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……これはね、今アクセスしているあなたにだけ見せてるの。
他の人には言っちゃダメだよ。トパーズちゃんやダイヤさんに知られたりなんかしたら、絶対バカにされてめちゃくちゃにされておしまいになっちゃう。
あ、もちろん、あの人にもね。おねがいだよ?
▼月%日
青目サンとガーネットさんが出ていきました。
赤毛サンは死にました。
ごめんなさい。
私には謝ることしかできないわ。
誰に? 青目サンに? ガーネットさんに? 赤毛サンに? サファイア様に?
いったい誰に謝るというのよ、私は(自嘲)
でも、私にはこう言うことしかできないのよ……ごめんなさい……と。
ダイヤさん、気付いたかしら? トパちゃんやパールさんエメラルドさん……、私を嫌うでしょうね。
櫂さん……櫂さん……嫌われても仕方ないわ。いいえ、嫌ってさえくれないかもしれない。
好きでも嫌いでも、何とも思われずに……あの朝の、青目サンのように。今頃、こんなコトに気付くなんて。
ごめんなさい。どうしていいかわからないの。
でも…………ごめんなさい……。
▼月$日
……結局、ゆかりちゃんは安定を取り戻したの。一時的だけど。
青目サンによると、そう長くは持たないみたいだけど。
そして……。
サファイア様は、私に「術」をかけるように言ったわ。
方術士となるべく無理矢理修行させられていた私を、救ってくれたサファイア様が、その術をかけろって!
記憶や心を消すわけでない、この一件が終わったら必ず術を解いて貰う、
そう言ったから、わたしは頷いたわ。
でも、でも、心のどこかで期待していたのかもしれない……サファイア様が決して術を解こうとしないことを。
そうすれば、私のこの愚かな行為もばれずに済む、と……。
嫌な奴。嫌な奴。嫌な奴……。
▼月#日
夜。リビングからの大騒ぎで目が醒めた。トパちゃんがバタバタと走ってくる。
「ゆかりが壊れた!」 叫び終わるよりも速く、私はベッドから飛び降りた。
リビングへ戻るトパちゃん、反対に作業室へ駆ける私。
相変わらず殺風景な作業室。サファイア様は装飾を好まないから。
機材の電源を入れ、じりじりと待つ。…………その時間の長かったこと!!
レヴェッカさんや櫂さんに言われていた、ゆかりちゃんのメンテナンスを、サファイア様は一度もしなかった。
「いまのゆかりは、ゆかり自身が選んだ結果だから」……それがサファイア様の言い分だった。
結果として、また壊れるような事態を招いてしまったけど。
……お願い、ゆかりちゃん。今のままでいて欲しいの。
▼月×日
な、何事もなく自由気ままに振る舞う青目サンのおかげで、サファイア様のピリピリが限界近いです(汗)。
このままにしておくと、いつ爆発するか……(汗)。
どうかどうか、血の雨が降りませんように(>_<)!!!
▼月◎日
…………何で青目サンがいるのかしら(汗)。どうやらガーネットさんが拾ってきたみたいだけど……。
今のところ、何かを起こすような気配はないけど、いつサファイア様に毒牙が……ってそりゃないか(笑)。
青目サン、普通に騒いで笑って、私達の友だちみたい。
このまま何事も起きなければいいのに。
▼月■日
コンスタンスさんがシチリアから帰ってきたわ。シシリー島から出たという文献を調べに行っていたの。
サファイア様からお話があったのだけど……やっぱり「古墳機人」について、だったのね。
玻璃さんの持っていた鍵は、古墳機人を始動する鍵……じゃあ、動力源と、機人本体はどこなのかしら?
