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 女の子に家を訊いたところ、何とここからかなり離れた住宅街だった。
何でも、この近辺にはいつも家族で買い物に来ているが、車から見える
「サンタクロース事務所」の看板が気になって、それで何度も一人で探
していたのだそうだ。

「こっからじゃバイクで送るしかねえな。ヘルメットの余分なの、事務
所にありますっけ?」

 美女は頷くと事務室を出ていった。小さいこと二人きりになってしまっ
た俺は、どうしていいやら分からずにとりあえず黙っていた。

「お兄ちゃんはサンタなの?」

 案の定の質問。事務所の名前がそのまんまだから、子どもでなくたっ
て思い浮かぶよな普通。でもこの場合は子どもだ。俺はマニュアル通り
の解答をする。

「いや、俺はサンタじゃないよ。サンタの手伝いをしているけど」
「手伝い? どんなことしてるの? プレゼントを選んだりするの?」
「いや、選ぶのはサンタクロースだよ。俺はプレゼントの包装をしたり、
あと袋詰めとか、どう飛んでいったら効率よく渡しに行けるかってルー
トを考えたりとかしてる」
「へえ、色々お仕事があるんだ」

 女の子は感心したような声をだした。


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