欠落している公金意識、あるべき公文書の取り扱い等などから三種町(三浦正隆町長)は、他の自治体とは
  比類なきやり方で行政運営がなされている。

 

 三種町問題そもそも事の発端は

ばれてしまえばその時は舌を出して謝るが、
ばれなければこれ幸いに構わないという 
若しくは、三種町には一般のルールは適用されないという 
思い上がった意識があったのだろう

 原田は平成28年3月13日に平成27年分所得申告をした。その際市担当職員は、
「三種町教育委員会生涯学習課から、支払者第29回国民文化祭実行委員会会長三浦正隆とする
原田悦子分113,500円の給与支払報告書(市町村提出用)が能代市に通知がある。原田に平成27年分給与所得源泉徴収票(受給者用)は申告に必要な書類である」との説明をし、同票の提出を求めた。

 平成27年分給与所得源泉徴収票(受給者用)は、平成26年分給与所得申告直後の
平成27年3月19日(木)午後4時ごろ、三種町職員3人が原田自宅に持参し届いていた。
その後原田が利用している銀行に問い合わせしたところ、本来26年分として支払うべき給与113,500円は
確かに平成27年3月16日に銀行振込していたことがわかった。
その場で支払者に逆振込で返金しようとしたが、さすがに銀行側がそれを拒否した。

そのため、現金書留で送金する方法を選択し、平成27年3月23日(火)に、
支払者三種町会計管理者三浦正隆となる 平成26年分18,000円(源泉徴収額なし)と
支払者第29回国民文化祭実行委員会会長三浦正隆となる平成27年分101,912円(源泉徴収額11,588円を除く)の
合計119,912円を両方の支払者になっている三種町長三浦正隆宛に平成27年分給与所得源泉徴収票(受給者用)を
同封して現金書留で返還したものである。  
他に感謝状と記念品を一包にしたユウパックと返金、返品の理由等を記した一般封書一通を同時に送付、
郵便局からは配達証明書が送られてきている。

 注:原田は三種町に取引銀行名、口座番号等個人情報は提供していない。
なのに、突然銀行振込がある。個人情報の入手先を情報公開請求したところ、
三種町は該当文書不存在として非公開と決定している……おがしぃべ?
それに、後でわかってくるんだけど、
原田が送った現金書留も小包も封書も、これらを郵便局から受領したこと、三種町が収受したことの記録は
一切ないと平然と言って抜けるんです。
こうした事務の手続き……やっぱりおがしぃべ?

あれ? 話がずれていたらごめんなさい。元に戻します。

 結局、原田は平成27年分給与所得源泉徴収票(受給者用)は申告に必要な書類として提出を求められたものの、
三種町長三浦正隆宛にこれを同封して現金書留で報酬の全額を返還したことから、

給与支払者からの意見待ちということで平成27年分申告は113,500円の給与を除く中途半端になったままの申告をしてこの日は終わっている。

 

 ばれなければこれ幸い しかし、ばれて語るに落ちる

 教育委員会が提出していた法定調書・給与支払報告書(市町村提出用)について 3月15日(火)午後14:09 
国文祭担当係柿崎留理子氏へ電話で問い合わせした。

 柿崎氏は
「返金の全部をそのまま私(教育委員会)の方へと、会計課から現金書留封筒ごと受け取った。
町・教育委員会どちらにも入金扱いはしないまま、その金(現金)でふるさと文化館にピクチャーレールを備え付けた。27年分給与支払報告書(市町村提出用)は能代市へ提出したが、
(現金と一緒に)戻ってきた27年分給与所得源泉徴収票(受給者用))は原田氏には送付しないことにした。」と言った。
つまり、原田には「報酬を支払っている」ってことを告げているのだ。