鍵はゆかりちゃんが、「アマノトリフネ」の始動キィは櫂さんが持っているから、ヤツらに二つが渡ってしまうことはないけれど……。
▼月○日
ヤツらがとうとうココにまで手を伸ばしてきた……そろそろ移動しなくてはいけないのかしら。
幸い、誰もひどいケガをすることもなかったんだけど。え? ダイヤさん? ……そりゃあ「愛のお薬」がよぉ〜〜〜〜く効いているんでしょうよ(笑)。
ちび青ちゃんたちの変身、とってもびっくりしちゃった。二人の姿がゆらゆらしたかと思うと、急に大きくなっちゃうんですもの。
ふふ、ちょっと凛々しかったわよ、大きなちび青ちゃんたち。
玻璃さんにもご迷惑をかけてしまったわ。ココに来たばかりだというのに、戦いに巻き込んでしまって……。
でも、玻璃さんのおかげで隙を突けたの。みんな、口には出さないけどとっても感謝してるの。
し……白魔女さんは……匂いで何かがわかったみたいだけど……何かしら(汗)
☆月@日
玻璃さんの探していた人って……ゆかりちゃんだったのね。
でもゆかりちゃん、また少し調子が悪いみたい。前にあんまり暴れたから、メンテナンスはワザとしなかったんだけど、
それがやっぱりまずかったのかな。……どうして、ゆかりちゃんばっかり、辛い目に遭うのかな。
玻璃さんの持ってる「鍵」って、一体なんだろう? もしかして、文献に出ていた「古墳機人」を動かす鍵かしら?
☆月¥日
謎の刃邇紫晶の正体、…………埴輪女神様かもしれないって、サファイア様が言うの。
私、「最初の記憶」はあまりハッキリしてないんだけど、とってもお美しい方で、埴輪様ととても仲の良い妹君だったってことは覚えてるわ。
でもそんな方がどうして「ヤツら」と行動を共にしてるのかしら? まさか、「ヤツら」に騙されてるの!?
☆月×日
最近のサファイア様、なんだかちょっと変。ずーーーーーーーっと考え込んでいたかとおもうと、急にくすくす笑い出したり。
……こないだ、どっかで青目と会ったって仰ってたけど、それが関係してるのかしら?
でも、考え込むのならまだしも……青目が、面白いギャグでもかました、なんて到底思えないし……。
ああ〜〜女心ってわかんないわ〜〜(泣)
☆月■日
如月博士が重体なの……。こ、このまま死んじゃったりなんかしたらどうしよう!
私まだご挨拶もしてないのに……!(違)
☆月#日
ゆかりちゃんの火炎石がBOYに奪われてしまったわ。火炎石は人を選ぶから大丈夫だって櫂さんやサファイア様は言ってるけど、心配。
☆月*日
刃邇紫晶? いったい誰なのかしら。本当の刃邇紫晶はゆかりちゃんだというのに……。
もしかして、新しい仲間が「ヤツら」に催眠暗示をかけられているのかしら?
だとしたら早く手を打たないといけないわ!!
ゆかりちゃんが不安定になってしまう。サファイア様に何とかして貰わないと。
……私達、サファイア様に頼りすぎね……。
☆月@日
サファイア様の眼、もうだいぶいいみたい。さすが賢者、回復力もただ者じゃないわ。
時々眼をすがめてものを見る……ってことは、強めの近眼ぐらいってことね。
埴輪オーラもすっかり元通りだし、これで一安心ね。
☆月▽日
欲望って、歪んだ思いのことかしら? 歪みも極まれば純なるものに変化するのかしら?
様々な色が混ぜられた黒色のように。
純粋な思いも、澄みすぎることで全く別のものに変化してしまうのではないかしら?
