黒塚 : 夢枕獏 : 集英社

*あらすじ*
 追っ手を逃れてたどりついた山中の宿。そこには美貌の女・黒蜜が住んでいた。
 九郎は女に惹かれてゆくが、彼女にはある秘密があった。
 女の秘密を九郎が見てしまったとき、彼に追っ手が迫る。
 そして二人はある決断をしたのだが。

※ 感想by華天 ※
 週刊ジャンプで「柳生烈風剣連也」などを連載していた野口賢さんがマンガ化。現在2巻まで出ていて
 それを先に読んだのが「黒塚」を読むきっかけでした。もともと野口さんのマンガが好きだったし、
 絵柄と物語がよく合ってるなあと。何より続きが気になってしょうがなかったですし(笑)。
 九郎と黒蜜、これはもう純愛といって差し支えないでしょう! 黒蜜の思いが哀しすぎ。
 以下ネタバレあり
 純愛だ、と思っていたのに、ライを助けるってのはちょとショック。えー、黒蜜だけでいいじゃん、みたいな(笑)。
 状況や九郎の性格からしてきっとそうするには違いないんだろうけど。
 視覚的にいい絵ですけどね、女の生首を抱えて血刀を振るう気品ある男と、血塗れの絶世の美女が
 迫り来る追っ手を切り伏せて逃げていく、っていうのは。野口さんの絵で早く見てみたいです。
 でもやっぱりライは助けないで欲しかったよ〜。
 ……マンガ買っちゃおうっと。  


嫌われ松子の一生 : 山田宗樹 : 幻冬舎

*あらすじ*
 美貌の女教師・川尻松子。目の前の壁を懸命に越えようとするが、歯車はどんどん狂い
 転落してゆく。彼女はただ幸せになりたかっただけなのに。
 松子の甥・笙は、死んだ松子の過去をさぐってゆく……。


※ 感想by華天 ※
 小説を読む醍醐味の一つに、他人の人生を疑似体験できるというものがあると思うんだけど、
 これは正にそれが堪能できます。でも、堪能とはいっても楽しい「堪能」ではないけれど。
 松子はただ懸命に生きただけ。周りの何もかもが見えなくなるぐらい、ただ懸命に。
 松子の造形はとてもリアルで、本当に松子という女性がいたんじゃないかと思うほど。
 だからこそ、彼女には幸せになって欲しかった。死によってではなく、生の中で。
 松子は神になったのだろうか。神の愛で、全てを許したのだろうか。自らを殺した犯人さえも。
 ……うーん、感想があまりまとまらないです(汗)。
 機会があったらどうぞ読んでみてくださいませ。おすすめ。


人を助ける犬たち犬とともに歩む人たち : 江澤恭子 : ミネルヴァ書房

*あらすじ*
 介助犬、盲導犬、聴導犬、麻薬捜査犬……人を助けるために訓練された犬たちと
 彼らの訓練士、そして彼らを必要とする人たちのドキュメント。


※ 感想by華天 ※
 盲導犬の出てくる話をちょっくら考えているので、その為に読んでみました。
 犬、訓練士、依頼人のそれぞれを詳しく書いてはいないけれど、実状がコンパクトに分かってよかったです。
 麻薬捜査犬なんてどうやって訓練してるんだろうと思ったけれど、その謎も判明。
 盲導犬や介助犬などもそうなんだけれど、犬の遊び好きな性格を生かして訓練してるのねぇ。
 過酷な訓練、ではなく、遊びながらそれができるように、という工夫がなされてるのが気に入りました。
 彼らは自己犠牲で仕事をしているのじゃない、楽しいこと・大好きなことを仕事にしているのだと
 訓練士さんがおっしゃってました。盲導犬に向いてない犬は不幸なのかといえばそうではなく、
 かえって介助犬に向いることがあったり、向いてない犬を訓練して盲導犬にする方がかえって犬に不幸なことなのだと。
 このくだりをよんで、目から鱗でした。犬は犬、とひとくくりにしがちだけれど、犬にも人と同じように
 個性があり適性があるのだと、改めて感じました。そうだよなー、人だって仕事に向き不向きがあるんだもん、
 犬だってそうじゃないか、と。
 願わくば、彼らが幸せに仕事をして、引退した後も幸せでありますように。
 


