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腹がぐぅうと鳴った。今日は寝坊しそうになったので、メシも喰わずに
走ってきたのだ。公園の側を通ると、ホットドッグの屋台があったので、
腹ごしらえをすることにした。
ピリ辛のソーセージに、ケチャップを赤々とかけてもらって、俺はブラ
ンコに向かった。ブランコなんて、小学校の時以来だ。ハイジのオープニ
ングを思いだして、ご機嫌な気分になる。ホットドッグを頬ばりながら、
大人気なくギィギィ漕いだ。
どろんとした空だ。小さい頃、秋田のじいさんちに遊びに行ったとき、
雪が降る寸前の空がこんな感じだったと思う。そういえば今日は随分寒い。
こっちはまだまだだろうけど、じいさんちはもう降ったろうか。
ホットドッグの包み紙を丸め、ちょっと遠いゴミ箱へ投げ入れる。……
届きもしねぇ。仕方なくブランコを降りて、ゴミ箱へ入れ直した。
ふと滑り台に目がいった。女の子が一人、てっぺんに腰掛けたままじっ
としている。小学校中学年ぐらいだろうから、まさか高いのが怖くて滑ら
れないって訳じゃないだろう。
風が冷たい。ほんとに雪が降るかもしれない。腹が満ちたお陰で心も満
ちていた俺は、柄にもなくその子に声をかけた。
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