「綺麗」なプールの水に魚が住めないように。
☆月□日
サファイア様の目が見えなくなってから、もう三日。埴輪オーラの回復と共に見えてくるだろうって
仰ってるんだけど、とても心配。見えぬ眼は、ますます湖のように深く静かに青いから……。
眠っている間は、よく昔の夢を見ているみたい。
願うのは、その夢が辛い思い出で無いことを……。
☆月&日
サファイア様、峠は越えたけど、まだまだ予断を許さない状態なの。埴輪オーラも随分細く弱くなってる……。
一人で行かせてしまった私達の、完全な失敗だわ。この人の「癖」がここででちゃうなんて……。
……埴輪戦士は「ヤツら」がいる限り、何度でも転生することができるの。
サファイア様は「ヤツら」の魔の手から逃れるために、それを狙ったのかもしれない。
でも……でもねぇ、サファイア様。あなたは一人だけなのよ。
初めて出会ったときから何度もそう言ってるのに、ちっとも理解してなかったのね。
ヴェータ、あなたはあなただけしかいないのよ。
☆月%日
サファイア様、あの青い目の人から果たし状を貰ったの。一人で行くことになってるみたいだけど、心配だわ。
何、トパーズちゃん? え? ラブレターなの、アレ?……べ、別の意味で心配……。
☆月$日
あんなに強い男の人でも、泣くことがあるのね。
☆月#日
如月研究所から帰ってきたサファイア様は、熱心に分厚いマニュアルを読んでる。
ご飯の時も、お風呂に入るときも持っていってるの。
メンテナンスとはいえ、ゆかりちゃんを改造するようなことはしないと思うけど、
ゆかりちゃんの目の前で読みふけるのはちょっとデリカシーが無さ過ぎだわ……。
ほら、またゆかりちゃんが家出するって騒いでる(泣)
☆月◎日
不思議な人……いったい誰なのかしら、「玻璃」さんって。
埴輪戦士なのかしら。それとも……。
☆月◇日
何でしょ、あの人達……ロ●ット団……じゃなくて、青目と赤毛の二人。
特に青目、サファイア様にぞっこんみたい。今にファン倶楽部を作りかねない勢いだねって、
トパーズちゃんと話してるの(笑)。
☆月×日
ごめんなさい、また日記の更新をずっとしないでいたわ。
でもね、私達に新しい仲間が加わったのよ。瑠璃ちゃんと土耳古ちゃん。最年少コンビなの。
二人ともとっても可愛いのよ。でも、今まで辛い目にあったみたいで、なかなか打ち解けてくれないの。
でもね、サファイア様がずっと気にかけていてくれるし、二人もサファイア様には話しかけてるみたいだから、
きっと心配ないわ。
■月●日
ゆかりちゃんの悪戯のおかげで、また顔にケガしちゃった。
それもあの人がくれた武器が原因だなんて、……怒るに怒れないわ(ため息)。
でもあの人が手当をしてくれたのは、嬉しくて仕方なかったけど。
顔も腕も包帯と絆創膏だらけ。トパーズちゃんに「妖怪・百目か!?」と散々笑われちゃった。
サファイア様に笑顔を取り戻してもらいたいのは本当。
でも幾ら素敵な笑い顔でも、……サファイア様を好きになっちゃヤだよ?
■月×日
ああ、ちょっとショックだわ。
サファイア様があの人を好きかもしれない、だなんて。しかもあの人がそう思っていたなんて。
でも心当たりはあるのよぅ! 事件にあの人が絡むと、サファイア様、ムキになって対抗しようとするし、
何事か話すときは、じっとあの人の目を見て話すし……。(そわそわ)
「黒アニキの正体を掴めなかったのが、まだ悔しいんじゃない?
目を見るのは、目玉の生体技術を知りたいだけだよ。サファイア様、ああ見えて、意外に負けず嫌いなんだもん。
自分に出来ないことがある、ってのが、ムカついてるんだよ、きっと」
って、トパーズちゃんは言うんだけど……。
言われてみるとそんな気もするんだけど、でもやっぱり心配だよぅ。
ただでさえエメラルドちゃんがライバルなのに、サファイア様まで加わったりしたら、もう勝ち目が無い……(泣)。
△月*日
変な一日だったわ。あの人が二人、現れたの。
最初現れた偽物の方に、私ったら駆け寄ったのよ? ああ、もう自己嫌悪で泣きそう。
幾ら久しぶりでも、笑顔で「ルビー、おいで」なんて両手を広げて待っててくれてても、
ほいほい走っていった私って、……なんてマヌケなの!?
