第10回  現地で学習 作成開始 2006/10/19

最終更新 2006/10/22
  モデルコースを歩く 何か 一つ見つけよう

2006/10/4(水)
  研修室で講師を紹介し、プリント配布のあと、すぐに風の松原へスタート
 

この講座の日はいつでも天気がよい   最初の実習地へ向かう
 


テーマ1 松の本数はどうして数えるのかな?
面積の単位   1ヘクタールとは  100m × 100m = 1000u
1アールとは 10m × 10m = 100u

風の松原 は 面積 760ha(ヘクタール)  本数 700万本と言われているが? 本当だろうか?
測量基準面積   20m × 20m = 400u これは  0.04ha = 1/25ha
  760ha ÷ 0.04ha = 19,000倍
仮に 20m × 20m = 400u の中に (風の松原全体では)
 10本あれば 760haでは 10本 × 19000=   190,000 本
 20本   380,000 本
 30本   570,000 本
 40本   760,000 本
 50本   950,000 本
 60本 1,140,000 本 

 ・・・ということは、20m×20mの中に300本あれば、760haで570万本ということになり、700万本に近づくことになるのですね。

クロマツの本数を数える 1箇所目

1箇所目は老齢林の中で調べようということで、いこいの広場すぐ隣のアスレチックの遊具の中で実施。ここは明治期以前に植樹した場所で、樹齢は140年以上。老齢林または高齢林とよばれている地域。

アスレチック広場の脇に 20m×20m の場所をつくる   20m四方の区画内のクロマツの本数を数える 18本だった

秋の草花を見ながら2箇所目に向かう

白い花は マルバフジバカマ ミズヒキ

アキノキリンソウ

ガマズミの実

キツリフネの説明(No.8標識付近)

オオブタクサ(講師よりも背が高い)

ノコンギク

イヌタデ

ヨウシャヤマゴボウ

アメリカセンダングサ

クロマツの本数を数える 2箇所目

 2箇所目は中齢林の場所で、しかもヤブではないところ。なかなか適地はない。そこで健康づくりのみちNo.11からNo.4に向かう途中の下り坂南側を選ぶ。1箇所目よりは木の本数が多い。ここは戦前に植林した部分。戦前と言っても明治時代や特に大正時代には植林した記録はないから、昭和になってからの植林。昭和10年頃だろうか。植林後60年から80年。中齢林と呼ばれている。

みんなで黄色のテープを張り、本数を数える  ここは第1回目の場所よりも多い。63本だった。

この付近は花を咲かせている草木は目立たない。2箇所目から健康づくりのみちNo.4まで移動する途中でセンボンヤリやエノコログサ、セイタカアワダチソウなどがあった。

センボンヤリの閉鎖花とそう果 セイタカアワダチソウ

クロマツの本数を数える 3箇所目

 3箇所目は更に海側へ。泊地の東側まで行くのかと予想していたが、防火線を南へ。ジョギングコース33番地点からけものみちを西に入った場所。ここも中齢林だ。植林した時期は、『能代市史 自然編』の587ページの地図によれば昭和9年。ジョギングコース23番地点まで行くと昭和30年植林の場所があるのだが、そこまでは時間的に難しかったのだろう。

また、紐を張って20m四方の区画を作る
作業しているのは区画内だが遠くにみえる
ここの本数は40本と決定 クロマツを数えるのは人任せ
にして、私は切り株だけを数えたが25箇所ほどあった

 ここの切り株は間伐したものよりは太いと思ったが、25本も切られた理由は何だったのだろうか。2箇所目は63本、3箇所目もクロマツと切り株をあわせると65本になる。植林した年代が同じだったからか、本数も同じだった。

 以前、風力発電の近くの植林したばかりの場所を見たことがあった。そこは1区画 5m×10m の場所に40本づつ植林されていた。20m×20mに換算すると320本。320本×19,000=6,080,000本となる。これでもまだ足りない。

 このあとアカマツ林から左折し、「3号線」と呼ばれている道路を通り、13番地点へ。

割れて地面に置かれている「三号線」
と書いた板を取り上げて説明する
三叉路上でポプラの説明 これがポプラの木

 健康づくりのみちNo.12地点では、下の写真のグロテスクなクロマツの説明。このクロマツも、大森稲荷神社参道脇の砂丘に埋まったクロマツと同じようだ。そこでこの木の脇を掘り下げた人がいた。掘り下げたのは今年10月だろう。9月下旬まではこの木の回りに踏み荒らされた草はなかったのだが、10月に入り、草がつぶされ、今では(10月20日過ぎ)にはけものみちのようになっている。

クロマツの前に今日の講師2人が立っている クロマツの裏側はこのように掘られている

今日の課題は「何か 一つ見つけよう」だったが、見つけたのは下の写真ではないか。760ヘクタールに合わせて760万本としたいところだが、それではウソがバレバレ。そこで7と7で760ヘクタールで700万本としたのではないか。760ヘクタールの方は疑ったことがなかったが、それはどこで証明できるのだろうか?

見つけたのは、「黒松700万本」というこのキャッチフレーズが単なる語呂合わせではなかったのかという疑問

第10回はこれで終了。