遠心分離搾り機 1月13日(火曜日)
この日喜久水酒造に大きな動きがあった。東北では初めてとなる「吟醸もろみ上槽(じょうそう)システム」を導入し、テレビ・新聞などのマスコミ関係者が取材に訪れたからだ。この新システムを簡単に説明すると、タンクに仕込まれた酒(「もろみ」という)を「酒」と「酒粕」に分離する工程(これを上槽という)を「遠心分離搾り機」を用いて行うこと。この「遠心分離機」の最大の特徴は、冷却された密閉空間(外気と遮断された密閉状態)でもろみを分離するため、高い吟醸香が残り、品質が均一な酒ができることです。

午後4時、機械音を立てて「遠心分離機」が動き出した。今回の試運転で搾るのは2号タンクに仕込んだもろみ。12月22日に仕込みの最終工程が終了した普通酒。稼働してから約30分後、搾りたてを全員でいただいた。
夕方、ABS秋田放送のニュースで、この試運転の模様がTV放送され、平澤喜三郎社長がインタビューに答えた。
「搾りたての新酒というのは、いつも美味しいものだが、今回はそれにも増してうまい。口当たりが良く、飲みやすい酒になったようだ。これが(新システムの)効果ですかね。」
平澤社長インタビュー

なぜか私までテレビに・・・ 伊藤さん満足げな表情 杜氏・蔵人が代わる代わる、搾りたての原酒を飲み、酒の品質を確認した。今回試飲したのは普通酒で、吟醸酒ではなかったのですが、普通酒とは思えない香りの良さにまず驚きました。口に含むと、甘口でとても飲みやすく、ついつい杯が進んでしまいそうです。
左写真はTV放送された試飲の様子。私と、麹屋の伊藤さんが美味しそうに飲んでいます。

こうして私の酒造り修行は無事終了し、1月16日喜久水酒造社長より「第74代目醸蒸多知」(醸蒸多知修行修了者)の認定を受けることができました。
4月、北国の遅い春の訪れとともに、山内杜氏は蔵を後にします。今冬、美味しいお酒を造るために、また蔵に集まる日まで・・・

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