すぐに本物が現れたから良かったものの、あのまんま「ヤツら」に捕まってたら、
取り返しのつかないことになってたわ!
……でも、どうしてタンデムシートじゃなかったのよぅ!(泣)
△月★日
シャワー……ちょっと鼻血が……(赤面)
△月▼日
まだ傷がすっかり治ってないのに、あの人はどこかに行ってしまった……。
まだ耳元に残るの。「泣かなくてもいい」って。
ええ、もう泣かないわ。
その言葉を想うだけで、私は強くなれるもの。
△月■日
トパーズちゃんから「パタ○ロ」を借りた。
……いいなぁ、マ○イヒ……。
△月×日
もうもう! みんなひどいわ! 病床のあの人を、よってたかってからかうなんて!
バ●コラン? パ●リロ? なんなのよぅ、それは!
ともかく、あの人をからかうなんて許せない! みんな、覚悟をしっっ!
△月◇日
怖くてしょうがなかったのが嘘みたいに、嬉しくて仕方ない。
あの人がすぐ側にいるんだもの。しかも動けず……あわわ(笑)。
寝顔を眺めていられるのがとても幸せだわ。
はぁ〜、やっぱりステキな人だな……ちょっとちゅぅしてみようかな(ドキドキ)。
……………………ゆかりちゃん? 何見てるのかな?
ほら、トパーズちゃんと遊んでらっしゃい……え? 学校行った? 補習? だから遊べって?
いやあのね、私は看病をしなくちゃいけないから。そうそう、ゆかりちゃんもお手伝いしてね。
…………って、それは看病じゃない!!!!! いいの! あなたはちゅうしなくていいの!!!
はっ! いつの間にかあの人が起きている……。笑ってるわ。何て素敵な笑顔……って、
私が笑われてるんじゃない! はづかし〜〜〜〜(泣)。
△月◎日
恵潤ちゃんを助けに行った先で、あの人に会った。
「ちいさいの」や「ちゅうくらいの」がたくさん倒れてて、青黒い血が辺り一面に飛び散って大きな池を作っていたの。
その青黒い中を、紅色の筋が幾つも流れていたの。まるで蜘蛛の巣のように、幾筋も幾筋も……。
筋をたどると……あの人がいたわ。壁にもたれて座っていたの。
紅色の筋はあの人の血、そう気付いたら気が遠くなりそうだった。
あの人が死んでしまうかも知れない、そう思って、怖くて怖くて仕方がなかった…….
血の湖の中をばしゃばしゃと走って、あの人を抱きしめたの。
流れ出てしまう生命をかき集めるように。
こんな事をしたって、生命がとどまるわけじゃないのに……でも私はその時、それしか思い浮かばなかったの。
「泣かなくてもいい」ってあの人が言うまで、私、泣いていることに気付かなかった。
でも、そういってくれたおかげで、私は立ち直れたのよ。とにかく安全な所へ行って、手当をしなくちゃ、って。
片目が潰れて、片腕が千切れかかって、そんな状態なのに、あの人は冗談を言ったりするの。
私、泣きながら、笑ってしまったわ。
途中でみんなと合流できて、本当に良かった。
○月■日
蒼玉様が、作業室にこもって、熱心に何かを作っている……。
ドアの隙間からちらっと見えたんだけど……あれって……
ユカリさん?
○月×日
ユカリさんが亡くなった。
あの人とはほんの少ししかおはなし出来なかった。でも、とても強くて、綺麗で、
……淋しくて弱い人だったわ。高飛車な態度は、不安と淋しさの裏返しだったのね。
ユカリさんの体の中にあった「火炎石」は、トパーズちゃんが取り出したの。
蒼玉様がやろうとしていたんだけど、自分から「やる」って言って……。
トパーズちゃん、泣かなかったし、ためらう風もなかったけど、
顔に跳ねた血が涙みたいで、見てるこっちが切なくなってきたわ。
○月☆日
ユカリさんがやってきてから、トパーズちゃん、何だかしゃんとしてきたみたい。
自分が守らなくちゃって思ってるのかな?
