか。奏者も聴衆も一体となってチョンに集中する。貴重な体験をした。もちろん極上の「第9」だった。年末の祭典的「第9」と比べて、硬派に感じた。寄せ集めのオケだけに、ところどころ合わない箇所があったけど、まあご愛嬌でしょう。
3/7
(水)
18:30
桐朋学園大学・洗足学園大学 打楽器アンサンブル 【合同公演2001】
「森の会話」〜マリンバ・アンサンブルと3人の打楽器奏者のための〜(安倍圭子)他
 カッキー現役としては最後のコンサート。もうかれこれ知り合って3年になるカッキーも大学卒業かと思うと、ちょっと感慨深いものがあった。大嶽実穂さんがかっこよかった。
3/9
(金)
19:00
ロレンス・フォスター指揮
NHK交響楽団
〔Vn.堀米ゆず子〕
【NTT Group Presents 第152回N響コンサート】
ハイドンの主題による変奏曲(ブラームス),ヴァイオリン協奏曲第2番(プロコフィエフ),交響曲第2番(ブラームス)
 東京オペラシティのP席というマニアックなところで見た。ブラームスも軽くなくてとてもいい演奏だったのだが、今日の当たりはやっぱりプロコ。特に2楽章は形容しがたい不思議な感覚が支配していてとても面白かった。協奏曲系はあまり知らないが、プロコに関してはいつもはずれることなく楽しませてくれる。
3/18
(日)
14:00
末廣誠指揮
都民交響楽団
【第91回定期演奏会】
交響曲第3番「ライン」(シューマン),交響詩「英雄の生涯」(R・シュトラウス)
 ユキが当たった招待券でただで見た。「ライン」は初めて聴いたが、相変わらず音のあのもぞもぞした感じ(?)が独特だなあ、と思った。R・シュトラウスの方は、面白いところもあったが、全体としてはよくわからなかった。久しぶりにシューマンを聴いたけど、やっぱりいいね。交響曲全曲演奏会みたいなのがあったら行ってみたい。
3/27
(火)
11:30
ガブリエル・フムーラ指揮
東京都交響楽団
【東京芸術劇場開館10周年記念演奏会 公開リハーサル】
交響曲第4番「大いなる歓びへの讃歌」(マーラー)
 これもユキのご招待。オケのリハーサルというものを初めて見た。やってることがすごく基本的なことだったから、まだ序盤の方だったのかも知れないけど、英語で指示を出す指揮者と、さすがに即座に反応する奏者と、何よりもあの雰囲気を味わえたのはいい体験だった。
3/31
(土)
18:00
下野竜也/柳澤寿男指揮
新星日本交響楽団
【2000年東京国際音楽コンクール〈指揮〉入賞デビューコンサート「21世紀の指揮者たち」】
交響曲第4番(シューマン),交響曲第4番(チャイコフスキー)
 未来のマエストロを祝う記念コンサート。と同時に、新星日響の最後のコンサート。いやが負うにも興奮度は高まる。シュー4はとてもよかった。チャイ4は指揮者が下手くそだったが曲に救われた。オケは、最後にふさわしい熱演で、2曲ともブラヴォーの嵐。終焉を迎える新星日響にいつまでも絶え間ない拍手が贈られた。ちょっと泣きそうになった。
4/17
(火)
18:30
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ指揮
リトアニア国立バレエ団/新日本フィルハーモニー交響楽団
【ロストロポーヴィチのオーケストラル・バレエ】
「ロメオ&ジュリエット」全3幕(プロコフィエフ)
 このコンサートで得たものをそのまま表現する術を、僕は持たない。ただ、この感動の1%でも伝わればという願いを込めて、書く。初めてのバレエ。だが今回は通常のステージ構成とは異なる「オーケストラル・バレエ」なるステージ(※下記参照)。
