go mad




 なあ、いい加減、気づいてるか?
 お前、俺に見られてんだぞ。
 明確に邪な目で。なめ尽くして全て奪い取るような目で。
 お前のせいだよ、全部。
 お前が、一緒に行こうなんて誘ったから。馬鹿な俺は、それに甘えてる。
 お前を、汚らしい目で見ている。
 気付けよ。早く気づいてくれ。
 「お前なんかいらない。」って言ってくれ。
 そうでもなきゃ、お前ばかり見てしまう。お前しか目に入らなくなってしまう。俺はお前以外
 にも忘れたくない、失いたくないものがあるんだ。
 勝手だけど、でも。ビクトール。
 俺を捨ててくれ。今すぐに。
 狂ってしまうのはとても勇気がいるんだ。いつかは、いつ狂ってもいいってくらいに俺は追い
 つめられていたのに。
 お前ろ一緒だと、何でも二人じゃなきゃ怖くて仕方ないよ。






 視線が突き刺さる。
 青い目が真っ直ぐこっちを見ているのがわかる。
 背中痛い。空気がピリピリしてる。
 俺にはわかる。お前は俺に狂っている。目で俺を射殺すまで、俺に焦がれ続けてる。俺を
 殺したくてしょうがないんだ。お前を死という狂った世界から出してしまった俺を。
 でも、俺は簡単には殺されてやらない。
 もっともっと、もっとお前を惹きつけて、発狂してしまうまで焦がれさせる。
 お前のキレイな目を、他の何もかもを忘れるまで、汚してやる。
 本望だろう?全て忘れさせてやるよ。俺が。
 お前はそれにまだ抗っている。お前は思い出を引きずっている。でも、俺は違う。
 思い出なんて、それを作った人とともに自分で崩してしまった。それからお前に出会い、
 お前のことばかり考えるようになった。
 全て。キレイなお前を失うのは怖くない。狂った人になるくらいで失えるのなら、俺は
 喜んで狂ってやる。
 キレイなフリックも、キタナイフリックも、俺はみんな愛してやるよ。




 お前は俺に狂えというのか?怖いよ。


 お前は俺を狂わせたいのか?怖くなんてない。


 なら。


 そう言うなら。


 共に堕ちよう。死ぬまで一緒だ。
 −−−狂ッタ世界ハ楽ダカラ。
                                                    終


                                                 無駄にダーク系狙って大失敗。ただお互
                                                 いに依存しあってるだけになりましたね。
                                                 勉強不足。ビクフリ?フリビク?

                                                 (2001,5,21 山田暁)