特におしゃべりししてる感じじゃないのに、感覚的なこと…
…波長っていうのかな? そういうのが2人とも合うみたい。
トパーズちゃんがいると、ユカリさんもすっごく落ち着くの。
トパーズちゃんが学校に行ってる間は、そりゃもう大変。暴れるわ叫ぶわ、アニキも吹っ飛ばされるわ(笑)
あっ! またユカリさんがトパーズちゃんを探してる……ああっ!泣きそうだ……
ヒィィィ! トパーズちゃん、学校さぼって帰ってきて〜(泣)
○月□日
真珠ちゃんの様子を見に、ダイヤさんが出かけました。
暑くなってくると、「ヤツら」の活動も活発になって来るみたい。
真珠ちゃん、暑くて大分参ってるみたいだけど、ダイヤさんに何でも言ってみて。
タイのキックボクサーの、パリンヤーちゃんが負けちゃったの。
同じ「女」として、戦うものとして、彼女のことは応援していたんだけど。
でも、戦うことに意義を見いだせなくなったら、戦士としては致命的だわ。
私は戦う。女でも男でも関係ないわ。私は一人の戦士として、守りたいものを守るの。
強くなりたい。強くありたい。力も、こころも。
○月●日
やっとサファイアさまのお許しが出て、ネットにつないでいます。ずっとアクセスしなくてごめんなさい。
顔に大きな傷が出来た。これはおおきいのと戦った証。いえ、一方的にやられた、といった方が正しいのだけど。
突然よ。突然、私の目の前に、おおきいのが現れたの。それまで何の気配も感じなかったのに。
とってもびっくりしたけど、すぐに変身したわ。かなわないってことは分かってたけど、
公園には普通の人達がたくさんいたんだもの。その人達が逃げる時間ぐらいは稼がなくちゃ。
でも、一撃だった。
あの時のことを思い出すと、今でも震えるわ……
ううん、傷が痛むんじゃないの。おおきいのが怖かった訳じゃないの。
私が倒れたほんのわずかの間に、おおきいのは、逃げる人達を…………。
ダイヤさんやサファイアさまが来てくれなかったら、きっと全員が死んでいたわ……。
小さな子どもをかばって、お母さんが大怪我をしていた。子ども達もお年寄りも、みんな……。
私には、みんなを守る力が足りなかった。いいえ、無かったのよ、戦士なのに。
ヤツらに対抗できうる「チャンス」を持っているって言うのに。
悔しくて、悲しくて、不甲斐なくて……怒りで全身が震える。
私は、強くなりたい。
ヤツらを倒すために。私の瞳に映る全てを、傷つかせないために。
強くなりたい。
◆月▼日
今日は一日雨降りで、何だか憂鬱な気分。
髪の毛も落ち着かなくって大変。ずっとおさげにしてたわ。
そういえば、トパーズちゃん、また学校さぼり始めたみたい。
「正義の味方が留年だなんてかっこわるいよ」って言ったら、
「平気平気。るびちゃんが留年するんじゃないから平気でしょ?」だって。
もう、今時の女子高生は、何考えてるかわかんないわ!
◆月×日
今日はこの前買ったベレー帽をかぶって、お散歩……いえ、パトロールに行って来ました。
前回の轍を踏まないようにと、ダイヤさんが付いてきたの。
戦力的にはありがたいけど……すり切れそうなジーンズに、よれよれのTシャツって格好、
「もうやめて〜」ってカンジ。それなりにおしゃれをすれば、随分男っぷりが上がるのに。
パールちゃんの事、いろいろ聞いてみたけど、あんまり話してくれないの。
話したと思えば、「お前の100倍可愛い」だって。も〜、あたまきちゃうわ!