 御年70余歳になる名匠ロストロポーヴィチが、まさに魂を削るような指揮で魅せる、魅せる!そしてそれに忠実に応えるオケ、名門リトアニア国立バレエ団の熱演、そして、ワシリーエフの斬新かつ人の心を捉えて放さない演出!特にラスト、演奏中に指揮者が不意に歩き出し、横たわるロミオのとジュリエットの手をそっとつないであげる演出には、もう涙・涙、拍手喝采雨あられ。これこそオケとバレエの融合だ!でも実際見ないと、こればっかりは伝わらないだろうなあ。
 とにもかくにも、心と身体、正に全身が感動するという経験を初めてしました。今まで行ったコンサートの中ではもちろんダントツの1位。まあバレエだから、単純にオケのコンサートとは比べられないかも知れないけれども。本当にいいものを見ました。そして、プロコフィエフという作曲家の物凄さを、改めて思い知らされた瞬間でもありました。
【ロストロポーヴィチのオーケストラル・バレエ】
 バレエではあるが、オーケストラが舞台の中央に設置され、その前後に配されたステージをダンサーたちが行き来する。指揮者は客席の方を向き、オーケストラの配置も通常とは異なる。すべてはプロコフィエフの作曲した音楽を基本に考えられたバレエ・ステージが、「オーケストラル・バレエ」だ。作曲者と親交のあったロストロポーヴィチが、作曲者の意図を実現すべく作り上げたステージなのだ。演出はボリショイ劇場の芸術監督のワシーリエフ。彼は柔軟な感性を持った若手を求めてリトアニア国立バレエ団を使い、若手ダンサーを主役に抜擢して、この斬新な計画をよりフレッシュなものに仕立てあげた。音楽と舞踊の、真の融合がここにある。
4/22
(日)
14:00
ガリー・ベルティーニ指揮
東京都交響楽団
〔Vn.加藤知子〕
【プロムナードコンサート290】
ヴァイオリン協奏曲,交響曲第5番(チャイコフスキー)
 ベルティーニ初体験!この人も期待を裏切らない、すごい指揮者。都響の音がいつもと全く違うオケのように響いた。特に金管が、日本のオケは思えない程重厚で、ずしりときた。演奏後、聴衆にしきりに手を振る姿は、指揮者と言うより政治家だった。カリスマという点では共通しているか?ただ、前の日パーコンだったため多少遅刻したのが痛かった。
5/3
(木)
14:00
タン・ドゥン指揮
NHK交響楽団
〔Vn.チョーリャン・リン〕
【Music Tomorrow 2001】
交響曲第1番(尾高尚忠),北の風景〜オーケストラのための(北爪道夫),クロノプラスティックスV(湯浅譲二)《N響委嘱作品・世界初演》,アウト・オブ・北京オペラ《1987/1994改定》(タン・ドゥン)
 実は前の「N響アワー」で、タン・ドゥンの曲が紹介されていて非常に興味がそそられたので、珍しくオール現代音楽のコンサートに行ってみた。現代音楽は素人なのであまり語れないけど、中国チックな趣のあるタン・ドゥンの作品はやはり個人的にすごく好きで、また、N響にはない危なげな演奏もまたよかった。
5/18
(金)
18:00
青山学院大学リズムマンドリーノ/明治大学マンドリンクラブ 【第37回ジョイントコンサート】
喜歌劇「軽騎兵」序曲(スッペ),狂詩曲「スペイン」(シャブリエ),マンドリンオーケストラの為の「躍動」(小櫻秀爾)他
 青学ステージの「ニューシネマパラダイス」は、少人数らしいアンサンブルチックな演奏で好感が持てた。合同ステージは、ちょっと合わせが足りなかったかな、というイメージがあった。ジョイントだからしょうがないけど。一生懸命の演奏にけちをつけることは趣味じゃないけど、このままじゃ定演は乗り切れないぞ。