 報酬の返還金を歳入措置しなかったこと。返還金全額を物品購入費で使い果たしていたこと。の外に税務上は、
原田に報酬を支払ったままになっていたこと。ばれないと高を括っていたがばれてしまった。
当該者である原田もびっくり扱いたが、電話の近くで聴いていた友・知人たちからは
「それだば、公金の使い込みだ。公務員として、法を守る立場にある役所の取るべき会計処理ではない!」と、
異句同音に三種町批判の声があがった。
ただ、「三種町だばありうることだ! そんだけ田舎役人の集合団体だってこと」と
切り捨てともおもわれる言葉があったことも記しておく。

三種町のやばさを証明するこれらの事実は、「…尾を引く」と感じた。

 

 法定調書を巡る不正への序奏

 3月16日(水)午後16:25分 携帯電話が鳴った。柿崎留理子氏からである。
「本日16日、能代市税務課へ電話で連絡をした。
その内容は原田悦子さんへ平成27年分の給与支払いはなかったこと。
教育委員会から能代市宛に発送した27年分給与報告書(市町村提出用)の送付に
手違いがあったことを説明した」とのこと。
そして「能代市税務課へ給与の支払いがなかったと電話連絡をしたので、
原田の27年分所得申告に影響することはない」とも、言った。

 電話の着信音は不適切な事務処理から不正と舵を切り替える序奏だった。

 原田は
「電話1っぽんで、その人のその年の給与の支払いが実際にあったことを、なかったと済ませることができるの?」と、
尋ねた。柿崎氏の答えはなかった。
「法定調書はどうなるの?」
「既に税務署に支払っている源泉徴収額はどうするの?」
「決算書に計上されていると思われる原田への給与の支払い事実はどうなるの?」と

様々にな疑惑が湧いたが、柿崎氏に電話で答えを求めるには無理だと判断した。

 原田は「返金した現金の収納処理及び法定調書の取り扱い方の説明できる者を含め、
柿崎氏、田村課長よりもっと責任ある上司に同伴して18日(金)若しくは22日(火)に説明に来るように」と、
柿崎留理子氏に伝えた。

 

 説明責任よりも、人事異動を優先した小役人

 3月18日(金)午後15時04分 柿崎留理子氏から原田の携帯に電話が入った。
「これから課長と二人で説明に行きたい」とのことである。原田は日時について再検討するようにと断った。
すると、間もなく15時22分に再び柿崎留理子氏から電話が入った。
「22日は人事異動の内示があるので終日動けない。23日にしてほしい」とのこと。
そこで原田は3月23日午前10時を約束した。
ただし柿崎氏、田村課長の二人だけではだめだ。責任ある上司に同伴して来ることを、再三伝えた。

 この役所の小役人は、自分たちが仕(為)出かした問題の説明責任よりも、己の人事異動を優先していた。

 あきれかえってしまった。「開いた口がふさがらない」ってこういうことかな?

 3月23日までまだ日がある。
今度その時はどんな事を何を言い出すのか。せめて傷口が広がる嘘だけはやめてけれと、願った。

 

 本末が顛倒する

 平成28年3月23日(水)午前10時10分 嶋田均教育次長を先頭に、田村征孝課長、柿崎留理子係長3氏来宅。
玄関口で、嶋田均教育次長はこう切り出した。
「能代市へ27年分給与支払報告書(市町村提出用)送付したのは当方事務の手続きにミスがあった。
連絡が後手後手で、私の方(教育委員会)でも27年分給与支払報告書が能代市へ送付されているのがわからなかった。迷惑をかけた。」と。
体を反らし目を逸らし、時にはごまかし笑いをするその態度には緊張感も罪悪感も全く見受けられなかった。

 「事務の手続きミスで給与報告書の送付さえ知らなかった」とする嶋田次長の説明は3月15日の
柿崎氏の説明と違った。 柿崎氏は「27年分給与支払報告書(市町村提出用)は能代市へは提出したが、
(現金と一緒に)戻ってきた27年分給与所得源泉徴収票(受給者用))は原田氏には送付しないことにした。」と言った。
つまり柿崎氏は(返還金を未歳入処理したことから)原田には報酬を支払っている状態になっているので、
税務上、給与支払報告書(市町村提出用)は能代市へ提出している説明と私は理解している。

