内田 陽子  東京医科歯科大学保健衛生学研究科地域看護学専攻博士

後期課程(看護職)

山崎 京子  能代山本訪問看護ステーション所長(看護職)

 

〔研究趣旨〕

 

 本研究の目的は、訪問看護の質を利用者の満足度の側面から評価を行い、満足度の高い訪問看護ステーションの特徴を明らかにすることである。対象は3機関の管理者3人および利用者154人である。方法は、訪問看護活動に対する項目と利用者の状態改善についての項目で構成されている満足度測定の質問用紙を郵送し、回収した。機関側の管理者には自己評価表を記載してもらった。

 結果は、満足度の高い機関では看護職の対応や利用者の改善状態に対する項目が、他機関より有意に高かった。さらに、他機関よりも基本理念の職員への徹底や臨機応変の対処ができる体制をとっており、アセスメント、ニーズにそった自立を助けるケア提供に対する自己評価が高く、職員教育に努めていた。

 以上、看護職は利用者家族満足度を評価しながら、機関側の組織体制、ケア方法、職員の教育の改善に努めていくことが重要である。

 

キーワード: 満足度、在宅ケア、評価、アウトカム、訪問看護ステーション

 

・ この研究は、平成11年度、日本訪問看護振興財団研究助成金授与研究で行われたものである

・ 日本在宅ケア学会誌 Vol.4に発表