5/27
(日)
18:30
ウラディミール・スピヴァコフ指揮
ロシア・ナショナル管弦楽団
〔Vn.神尾真由子〕
ヴァイオリン協奏曲,交響曲第4番(チャイコフスキー)  指揮を振るはずだったスヴェトラーノフが、病気のため来日不可能となってしまったため、代わりの指揮者で見た。オーケストラは一流で、ロシアのオケでないと絶対に出せないあの独特の荒涼感(暖かいメロディーなのにどこかに根本的な冷たさがある感じ。日本のオケがやるとそのまま暖かく響いてしまう。これじゃ駄目)は、チャイコフスキーによく合っていた。チャイコはこう演奏しなければ。でもやっぱりスヴェトラーノフがよかった・・・。
6/7
(木)
19:00
PUFFY 全国ツアー“2001年途中の旅”  この類のコンサートはなかなか感想を書きづらいものがあるけど、久しぶりに行ったクラシック以外のコンサートはやっぱり音量的にすごかった。パフィーも生で聴くと、二人とも歌がすごくうまいことがわかる。なかなか楽しかった。
6/23
(土)
18:00
メーネ・ヤルヴィ指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
【第168回横浜定期演奏会】
「メーネ・ヤルヴィのシベリウス・シンフォニー・サイクルその@」
交響曲第3番,第5番,第7番(シベリウス)
 ヤルヴィのシベリウスは、前からずっと聴きたいと思っていたので、念願かなったコンサートだった。ヤルヴィが振ると、日フィルもなんだか日フィルじゃないみたい。よくぞここまで変えるもんだ。なんて考えながら1部(3番、7番)は終わった。
 特筆すべきは第2部(5番)。正にあっという間の30分だった。瞬間瞬間が、まるで永遠であるかのような不思議な時間の感覚。3楽章のホルンのメロディでは、身体がだんだん浮いていく錯覚さえ覚えた。会場全体に音が飽和状態となっている感じがすこぶる心地よい。そしてクライマックス。心身ともに天に召される気分を味わっていたら、いきなり現実に戻された。うっ。曲がまだ終わっていないのに拍手が起こってしまったのだ。一瞬、ヤルヴィの顔はキレていた。まあでもよい。極上のシベリウスだったのだ。ヤルヴィさん、どうか日本の聴衆を嫌わないで。
6/27
(水)
19:00
シャルル・デュトワ指揮
NHK交響楽団
〔笙.宮田まゆみ〕
〔Pf.永野英樹〕
【サントリーホール N響名曲シリーズ】
セレモニアル(武満徹),ピアノ協奏曲第3番(プロコフィエフ),交響曲第5番(ショスタコーヴィチ)
 今日のデュトワは一味違った。宮田まゆみの笙が冴える武満作品の後、デュトワの表情が変わった。プロコの作品だと、デュトワは容赦しない。指揮台を縦横無尽に動き回り、自分が求めるもののためにはソリストをも巻き込んでいく。完全にピアニストを喰ったデュトワ・ワールド。だがそれによってどんなにこの曲が救われたことか。N響もソリストも、まだまだデュトワの満足する粋に達していなかったのだ。でも決して悪い演奏ではなく、何より前々から聴きたかったこの曲が一流のメンバーで聴けただけで満足なのでした。でもまだ第1部。