海賊島事件 : 上遠野浩平 : 講談社

*あらすじ*
 絶世の美女「夜壬琥姫(やみこひめ)」が密室で殺された。世界一美しい『オブジェ』と化した彼女を
 殺したのは一体誰なのか? 被疑者は「あらゆる人間を受け入れる」ソキマ・ジュスタス島……
 通称海賊島に逃げ込んでいるというが……。
 戦地調停士EDのシリーズ第3弾ではありますが、今回は「殺竜事件」のレーゼとヒースロゥの方が
 活躍しています。

※ 感想by華天 ※
 ……何か、こう、書き出してみると講談社の本ばっかり読んでいるなぁ。あ、別に回し者じゃないですよ(笑)。
 魔法世界ならではのミステリー。トリックの解明で「殺竜事件」ほどの衝撃はないものの、一ひねりも二ひねりもした
 妙な面白さがあるので、実は華天はブギー・ボップシリーズよりもこっちがすき(笑)。
 海賊島の三世、いいなぁ。こういう人と友だちになりたいなぁ(笑)。いや実際なったらすごく苦労……どころか
 最初っから相手にして貰えないってば(笑)。
 今回の主役とも言えるレーゼだけど、この落ち着きっぷりが誰かに似ていると思ったら、競馬仲間の3号さんに
 よく似ている事に気が付いた(笑)。どんなときも冷静に状況を見るあたりとか。面白いなぁ(笑)
 読み終わって、早く次の巻が読みたいなぁと思う。次は誰が活躍するんでしょ。楽しみたのしみv


SHADOW SKILL(1〜4,新1〜2) : 岡田芽武 : 竹書房、講談社

*あらすじ*
 最強最高の戦士・セヴァールの称号を持つ女戦士エレ=ラグの弟・ガウ=バン。
 様々な試練を経てガウは本物の戦士となっていく。
 セヴァールの唱える「武技言語」や技の名前などのディティールがお気に入りです。

※ 感想byナギ ※
 何回も読み返しています(笑)。竹書房版のほうがより好きです。講談社版になると、もう登場人物みんな強すぎて、
「お前ら人間じゃないだろ」みたいな(笑)。絵も3,4巻の辺りの方が好みですし。や、面白いからいいんですけど(笑)。
 真っ向から愛だの勇気だのを熱く語ってるので、読んでて時々気恥ずかしい気もしますが、今時ここまで
 熱く語ってるマンガはないと思うので、そゆところも面白いと思います。
 片目のおっちゃんとか、エレ姉の過去も気になるけど、そろそろガウの成長の方を読みたいです……。
 (家人が「もう売る」と言ってたのを奪い取ったので、続きがなかなか……やっぱ自分で買わなきゃだめかな(笑))


フライ・ダディ・フライ  : 金城一紀 : 講談社

*あらすじ*
 愛娘が理不尽な暴力を受けた。だがそれに対して怒りを露わにできなかった「わたし」。
 平凡なサラリーマンに何ができる? しかし怒りと悲しみは収まらない。
 そんなときに「わたし」は彼らに出会った……。
 『レボリューションNo.3』の続編(?)。例の「彼ら」も大活躍です。

※ 感想by華天 ※
 読み終わったあと、何かをしたくてたまらなくなりました。
 手っ取り早く家の廊下を走ってみたり(笑)。
 ともあれ、何でもできるような気になったのです。怖いものなんてない、いやほんとはあるけど
 その怖さはちゃんと乗り越えられる、そんな気がするのです。
 作者にというか小説にというか、とにかくいい意味での「軽さ」があって
 私には大変助かります。(同時に読んでた「指輪物語」がかなり重厚なので……(笑))
 高校生が主人公だった『レボリューションNo.3』から、一気に中年サラリーマンが主人公というのも
 何かおかしくて笑えました。
 しょんぼりしたときに読みたい本です。


対話篇  : 金城一紀 : 講談社

*あらすじ*
 かかわった人が死んでいく青年。余命幾ばくもない僕の前に現れた見舞客。
 離婚した妻の遺品を受け取りに車を走らせる老人。恋愛をテーマにした三つの短編集。