 返還金の未歳入処理は公的機関としてはあってはならない。
そのために報酬が支払った状態になっているのであれば税務上は27年分給与支払報告書(市町村提出用)を
能代市へ送付するのは当たり前のこと。この「正しい事務の手続き」のどこにミスがあるというのだろう。
指摘されてから慌てて考えた詭弁でもってこの場しのぎをしようとしている。
事務の手続きミスは、返還金を歳入措置しなかった故に起きた事だ。

 原田は訊いた「どういう手続きがどう間違って誰にどういう迷惑をかけたのか」と。

 嶋田均教育次長は胸を突き上げ反らして「つまり、能代市税務課へ送付したことが我々事務方の連絡が十分でなかったことから起きたということ。これ以上何もない。申し訳なかったというしかない↑」トーン高く、
口を尖がらせて一気にしゃべりまくって玄関先の立ち話で終わって帰ろうとした。
原田は「自分たちの仕出かした行為が分かっていない。言うことはそれだけなのか。他に説明することはないのか?」と、かなり苛立って訊いた。

 嶋田均教育次長は「何もありません。手続きのミスである。事後報告となったことをお詫びしたい。
私はこれから会議があるので帰らせてもらう!」と、逃げ腰だった。
狭い玄関口で大きい体を反らしながら「時間がないので帰らなければ、連絡しなければ」を繰り返すばかり。
報酬の「返還金」についても一切触れようとしない 。

 一方、嶋田次長に同行してきた田村征孝氏はファイルを片手に小声で「説明…」と、言ったまま立っていた。
その傍で柿崎留理子氏もまた黙って立っていた。

 原田は、説明していただきたいこと、尋ねしたいことがあったので二人を玄関から私の仕事部屋へ通した。
そしたら「会議がある。時間がないので帰らなければ、連絡しなければ」を繰り返し連発していた
嶋田均教育次長も丸いテーブルに着いていた。

 柿崎氏と主に田村征孝氏は、ファイルした資料をもとに会計課から現金を受け取ったこと、
その金に他の公金を上乗せしてふるさと館にピクチャーレール及びブラインドを取り付けたこと、
源泉徴収票のことについてこれまでの経緯を原田に説明した。
 嶋田均教育次長が説明する田村征孝氏を割って口を開いた
「返還金を町会計雑入で処理しようとしたが、現金なのでそのまま教育委員会で受け取って、
「現金」で扱う(使う)ことにした。
受け取った金でふるさと館にピクチャーレール及びブラインドを付けた。
返金分で足りなかったら町の予算から出すように田村館長へ指示した。
事業が終わったら報告するように指示した。館長からその報告がなかった。
私への報告、原田さんへの報告が今となったのが事後報告だということだ」と。

 嶋田次長は、「返還金」について自ら触れたくなかったのだ。それでいてちっとも悪びれた様子でもない。
逆に胸の突っかかりが取れたのか有効な金の使い方をしたのにそれのどこが悪いかと言わんばかりだった。

 二人に「もっと責任ある上司に同伴して説明に来るように」とは言ったが、
それが全く頼り甲斐ない無責任極まりない嶋田教育次長だった
。彼の存在は国文祭準備時に知ったが、原田には「この男全く以って話にならん!」対象者の一人だった。

 

 あり得ない不適切な会計

 原田は「返還金」を使ってふるさと館にブラインドを取り付けしたとは柿崎氏から聞いていない。
今日、初めて聞いた。「ふるさと文化館の何処?場所は?」と訊いた
 田村征孝氏は、持参したファイルを開き、現金書留封筒の写し、ピクチャーレール及びブラインドの見積書、請求書、領収書を原田にチラッとだけ見せた。

 許可を得てそこだけ部分的にメモをした。
見積もり総額は213,872円で、その出金内訳(領収書)は、119,912円ふるさと館(原田からの返金分)、
44,280三種町三浦町長、49,680三種町三浦町長となっていた。
 見積もり総額税込213,872円-返還金119,912円=93,960円は町負担分だ。
 嶋田教育次長は、「本来93,960円は1っぽんで納めるところだが、50,000円以内であれば請求書だけでいいので、
次長決済できるその範囲を超えないところの50,000円規定を利用し2口に分けた」という。
物品購入取付工期の確認をメモしなかったが、一目瞭然だったのは3枚ある領収書に書かれた金額が
物品購入取付け工事内容と符合しなかった。