 第2部になると、デュトワはさらに鬼の形相で、人を殺しそうなほどの激しい指揮で曲を展開。優しさや暖かさなど微塵もない。あるのは震えるような冷たさと激情。あまりの勢いに1楽章で指揮棒が折れて客席に飛んでいってしまうほど。修羅がのりうつったデュトワを止める術はもうない。圧倒的な迫力で音楽、奏者、そして客をも巻き込んでいく。P席で見ていたこともあって、曲中ずっと、蛇に睨まれた蛙のように身動きができなかった。呼吸を忘れるほどの緊張と興奮の渦の中、いつのまにか曲はクライマックスを迎えていた。あんなショス5はそうは聴けやしない。やっぱデュトワはとんでもない。
 最後にN響としては珍しいアンコールで「ルスランとリュドミラ」序曲を聴いてもうお腹いっぱい。今年前半を締めくくるにふさわしいすばらしすぎるコンサートだった。
7/14
(土)
19:00
B.W.Mandolin Orchestra 【第2回定期演奏会】
情景(辻田幸徳)《初演》,眠るヴェニス(近藤譲),7つの情景U(大前哲)《初演》,入江(内藤正彦)《初演》,ザ・ビートルズ・ソングブック(内藤正彦)《初演》
 我らがリズマン出身者が主軸を成し、毎回マンドリンの固定観念を越えた世界を造り出す当団体の第2回定期。今回は前回に増して繊細な曲が多い気がした。行儀のいい聴衆は息を殺してそれに聴き入る。ホールの音響のよさもあってか、1音1音がまるで宇宙に広がる星たちのように輝き、曲全体がきらきらしていた(特に「入江」)。ビートルズは期待を裏切らない出来。直前まで譜面がなかったとは思えない、活気のある素晴らしい演奏だった。現代音楽についてはあまり意見を言える立場じゃないが、マンドリンに限って言えば、内藤さんの巧さがやはり目立つ気がした。それにしても、技師の多い団体だ。一人一人の音がしっかりとしているからこそできる、という曲がほとんどだった。
7/16
(月)
18:30
ヤン・ズバヴィテル指揮
チェコ国立ブルノ歌劇場バレエ&管弦楽団
バレエ「ロメオ&ジュリエット」全3幕(プロコフィエフ)  プロコフィエフのこのバレエを世界初演したことでも知られるチェコ国立ブルノ歌劇場バレエ、唯一の東京公演。4月にロストロポーヴィチの「オーケストラル・バレエ」版を見ているだけに、どうしても比べてしまう。今回はオケがオケピにいるオーソドックスな形。しかしながら、チェコで鍛えられたオケの技術はやはり素晴らしく(特に弦楽byユキ)、次々と出てくる煌びやかなメロディをしなやかに歌い上げる。4月の新日本フィルとはやはり比べものにならない。一方演出は、とてもわかりやすくまとまっていて、ストーリーを追うのには困らないが、4月と比べて、衝撃度、斬新さに欠けることは言うまでもなく、こちらはロストロポーヴィチの一人勝ち。ただ王道を見たと思えば、今回のも十分すぎるほど価値のあるものなのだ。結論:プロコフィエフ万歳!
7/18
(水)
19:00
ヤーノシュ・コヴァーチュ指揮
東京フィルハーモニー交響楽団
〔Vc.セルゲイ・スロヴァチェフスキー〕
【ドヴォルザーク・プログラム】
序曲「オセロ」,チェロ協奏曲,交響曲第7番(ドヴォルザーク)
 カッキーからチケットをもらって見たのでただ見。一つも曲を知らなかったが、思ったよりよかったのはチェロ協奏曲。これだけコンサートに行っていてこの有名な曲をはじめて聴く自分にも驚いたが、40分以上に及ぶ大曲なのに全然飽きずに聴けたのも珍しかった。知らない曲で、それも協奏曲系だと、たいてい途中で集中力がきれるんだけどね。多分、指揮者とソリストの手腕も貢献したんだろう。交響曲第7番は有名な8番、9番とは違った雰囲気で、迫力ある、勇壮な曲だった。こちらも○。お得なコンサートだった。ただ、この日の東フィルは曲の入りが合わなかった。コヴァーチュのアウフタクトが難解だったのかな?