ううん、パールちゃんじゃなくて、ダイヤの馬鹿によ。
あーあ、早くパールちゃんにあいたいな〜。
◆月*日
蒼玉様、情報開示について悩んでるみたい。まあ、もともと私達にもあまり話をしてくれない方だったけど。
私と同い年とは思えないほど老成……失礼、落ち着いていらっしゃる。
早くから埴輪として覚醒してたようだし、世界中の知識が頭の中に詰まってるんだから、仕方ないか。
でも、恋、とかしたことあるのかしら?
◆月※日
掲示板に、紫って人がアクセスしてきた。何か高飛車でヤな感じ。
どうもああいうハッキリシャッキリした人って、苦手。
やっぱり、小さい頃からそういう人達に「オカマ、オカマ」っていじめられてたからかなぁ。
でも、その紫って人が、あの人の継母らしいって……。
どうしよう。お義母さまと呼ばなくてはいけないのかしら?
上手くやっていける自身がないわ……。
★月◎日
川べりを散歩してたら、小さいのに襲われた。
ハニーナイツに変身しなくても5匹は倒せるようになったけど、まだまだ大変。
丁度サファイアさまが通りかかって、結界を張ってくれたから良かったものの、
あのままだったら、私、どうなっちゃっていたんだろう?
訓練もちゃんとしなくちゃな。守りたいものをちゃんと守れるように。
あの人の隣で戦えるように。
……あーあ、またあの人のこと、考えちゃうよ……。
★月※日
今日はデパートでお帽子を買いました。
オフホワイトのニットのベレー帽で、ストリート風だけどとっても可愛いの。
トパーズちゃんが髪の毛アレンジしてくれるっていうから、それを被って、
出土したばかりの「みずらの埴輪」を見に行こうかしら。
埴輪は私達のプロテクターなのだけど、あれは誰の埴輪なのかなぁ。
新しい埴輪が出土したってことは、新しい埴輪戦士が目覚めたということ。
……そして戦いが激しくなっていくということ。
★月○日
眠くて仕方ない。この頃ずっと寝てないから。
だって、寝ると夢を見るんだもの。
あの人の、夢。
少しでも早く忘れなきゃならないのに。
★月●日
私、やっぱり失恋だ。
あの刃邇緑玉、コンスタンスちゃん、彼女もあの人が好きなんだって。
あんな綺麗な子に、かないっこないよ……。
ただでさえ、あの子は女の子なのに。
だって、幾ら埴輪さまでも、男を女にすることなんて出来やしないもの。
(出来るんならとっくにして貰ってるわよ!)
スタートラインから、差がついてるんだもの。
あの人は、そりゃとっても優しかった。でもあれは私が子どもで、危険な目にあっていたから、
優しくしてくれたんだ。
一息にあの人を忘れることは出来ないよ。
でも、少しずつ、少しずつ、努力しよう。
だってあの人の隣には、あの子の方が似合うから。
★月☆日
この間から気になっていた、刃邇緑玉の写真が手に入ったと、賢者さまがみんなに見せてくれたの。
……とっても可愛い子だった。黄金でできてるのかと思うぐらい見事な金髪に、少女マンガみたいな
大きな瞳。肌なんか大理石みたいでつやつやしてるの。きっとお化粧なんてしたことないんだわ。
ううん、必要ないんだろうな。薔薇色の唇もほっぺたも、人工の色なんていらないんだ、きっと。
結構華奢な腕をしてるけど、銃器の扱いは相当なものらしいんだって。
賢者さまや、ダイヤさんなんか「即戦力だ」って大喜び。
でも私やトパーズちゃんは、ちょっと複雑な立場になっちゃった。
いつまでも使えない戦士でいる訳にもいかないなぁ。でも、好きで埴輪戦士になった訳じゃないのにな。