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「へえ、色々お仕事があるんだ」
女の子は感心したような声をだした。
くっ、この子は『信じている子』か。俺はちょっと苦手なんだよな。
『信じない子』の方が堂々とハッタリをかませて楽なんだけどな。ちょっ
とでもヘマをやらかすと『信じている子』はあっという間に『信じな
い子』になっちまう。ギョーカイじゃ『信じない子』よりも『信じて
いる子』が要注意で、それ以上に『信じられない子』への対応が苦慮
されている(と講義で習った。『信じている子』以外の区別があまり
よく分からなかったが……)。でも大丈夫、ロールプレイング通り応
対すれば万事OKさ。
「今年のプレゼントを送る子どものリストはもうできたの?」
「ああ、ほとんどできてるはずだぜ。でも、どの子にどんなプレゼン
トが行くのかは、手伝いをする俺たちにも直前まで知らされないんだ。
手伝いメンバーから内容が漏れて子ども達に先に伝わっちまったら、
お楽しみが台無しじゃん?」
「そっか。じゃあ私と妹にサンタさんからプレゼントがちゃんと届く
かは、お兄ちゃんはわからないんだ……」
女の子は俯いた。今の今まで興味で目を輝かせていたとはとても思え
ない。
「プレゼントは届くぜ。世界中の子ども達の分を、ちゃんと用意してる
んだから」
「ほんとに? 本当に世界中の子ども達の分を用意しているの?」
「ああ、用意してる」
俺は自信を持って頷いた。しかし次の言葉で愕然とした。
「私と妹が、サンタさんを信じていなくても?」
おいおい、こんなのマニュアルにねーぜ!
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