 単純に考えても「返還金は町の歳入になっていないと言いながら、なぜ、領収書の宛名はふるさと館になり、
三浦町長なのだろう?」と疑問がわいた。

 そこで原田は訊いた。
返還金を町会計へ収納した後に改めて予算化して出金する方法が取れなかったのか。返還金に当てこすったピクチャーレール及びブラインド設置の必要性を訊いた。

 返還金119,912円を一旦町へ収納しないで、教育委員会が現金で使うことに問題はなかったのか。
返還金を町が会計上歳入処理しないから、原田に給料を支払った状態になる。故に会計課からは、
原田の所得として27年分給与支払報告書が能代市へ出ることは税務上の手続きに何の間違いもない。
「これが手続き上のミスでした。御免なさい」で済むレベルの事案か。

 返還金を使い込んでから「支払った給与」を「支払わなかった」とする“にわか辻褄合わせ”にかなり難しい問題がある。
27年分給与支払報告書を能代市に提出しておきながら、「給料は支払わなかった」と電話1本で済まそうとすることが手続き上間違っているのではないか。

 金を出した者に金をもらった者が出すのが領収書だ。
公金として歳入処理をしていないと言っているから返還金119,912円は公金にはならない。原田の金を保管している状態だ。それをふるさと館名義で出金し、領収書が存在するのはおかしい。ふるさと館も三種町の財産だから三種町の使い込みになる。
「例だが、拾得した金を届け出することなく使ってしまうことと同じではないのか」と話した。

 訊いていることに対し少し間をおいて答えを待った。が一言も答えるも説明もない。
ただ、3人とも声には出さなかったが「ううっ」と考え込んでいたようには見えた。

 「他にもまだまだ隠している事実がある」疑念を抱いた。

 原田は気を取り直して、「…尾を引く」参考のために、給与支払者について平成25年、26年は三種町会計管理者、
27年は第29回国民文化祭実行委員会であること、第29回国民文化祭実行委員会の出納閉鎖が
平成27年3月31日であることを確認した。
 その上で「今日の説明だけではわからない、納得していない。何が問題か今日の指摘されたことを含め
もう一度整理してから報告することを求めて11時05分終わる。

 その時、田村課長がフーと息を吐きながら「原田さんが国民文化祭開催時までにふるさと館談話室の壁に
パッチワークなど展示するためのバーを備え付ける目的(使い道を指定)で、平成25年にふるさと納税していたことが判らなかった。それで国文祭の開催直前26年9月末に自己負担約4,000円でカーテンレールを取り付けた」と言った。
「公務員として違反でないの?」と思った…が、言うは控えた。

 嶋田均教育次長は玄関で靴を履きながら「大変なことになった。死んでしまいたい」と目をうつろにして帰った。

 正午過ぎて間もなく原田が次の仕事に移動中、柿崎氏から電話が入った。
「次長が、話があると言っている。これから能代に向かう」とかなり緊急を要しているようだった。
「1時間前に帰ったばかりなのに、もう、問題の整理ができたの?」
「いや、…」と歯切れの悪い返事。3月25日の午後2時を約束した。

 

 説明に一貫性なく「事実隠し」の疑念を抱く

 平成28年3月25日(金)午後2時 嶋田教育次長、柿崎留理子氏来宅。
今日の嶋田均教育次長はにこにこしてさも自信ありげに玄関に入って来るなり言った。
「去年(27年)3月30日に返還金をふるさと納税で入金処理させてほしいと寄付申込書をこっち(三種町)から原田さんへFAXで送付した。その時点で返還金は三種町が受け取ったことになる。原田さんの金を使ったことにはならないことを申し上げに来た。」と。