7/22
(日)
14:00
ヤーノシュ・コヴァーチュ指揮
東京フィルハーモニー交響楽団
〔Vc.セルゲイ・スロヴァチェフスキー〕
【午後のコンサート・ラプソディ in オーケストラ】
ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュウィン),狂詩曲「スペイン」(シャブリエ),ヘブライ狂詩曲「ソロモン」(ブロッホ),イタリア奇想曲(チャイコフスキー),スペイン奇想曲(リムスキー=コルサコフ),スペイン狂詩曲(ラヴェル)
 今日のコンサートはラプソディ特集。好きな曲が多いので、全然退屈しなかった。ただひとつ、ラプソディ・イン・ブルーのピアノが岡崎ゆみだったのだが、せっかくオケがいいのに、ピアノのせいで台無しだった。幻滅した。日本人女性ピアニストにうまい人はいないのか?でもこれが1曲目なのが正解。あとは躍動感溢れる東フィル&コヴァーチュの好演が続く。今回いろんな曲を一気に聴いて改めて思ったけど、ラヴェルの管弦楽法ってやっぱりすごいんだな。「スペイン狂詩曲」が始まった瞬間、オケの音が今までとはがらっと変わり、宇宙的な雰囲気に包まれた。それまでの曲はなんとなくガチャガチャしていたのに。アンコールは日本からということで、外山雄三作曲「管弦楽の為のラプソディ」。これがかっちょいい!日本の祭りや伝統文化の旋律をちりばめたダイナミックな作品。現代日本人作品でCD欲しいって思ったのはじめてかも。というわけで、盛りだくさんのコンサートは2時に始まり終わってみれば4時40分。サービス満点でお腹いっぱいのコンサートだった。
8/4
(土)
14:00
大友直人指揮
東京都交響楽団
〔Gt.木村大〕
【プロムナードコンサート291】
狂詩曲「スペイン」(シャブリエ),アランフェス協奏曲(ロドリーゴ),バレエ組曲「三角帽子」第2番(ファリャ),「カルメン」第1組曲(ビゼー),ボレロ(ラヴェル)
 何でこのコンサートのチケットを買ったのかいまいち印象がない。曲目も結構前行ったコンサートとかぶってるし。まあ結構金に余裕があったのかな。でも、やっぱりボレロを生で聴くと無条件で胸が震える。この曲の良さは生で聴かなきゃわからない。家のステレオじゃ、あのクレッシェンドは無理だからねえ。この日は木村大が初サントリーホールだったらしくて、どこに礼していいかわからない、といいながら四方八方に礼していた。写真などのイメージとは違い気さくな兄ちゃんだ。ギターも前(2000年10月1日)より上手くなったようだ。というか、前がひどすぎたんだけど。これからだぞ、木村大!
9/15
(土)
19:00
準・メルクル指揮
NHK交響楽団
〔Vc.クラウディオ・ボルケス〕
【第1440回定期公演】
組曲「プルチネルラ」(ストラヴィンスキー),チェロ協奏曲(ボッケリーニ),カプリッチョ風小品(チャイコフスキー),イタリアのセレナード(ウォルフ),交響曲第4番「イタリア」(メンデルスゾーン)
 久々のNHKホール。イタリア・コンサートとでも言うべきプログラム。オーケストレーションがあまり大規模でない曲が多かったから、普段にはない素朴なN響の音を聴くことができた。「プルチネルラ」は、弦の各パートのソロが多い曲で、ストラヴィンスキーにしては耳に心地よく響く良品。各トップそれぞれの技巧を楽しめた。トリは「イタリア」。準・メルクルのタクトは、全体を通して疾走感を失わず、オケもノっている感じで、、あっという間に終わった。非常に気持ちのいいコンサートだった。
9/25
(火)
19:00
ロリン・マゼール指揮
スーパーワールドオーケストラ2001
〔Sp.バーバラ・ヘンドリックス〕
【第3回東京国際音楽祭《新世紀の喜び》】
交響詩「ドン・ファン」,4つの最後の歌「春、九月、眠るとき、夕映えの中に」(R・シュトラウス),交響曲第9番「新世界より」(ドヴォルジャーク)