※ 感想by華天 ※
 作者は、生きていくことや自分を取り巻く人々が、本当に好きで好きでたまらないんだろうな。
 そう思える作品集でした。優しくて、ちょっとシニカルで。
 生きていくことは辛いことだらけです。けれど生きてく価値はあります。
 そんな気分になりました。


ダレン・シャン 6巻  : ダレン・シャン : 

*あらすじ*
 裏切り者・カーダから逃れるため、僕は水路へ飛び込んだ。
 死を覚悟していたけれど、ヴァンパイア・マウンテンを滑り降り、オオカミたちに助けられた。
 カーダのたくらみとバンパニーズが潜んでいることを、何としてでも元帥たちにしらせなきゃ!

※ 感想by華天 ※
 5巻〜6巻にかけては、今までの痛快さが陰をひそめ、代わりに「善悪は、見方によって変わる」という考えの元に
 ストーリーが進んでいく。怒りとショックが大きかった5巻ラストのカーダの行為。けれど6巻ではその善悪が分からなくなる。
 エラ、バネズのエピソードも、生と死が隣り合わせていることをぐいぐいと突きつけてくる。
 半ヴァンパイアだからこそ、ダレンの中に見えてくるものがある。それは壮絶なまでの「現実」だが。
 残酷で残虐。この争いも「シルク・ドゥ・フリーク(奇怪なサーカス)」の出し物の一つじゃないのかと疑いたくなる。
 読み進めていくうちに、本を持つ手が、怖ろしさと悲しさで震えてきたのは、久しぶりだった。


青春鬼〜魔界都市ブルース〜 : 菊地秀行 : 祥伝社

*あらすじ*
 新宿高校に一人の転校生が現れた。名前は秋せつら。
 彼の美貌に学校はメロメロ(爆)。そんな中、殺人事件の容疑がせつらにかけられる。
 魔界都市シリーズのオールスターです(笑)。


※ 感想by華天 ※
 ……なんか、こう、遊んでますな(笑)。ホントにオールスターなので、あの人も出てきてます。
 つーか彼、何か性格が違うような……。ひたすら中途半端だと言われ続けているのが哀れです(笑)。
 物語の全体に僕せつらの強化されたのほほんさが漂ってます。
 いつも思うんですが、菊地氏の男性のネーミングってすごいなぁと。暮葉とか紫庵とか……って紫庵!?
 紫庵竜三郎って別の魔界都市シリーズでも出てこなかったっけか!? 全巻持ってるわけじゃないから
 どこに出てきたかわからん……(汗) 結構な美形だったはずだが、…………サザエみたいなげんこつ……?
 ………………………………い、いや、魔界都市だから何でもあるか(汗)。
 ともあれ次巻も楽しみです、作者がどこまで遊んでくれるか(笑)。
 


DIVE!! 4 コンクリート・ドラゴン : 森絵都 : 講談社(児童書)

*あらすじ*
 一瞬先のことなんて誰にもわからない。
 わずか1.4秒後のことですら。
 だからこそわくわくするし、駆け足でそれを確かめに行きたくなる。(本文より)
 ……飛び込みにかける少年たちの物語、堂々完結!


※ 感想by華天 ※
 完結ですよ、完結! トモ・飛沫・要一の三人だけじゃなく、登場した全ての人たちの想いが描かれていて、
 本当に納得!の完結編です。これ以上ないっていうぐらい、素晴らしい完結編。
 今までの三人の苦悩と努力と強い思いを知っている、だからこそ、ものすごい力を入れて読み、
 誰が一体オリンピック代表になるのか、ハラハラしながら読み進めていました。
 三人じゃダメなのか!?と、何度もじたばたしたり(笑)。
 「はてしない物語」とか「指輪物語」のように、物語が終わってしまうのが惜しくて惜しくて、
 私は本をちんたらたらりと読んでいくのですが、「DIVE!!」はというと、微妙な自信というか何というか、
 物語が終わっても、トモたちの挑戦はまだまだずっと続いていくんだ、とワクワクしながら読み終えることができました。
 ↑まさしくあらすじ紹介で引用した文のような感じです。
 そして。
 ピンキー、ナイスです!!(笑)