第6回  落合地区視察 作成開始 2006/6/7

最終更新 2006/6/10
落合地区の実情から学習する
2006/6/7
 研修室で講師から資料@にもとづいて「視察のポイント」を説明してからバスで出発。今日はバス1台で間に合ったということは欠席者が多かったということか?
視察のポイント

 @ 砂の状態
 A 松の状態
 B 海岸線の状況
 C 県有林の植林地の実情

場所 1コース B&G能代海洋センター艇庫近くの堤防から河口付近をめざす

    2コース 三面球場前の道をそのまま西に直進し松林に入る

    3コース 落合海水浴場脇の道を北進する(県有林植林場所北側)
          この道は東北自然歩道の一つ。八峰町ぽんぽこ山まで続くはずだが・・・ 
 
1コース 観察点 砂浜の状態は
海浜植物
能代山本地方の海浜植物
 アキグミ、イタチハギ、ハマゴウ、ハマナス
 イソスミレ、ウンラン、コウボウシバ、コウボウムギ、ハマエンドウ、ハマダイコン、
 ハマニガナ、ハマニンニク、ハマボウフウ、ハマヒルガオ、シロヨモギ、カワラヨモギ
前線の松の状態
講師がめざす方向に見えるのは先ほど視察ポイントを説明したサン・ウッド?

いや手前に薄紫色に広がっている一面のハマエンドウの花かもしれない

写真奥に火力発電所の煙突が見える
 最前線のクロマツはこのように枯れていた

 ここは右の写真のように浜に垣根のない場所だったので前線のクロマツは左の写真のように枯れている

 右写真の地平線2/3程から北側に防風フェンス?が部分的に連なっている

ハマエンドウの絨毯 真ん中がハマニガナ 
周囲はハマヒルガオの葉
真ん中 手の先にコウボウシバ
コウボウムギの雄株(上)
コウボウムギの雌株(下)
ハマナス
ハマダイコン
カワラヨモギ
シロヨモギ


2コース 観察点 流木を推理する
松の樹齢
松の間隔や間伐について
砂草の状態
前線の柵の役割
三面球場前の道路を真っ直ぐ進んだゲートから入る ゲート脇には昭和52年のこんな看板が クロマツはみんな真っ直ぐに立っている。なぜ?
水土保全モデル林の看板 この林の説明 クロマツ林にこんな大きな根株が・・どこから来たの
 昭和58年6月26日正午に発生した日本海中部地震の被害現場。

 左右の写真は同じ場所の説明中と説明後の様子。
 大きな根株は津波で海から運び込まれたものが2個。根株の左右でクロマツの太さが異なる。
 当時復旧作業に当たった人(緑の帽子をかぶった人)の説明では、右側(東側)のクロマツは生き残ったもの。左側(西側)のは薙ぎ倒されて枯れたクロマツや流入物を取り払い、凸凹になった土地を平らに整地してクロマツの苗木を植林し直したもの。苗木は1メートル間隔で植林。
 左の写真は地震で陥没した場所。3メートル程の幅で南北に亀裂が走り陥没した場所。

 右の写真はそれよりも西側(海側)。
1メートル間隔で植林したクロマツが成長した段階で間伐方法が検討され、南北に一列ずーっと伐採した様子。
画面中央にハタザオが見えるかな クロマツの間を抜けて海岸へ 左端にフェンスがある右はクロマツの最前線
フェンスの間に堤防への出口がある 海岸線はコンクリートで固められている 参加者一同海岸線に釘付け
最前線のクロマツは赤茶けているが
しっかりと雄花も雌花もつけている
黄色い米粒のような花は
コメツブウマゴヤシ?

3コース 観察点 砂の状態
松の色
植林の状況、静砂垣
更にマイクロバスに乗って落合海水浴場よりもずーっと北に進む。

この地点が、県有林植林現場の最北端かな?

マツ苗の生育状況を見ると、かなり厳しい。一つの囲いの大きさは南北10m、東西5メートル。
ハマニガナ ハマボウフウ 一面がハマニンニクの絨毯
会場のサン・ウッドに戻ってから風の松原に守られる人々の会の鷲尾会長さんが、この日から北羽新報に掲載され始めた伊藤忠夫元静岡大学教授の「日本の松原を次代へ」を引き合いに出して「日本の松原再生運動」と「子どもの松原再生プロジェクト」への理解と協力を要請。

会場の外ではちょうどこの日から咲き始めたニセアカシアの花。

 参考資料 
 『森林100不思議』(日本林業技術協会編)から「5 白砂青松−松原の役割」 「57 塩害に強い木の秘密」
 北羽新報から『大開浜砂防林について =津波から落合地区を救う=』@A(昭和58年7月13日付けと同15日付け)
 司馬遼太郎『街道をゆく 29 秋田県紀行・飛騨紀行』の「海辺の森」から能代について書いた部分