10年前完成のグラスウール充填断熱の結露検証

1.まずは内壁を剥がしていきます。
2.グラスウールが現れました。
3.柱の含水率、壁体温度、グラスウールの経年変化などチェックしましました。
4.計測の結果、右の通りです。
経年変化はありませんでした。
2003年3月13日、10年前に建てた家の壁を剥いで、結露、乾燥、気密状態をチェックしました。 結果、結露の形跡が無く、杉柱の柱脚部分で含水率が8%前後と、壁中が乾燥状態で腐朽の恐れが無い ことがわかりました。
分析結果
◇使用木材◇  
=秋田杉 ・・・含水率30〜40%
間 柱 =秋田杉 ・・・含水率約25%
=米 松 ・・・含水率40%
根 太 =S.P.F(2×4) ・・・含水率18%
垂 木 =S.P.F(2×8) ・・・含水率18%
◇断 熱 材◇  
 壁 (充填) 高性能グラスウール16kg  厚100mm
屋根断熱 (充填) 高性能グラスウール16kg  厚150mm
基 礎 (外断熱) 押出法ポリエチレンフォームB3  厚 50mm
10年後の気密試験
隙間相当面積・・ 完成当時  =0.64 cm2/m2
10年後現在=0.80 cm2/m2
※10年後も1.0cm2/m2以下と気密性能の劣化が極めて少ない


・・・・ Memo ・・・・・

  • 家の大小にもよりますが、家全体で普通含水率が約25%から約12%(完成数年後に木材含水率が安定)の木材が乾燥する間に、 ドラム缶8本程度の水が発生します。最悪の状態では、この水分(水蒸気)が壁中に侵入した場合、 冷却され内部結露が発生します。その恐れから、乾燥材を使用するようになりました。


  • 防湿層・透湿層・通気層の工法で壁体内の水蒸気は通気層に排出され乾燥状態で、 結露による木材腐朽の恐れがないことが確認されました。


  • そして 断熱材と防湿・気密シートの劣化は見受けられませんでした。