今シーズン前半の小友沼
昨年はこうだったから、今年もこうだろうと言えないのが自然の姿、小友沼のガンやハクチョウの滞在状況が昨年と大分違っています。
12月に入り、風雪と寒気のため、小友沼も時々凍結が見られるようになり、12月15日は約80%の凍結、17日は10cm以上の降雪がありました。
それまで1500羽以上いたガン類が18日から10日間姿を見せなかったのですが、26日の暖気により凍結が消えた翌朝は再び1100羽のガン類と176羽のハクチョウが戻っています。
昨年は12月下旬8千羽から1万3千羽と増え、1万羽近いガン類が小友沼で元旦を迎えましたが、今年はどのような元旦風景となるでしょうか。
今年も秋以来、周辺小学校の小友沼観察会が続きました。
鳥のいる沼の姿を確実に見られるのは早朝の時間帯なのですが、学校の観察会はどうしても日中の時間設定となります。
日中でも小友沼でガンカモ類、サギ類が観察できるのは10月から11月中旬までが適期、その以後になると、ガン、ハクチョウは朝7時過ぎともなると周辺水田へ、さらには八郎潟干拓地方面へとエサを求めて移動します。
観察会はそのときの天候や、鳥たちの状況に合わせ、子どもたちは乗ってきたマイクロバスや臨時観察小屋を利用しながら観察します。
学校の観察会だけでは物足りないらしく、日曜日早朝などに、家族を伴って観察に来る子どもたちも見られるようになっています。
東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク参加記念式並びに記念講演・観察会
11月7日(日)上記行事が予定通り能代山本広域交流センターで行われました。
約150名の参加者でした。
来賓として国際湿地保全連合日本委員会宮林泰彦、秋田県生活環境部自然保護課長黒木丞、榊土地改良区理事長武田金右衛門、日本野鳥の会秋田県支部長佐藤公正、能代市議会議長住吉新作、副議長柳谷渉、市議会議員藤原良範、谷田部昌、戸松正之、武田正廣の各氏、主催者側の能代市からは市長宮腰洋逸、教育長野中和郎、生活環境部長布川隆治、同次長米沢正裕、環境課長田中勝三の各氏、ほかに環境課、清掃課、市民課職員10名の皆さんでした。
主催者挨拶で、宮腰市長は能代市の第四次能代市総合計画の中に「自然と共生するまちづくり」として小友沼の位置づけを強調され、来賓の黒木県自然保護課長は生物多様性の維持に果たす小友沼の役割について先般環境庁事務次官一行の視察でも注目していることを紹介されました。
記念講演では、宮林泰彦氏が「小友沼の重要生息地参加の意義」を「国際的な重要性を認められたと言うことは、皆さんの活動が地球環境の保全に直結するという認識のもとで、アイデアを出し合い能代での活動を世界に向け発信して欲しい」など期待を述べました。
本会員の渡辺進さんらによる「能代の鳥類相から見る小友沼の役割」、西出隆さんの「小友沼に飛来するガンカモサギ類」、畠山正治さんが「渡り鳥が飛来する小友沼の自然環境」としてそれぞれスライドを用い報告を行いました。
また、能代市立能代東中学校一年生の藤田怜子さん、工藤かおりさん、小杉山由佳さん、小林由香さん、長谷川幸さんが総合学習で小友沼を調べ、観察した「小友沼の鳥たち」を、また能代市立第五小学校からは、佐藤政志君、平川敬大君、加藤春菜さん、長岡彩佳さん、野村美季さん、宮腰茜さんが毎年全校で継続している「小友沼の野鳥観察から学んだこと」をそれぞれ発表しながら会場から大きな拍手を浴びました。
この会場には田村貞美さんによる小友沼へのマガン着水風景の特大イラスト、ガンハクチョウの渡りルート地図、ガンカモの個体イラストなどが飾られ来場者の目をひきつけました。
自由参加により小友沼現地観察会は、好天と沼の中にいた鳥たちに恵まれ、約50名の観察会となりました。
この観察会では当会員及び多くの皆さんの積極的な協力により、新たな一歩にいささかでも協力できたのではないかと思っています。
なお、記念式から小中学生の発表に至るまでの模様を田中芳夫さんがビデオカメラにより記録保存されていますので、必要な場合は事務局までご連絡ください。
今シーズン秋季の小友沼観察会記録
10/7 生涯学習グレートアカデミー(25名)
10/12・13 能代市立能代東中学校1年生総合学習(76名)
10/30 能代市立崇徳小学校4年生(14名)
10/31 おとも自然の会観察会(10名)
環境庁一行視察(6名)
東部スポーツ少年団(40名)
11/17 山本町立下岩川小学校1・6年(30名)
11/18 山本町立下岩川小学校2・5年(37名)
11/18 能代市立浅内小学校3・4年(67名)
11/19 山本町立下岩川小学校3・4年(33名)
12/2 能代市立第五小学校3・4年(73名)
12/3 能代市立第五小学校2・5年(79名)
12/7 能代市立第五小学校1・6年(70名)
12/13 山本町立下岩川小学校1・6年(30名)
12/15 山本町立下岩川小学校2・5年(37名)
12/17 山本町立下岩川小学校3・4年(33名)
以上は主な団体による観察ですが、この他に家族や個人での観察者は相当数見られます。
小友沼標識鳥の記録
10/25 K6,P68
10/16 K16,K25,P68,P76