 なんと1枚15,000円のチケットがペアで当たった!指揮者のマゼールは、今度ニューヨーク・フィルの音楽監督に就任するマエストロ。本演奏前には、ワールドトレードセンターで犠牲になった人々に追悼の意をこめて「G線上のアリア」が奏され、拍手の代わりに起立してみんなで1分間の黙祷を捧げた。また、バーバラの歌にマゼールがヴァイオリンで伴奏する、という一幕も。この模様はNHKのニュースでも放送された。一流の名手たちがそろっているオケだけあって、音が全然違った。特にホルンが上手かった。曲的には、「4つの最後の歌」が一番よかった。きれいな弦にバーバラの歌声は、永遠という間さえ感じた。アンコールはビゼー作曲「アルルの女」組曲よりファランドール。ふっ。
10/3
(水)
19:00
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮
読売日本交響楽団
〔Pf.ヴィクトリア・ポストニコーワ〕
【第398回定期演奏会《オール・プロコフィエフ・プログラム》】
交響曲第4番,ピアノ協奏曲第5番,交響曲第6番(プロコフィエフ)
 今日のプログラムはめちゃくちゃコアだよな。今年70歳を迎えるロジェヴェンは、本当愉快なおじいちゃんという感じ。おじいちゃんは、終始笑顔で、本当に楽しそうに振る。かと思うと、曲調に合わせておどけて見せたり、悲しそうだったり、ふくれたり。見ていて飽きないし、すごく伝わってくる。指揮棒をくるくる回す仕草もご愛嬌。全部良かったけど、個人的には6番かな。曲の持つ荒涼とした雰囲気、壮大な世界観が、迫力ある演奏で描かれていた。ただあまりの難曲ぞろいに、読響の限界も感じた。ただ、そんなのは曲の魅力が打ち消してくれたけど。お客さんは少なめだったけど、拍手やブラヴォーの声はむしろいつもより多くて、「聴かない人は全然聴かないけどはまる人はどっぷりはまる」プロコのファンの暖かさを感じられたコンサートだった。。ちなみにこの日も本演奏前にバッハのアリアが奏された。
10/7
(日)
19:00
高原守指揮
丸の内交響楽団
【第6回定期演奏会】
歌劇「どろぼうかささぎ」序曲(ロッシーニ),交響詩「禿山の一夜」(ムソルグスキー),パリのアメリカ人(ガーシュウィン),ハンガリー狂詩曲第2番(リスト),幻想序曲「ロメオとジュリエット」(チャイコフスキー),管弦楽のためのラプソディ(外山雄三)
 招待券が当たったので久しぶりにアマオケを聴きに行った。なんだかなんとも言いがたいコンサートだった。練習不足か?まあでも、お目当ての「管弦楽のためのラプソディ」が聴けたからよしとしよう。アンコールはマスカーニ作曲歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲、エルガー作曲「威風堂々」第1番の2曲という、どっかの演奏会を思い出させるような選曲だった。直人元気か?
10/26
(金)
19:00
ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮
NHK交響楽団
〔Pf.園田高弘〕
【第1443回定期公演〜N響創立75周年・サヴァリッシュN響デビュープログラム〜】
交響詩「ドン・ファン」(R・シュトラウス),ピアノ協奏曲(シューマン),交響曲第7番(ベートーヴェン)
 N響の記念すべきコンサート。と同時に、サヴァリッシュ初体験。園田さんのピアノは、とても質素で、往年の演奏を思い起こさせた。会場がそのままタイムスリップしたかのよう。今ああいう弾き方をする人は少ないだろう。悪く言えば、眠くなる。でもとても落ち着いた演奏だった。
 ベー7は、これぞサヴァリッシュ!といわんばかりの重厚さで、低音が轟々うなり、吼える。腹にきた。演奏会後(9時)、空腹のはずなのにあまり食べたくなかった。もたれたんだ。これは悪口じゃない。とてもいい演奏。いい体験だった。
11/16
(金)
19:00
オッコ・カム指揮
日本フィルハーモニー交響楽団
〔Pf.梯剛之〕
【日本フィルおおみやシリーズ第8回】
