白神山地の保全対策は、国、県、民間のそれぞれによって検討がなされ、実践されておりますが、私ども能代山本広域圏も地元の行政として何らかの役割を果たすべき責務を負っています。
しかし、同時に白神山地を取り囲む地域は深刻な過疎に悩んでおり、自然の価値と生態系を損なわない限りにおいてこれを利活用し、地域の活性化と教育に役立てたいというのが偽らざる気持ちでもあります。
その場合、利活用が許容される範囲はどこまでか。なには許容できて、なには受け入れがたいとなれば、その答えを導くことは容易ではありません。
現実に白神山地の核心ゾーンへの立ち入れを認めるべきかどうかをめぐって全く相反した主張がなされる状況です。この問題に限らず、全国的視野をもってしても、保護か開発かの問題はすでに相当の時間と経験を経たにもかかわらず、未だ国民的コンセンサスを得るには至っていないといわなければなりません。
白神自然文化賞は、そうした状況に対する問題提起の一つになればと企画したものですが、第5回の応募をもって終了いたしました。第1回から第5回まで応募くださったみなさまに心からお礼申し上げます。
自然と人間、環境と社会のあるべき共存の関係、白神山地からの思いやメッセージについて、応募くださったみなさまとともに、未来へ向けた価値ある事業として、成果をさまざまな形で活かし、その使命をひきつづき果たしていきたいと願っております。