10/27 K16,K22,K25,A20,M10,J68
10/29 K16,K20,K22,K25,P68,P76,M10,A20
10/31 K22,K25,K30
11/2 K16,K20,K22,K68,P16,P68,P76,A20
11/3 (福島潟にK16,K22,25)
11/5 K08,M14,A20
11/11 K01,K14,A25,A28
11/13 K01,K14,A25,A28
11/18 K24
11/22 A25,A28
11/23 コハクチョウ104Y(1997.3.5鳥取県米子水鳥公園で標識放鳥した鳥)
11/25 A26,A5c,P66,M39
11/27 K11,A32(11/19福島潟),N33
11/28 P76
12/5 K05(11/23福島潟)
| オオヒシクイK01標識鳥の動きを見ると、9月14日北海道豊頃町、11月13日小友沼、11月15日宮城県花山ダム湖。 また、K05は、9月15日北海道サロベツ原野、11月23日新潟県福島潟、12月5日小友沼(一度小友沼に滞在し福島潟へ移動したのが再び小友沼へ戻ったとも考えられる。A23についても同様のことが考えられる。) |
今後の予定
観察会 3月5日(日)9時より春のピークを期待して小友沼および周辺水田の観察
総 会 4月22日(土)18時より能代中央公民館
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参加記念式並びに記念講演における市長あいさつ 本日、「東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク」参加記念式並びに記念講演を開催しましたところ、ご多用中にもかかわらず、ご来賓の皆様をはじめ、多数の方々のご出席をいただきまして、心から厚くお礼申し上げます。 ご案内のとおり、第7回ラムサール条約締約国会議が本年5月、中米コスタリカの首都サンホセで開催され、国際湿地連合が提唱し、日本などが支援している「アジア・太平洋地域渡り性水鳥保全戦略」が、関係各国の連携により広く進められることになりました。 東アジア地域においても、日本が国内外に参加の呼びかけをして「東アジア地域ガンカモ類重要生息地ネットワーク」を発足、国内からは小友沼をはじめ14カ所、さらに東アジアから5カ国11カ所が、現地時間5月14日にガンカモ類の生息地で重要な湿地として国際的に認められました。 このネットワークは、東アジア地域のガンカモ類の重要な生息地において、その保全に関わる自治体等が相互に情報交換や交流を行いつつ、ガンカモ類とその生息地の価値や保全の重要性について地域社会の理解を深めていこうとするものであります。 最近、自然環境問題に関する報道を目にする機会が増えておりますが、渡り鳥に関して愛知県藤前干潟の埋め立て断念や東京湾の三番瀬地域での人工干潟造成計画など、人間の営みを最優先にした開発を見直し、野生動物や植物の生態系にも配慮した計画づくりに取り組む機運が見られております。 当市においては、第四次能代市総合計画に基づき、様々な取り組みをしております。 取り組みの一つとして、「快適でやさしさのある生活と環境のまち」を目指し、人類共有の生存基盤である地球環境を将来にわたって維持し、市民生活、経済活動のなかで、環境に負荷の少ない、地球に優しいライフスタイルを確立するなど、自然や資源を活かし自然と共生するまちづくりを進めているところであります。 当市は、母なる米代川の恵みを受け、豊かな能代平野に抱かれ、西に日本海と五つの日本百選に選ばれている「風の松原」、北に世界遺産の白神山地、東に奥羽山脈の美しい山々を望み、すばらしい自然環境に恵まれています。 この中心に位置する「小友沼」は、300年以上前の江戸時代に灌漑用ため池として人工的に造成されたもので、面積は約55ヘクタールと広大であり、沼の南面、東面の台地には木々が生い茂り、北面台地には能代山本老人総合福祉エリアが広がっており、散策をしながら季節の移り変わりを楽しめる憩いの場となっております。 また、周囲には餌場となる水田が広がっており、秋から春には3万羽を超えるマガンなど極めて多数のガンカモ類が渡来するなど、国際的に重要な生息地と認められる3つの基準のすべてを満たしていることから、国際的に重要な渡りの中継点として承認されたものです。 この地は、地元小中学生をはじめ多数の方々がふるさと自然環境学習の場として、また、県内外から観察の場として高い関心をもたれ、自然のすばらしさを満喫し体験できるフィールドであります。 本日この参加記念式並びに記念講演を契機に、渡り鳥と共存できる環境保全を目指した取り組みを、皆様方と一緒になって推進して参りたいと存じますので、今後とも特段のご配慮を賜りますようお願い申し上げます。 最後に、本参加記念式並びに記念講演の開催に当たりまして、多大なるご尽力を頂きましたフライウエイオフィサー宮林泰彦様をはじめ「おとも自然の会」並びに関係各位に心から感謝申し上げましてごあいさつといたします。どうもありがとうございました。 平成11年11月7日
能代市長 宮 腰 洋 逸
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