序曲「ローマの謝肉祭」(ベルリオーズ),ピアノ協奏曲第12番(モーツァルト),バレエ組曲「ロメオとジュリエット」(プロコフィエフ)
 梯さんは盲目のピアニスト。でも、歩く時と礼の時以外、この人が目が見えないと感じたときはついになかった。当然のように指を運び、そこから次々とメロディが紡ぎ出される。
 ロミジュリは、主要曲はほとんどやった。個人的には、とても好きな演奏。歯切れが良く、でも要所要所では情感たっぷりに描いていて、とても楽しめた。「フォークダンス」超っ早!かっちょいい!「バルコニーの情景」は緩急のメリハリが効いていて良。一つ一つ書けばきりがないが、本当に全体を通してバランスのいい、それでいて個性的な、素晴らしい演奏だった。やっぱオッコ・カム期待に違わず!でもやっぱり(?)、金管(特にホルン)がちょっと下手だった。日本のオケにこれを期待しちゃあいかんのか?でも、十分満足でした。
11/23
(金)
19:00
ネルロ・サンティ指揮
NHK交響楽団
〔Sp.アドリアーナ・マルフィージ〕
〔Br.ジョルジョ・チェブリアン〕
【第1447回定期公演〜ヴェルディの夕べ〜】
歌劇「ナブッコ」〜序曲、ナブッコのアリア「ユダヤの神よ!」,歌劇「ジャンヌ・ダルク」〜ジャンヌのロマンツァ「おお、予言の森よ」,歌劇「仮面舞踏会」〜レナートのアリア「お前こそ心を汚すもの」,歌劇「ルイザ・ミラー」〜序曲、ルイザとミラーの二重唱「お前顔色が悪く悲しそうだな」,歌劇「レニャーノの戦い」〜序曲、リーダのカヴァティーナ「何度死を願ったことでしょう」,歌劇「オテロ」〜ヤーゴのクレド「無慈悲な神の命ずるままに」〜バレエ音楽,歌劇「トロヴァトーレ」〜レオノーラのアリア「静かな夜に」,歌劇「シチリア島の夕べの祈り」序曲,歌劇「椿姫」〜ヴィオレッタとジェルモンの二重唱「ヴァレリー嬢ですか?」
 曲目を書くのでだいぶ疲れてしまった。このコンサートは、定期会員じゃなかったら自分からは行くタイプのコンサートではないので、期待半分、不安半分という気持ちで行った。行ってよかった。ヴェルディはほとんど聴いたことがなく、歌劇も今まで触れていないジャンルだったが、普段とは違う雰囲気で楽しむことができた。ソリストの2人は、素人耳で聞いてもわかるぐらいかなり高レベルな実力の持ち主で、聞いていて心地よかった。第9のときの日本人ソリストとは大違いだ。見た感じ集客数も多く、かなり盛り上がったコンサートだったと思う。N響には珍しいこういったプログラム、結果的には大盛況だったといえるのでは?
11/29
(木)
16:00
市井紗耶香
〔Pf.たいせー〕
【「FOLK SONGS」発売記念ミニライブ&握手会】
この広い野原いっぱい,或る日突然,なごり雪
詳細は別項参照。
12/1
(土)
18:00
秋山和慶指揮
東京交響楽団
〔Pf.ホアキン・アチュカロ〕
〔Gt.村治佳織〕
【第487回定期演奏会《ロドリーゴ生誕100年》〜スペイン・ファンタジー〜】
狂詩曲「スペイン」(シャブリエ),ピアノ協奏曲(ロドリーゴ),アランフェス協奏曲(ロドリーゴ),「三角帽子」第2組曲(ファリャ)
 ピアノ協奏曲。ソリストのアチュカロ氏は作曲者やセゴビア、イエペスと親交があり、この作品の校訂もしている程の人で、演奏も期待に違わず、このアランフェスとは対照的な大規模で迫力ある曲を自在に演じていた。アンコールはスクリャービンの「ノクターン」(←左手だけで演奏)とファリャの「火祭りの踊り」。
 一方村治さんはシンプルな赤のドレスで登場、演奏は、やはり名を馳せているだけあって素晴らしく、整ったとてもいい演奏が聴けた。木村大とは雲泥の差。村治さんは思ってた以上にとってもかわいらしかった。こちらのアンコールは「暁の鐘」。
 オケのアンコールも「火祭りの踊り」でした。
 東響って実はあまり見た事なかったんだけど、いいオケだね。奏者がみんな仲が良さそうで、とても雰囲気がいいのがこっちにも伝わってきて、それだけに演奏にも一体感があって。それに管・打楽器系(特に金管)が、日本のオケではあまり見られないぐらいの爆音部隊(このコンサートだけで評価するのは危険か?少なくとも今回はそうだった)で、聴いていてとても小気味良かった。ソリストを迎える態度もとても温かく、とても気持ちのいい印象を受けた。
12/8
(土)
17:30
青山学院大学リズムマンドリーノ 【第40回定期演奏会】
アルヴァマー序曲(バーンズ),イタリアーナ(レスピーギ),組曲第2番(ヴェルキ),弦楽セレナーデ(チャイコフスキー)他
 リズマンの第40回記念定期演奏会。第2部にOB・OGステージをはさんだ3部構成。その第2部は1曲づつ指揮者が入れ替わって3曲披露したが、レベルはどうあれ、選曲、演奏とも古き日を思い出させるようなもので、ゆったり聴いた。でも指揮者って、何十年たっても(多分)動き変わらないのね(←上手だった)。現役ステージは、選曲からいつもより素朴で、室内楽的印象を受けた。でも良く揃っていたし、マンドリン本来の響きが伝わる曲が多くてよかったと思う。みんな号泣していたから、きっと良い思い出になるね。そのあとの飲みも久しぶりの面々でとっても楽しかった。
12/14
(金)
19:00
セルジュ・コミッショーナ指揮
東京都交響楽団
〔Pf.横山幸雄〕
【Aシリーズ第540回定期演奏会】
交響曲第1番「古典交響曲」(プロコフィエフ),ピアノ協奏曲第3番(プロコフィエフ),交響曲第4番「法悦の詩」(スクリャービン)
 意外にも、プロコの古典交響曲を生で聴いたことがなかったことに、生で聴きながら気付いた。かっこイイ曲!指揮者のせいかオケのせいか、この日のプロコはとても安定していて気持ちいい。続くピアノ3番も、土台のしっかりしたオケの上で、横山さんの力強いピアノがうねる。といっても、決して勢いまかせの演奏ではなく、確実なリズムとドラマチックなメロディーががっしりと手を組んだ秀演。この前はP席で聴いたからわからなかったけど、ピアノの音ってでかいのね。横山さんだから?
 第2部は・・・。あまり感想の仕様がない。強いて言うならバーン、どーん、って感じ。ものすげー曲作ったもんだ。
12/15
(土)
14:00
シャルル・デュトワ指揮
NHK交響楽団
〔Vn.ワディム・レーピン〕
【第1450回定期公演】
管楽器のための交響曲(ストラヴィンスキー),スペイン交響曲(ラロ),交響曲第5番(チャイコフスキー)
 昨日飲んじゃったから二日酔いで聴く。一曲目は管楽器だけの曲。次。初めて聴くスペイン交響曲は思ったより軽いのね。まさにフランス人が作ったスペインの曲って感じ。チャイ5は、1楽章で管楽器がかなりやらかしたけど、2楽章の出来は良かったと思う。情感が伝わった。まあチャイ5だけにその後は大団円を迎えて、普通に盛り上がった。相変わらずデュトワはうめーな。出来ればしらふで聴きたかった、っていうのは今日は少々集中力に欠けた気がしたので。
12/18
(火)
18:00
全日本学生マンドリン連盟関東支部 【第21回合同演奏会】
プレリュード2(吉水秀徳),歌劇「果敢なき人生」よりスペイン舞曲第1(ファリャ),クリスマス綺想曲(鈴木静一)他
 前日の中央ブロック、武蔵工ブロックに続き、今日は立教ブロック、青学ブロック。カンジは本当に指揮がうまくなったと思う。見ているうちに、大阪や夏祭などの自分達の演奏会を思い出して懐しかった。
12/23
(日)
15:00
ハインツ・ワルベルク指揮
NHK交響楽団
【ベートーヴェン「第9」演奏会】
交響曲第9番「合唱付」(ベートーヴェン)
 N響の第9は初めて。感想は、ソリストが個人的にあまり上手くなかった気がするのと、管楽器の元気がなかった(かなりホールのせいだけど)。でも基本的には、第9のもつ独特の世界、迫力は表現できていた気がする。まだ生の第9で、文句なしにいいものは聴いたことがないなあ。それだけ難しいってことか?暫定的には今年はじめのチョンのもの。よく見たら、今年は第9に始まり第9に終わってるんだ!