 原田は「ふるさと納税を要請されたが、寄付はしなかった。報酬の返還と寄付行為とは趣旨が違う。
あの用紙1枚が三種町の受取書になるのか。
受取った金を町の会計処理上をして初めて三種町の公金になるのではないか。どうしたのか。その証拠はあるのか。
例えば6月の補正予算で雑入、或いは勝手に一般寄付だとか、繰り入れて議会の承認を得たとか?」

 嶋田均教育次長「それは一切ない。現金書留を受け取った総務と相談した。収納するところがなかった。
雑入にすると、原田氏の名前が出てくるので入金しなかった。
宙に浮いた現金だから勝手に使えないのでふるさと文化館に使うよう私が指示した」

 原田は嶋田次長に「町会計へ入金するのに原田の名前が出て困る理由があるのか。
25年、26年、27年共に半年から1年遅れの報酬支払いがあった。
一般企業だったら労働監督署が立入るような事案ではないのか」と、能代市の支払通知書を例示しながら訊いた。

 嶋田均教育次長は「能代市税務課へ原田さんの27年分給与支払報告書(市町村提出用)を送付したのは
三種町税務課が給与返還の経緯を知らないで課に残っている票を送った」と言った。

 あれっ? 27年分給与支払報告書(市町村提出用)を送った所管が教育委員会会計課から三種町税務課に変わった。

 原田は「帖面上に一切残さず、それぞれが口裏合わせをしているから説明に一貫性がない。
能代市税務課へ27年分給与支払報告書(市町村提出用)を提出することは報酬が払ったと税務上証明している。」
さらに加えて「次長は三種町企画課が原田宛に発送した寄付申込書が返還金の受取り書であり
三種町の金になったと主張する拡大解釈は間違っている。
帖面上の会計処理をしない限り返還金は三種町の公金ではない。
それこそ宙に浮いた金ではなく浮かして保管しているだけにすぎない」と、かなり口説く迫った。

 原田は柿崎留理子氏に遅配が常態化していた給与支払いについて訊いた。
「他の企画委員にも原田同様『報酬の支払いはない』と言っていた。何があって急に決算直前に支払ったのか」と。

     3月15日 平成26年分所得申告終了(25年1月1日~12月31日)
     3月16日 26年12月迄の労賃等給与113,500円を支払う(銀行振込日)
           支払者は第29回国民文化祭実行委員会会長三浦正隆。
     3月17日 銀行振込翌日の17日に会計監査を実施。
     3月19日 決算報告。第29回国民文化祭実行委員会解散
     3月31日 出納閉鎖。国民文化祭会計は県交付金、町補助金で構成。

 見ればお分かりのように、27年3月16日の支払日(銀行振込日)は26年度会計であることが歴然としていた。
しかし、三種町では26年分所得申告終了(27年3月15日)した翌日の27年3月16日に支払ったことで、
法定調書は平成27年分とせざるを得なかった。

 決算書は剰余金5,447,645円を町一般会計へ返納するとの記載があった。
出納閉鎖から2ヶ月間の調整期間を考慮しても平成26年度会計(26年4月1日から27年3月31日)で
帳簿処理ができると見込んで給与の返還をしている。

 柿崎氏は黙ったまま答えない。
事実関係を精査し、原因究明と対策を求めたのに対し、嶋田均教育次長は「私からは、これ以上何もないです。はい↑」と、開き直って帰った。

 ところが玄関を出た二人が外で何か話しあいが続いていた。
10分くらいして柿崎氏一人が「しかたねぇ困った顔」して又、玄関に入ってきた。
「先ほど次長は原田さんの27年分給与支払報告書(市町村提出用)を能代市に送付したのは
三種町税務課だと言ったがそうではない。教育委員会の会計課で残っている票を能代市へ送ったものである。
これ以上他の課へ迷惑をかけられないと次長と相談した結果訂正する。
現金封筒の中に同封されていた27年分給与所得源泉徴収票(受給者用))は現在教育委員会にある」と言って帰った。

 外を見たら、発言した本人嶋田均教育次長は車の中にいた。
「卑怯だな。この男が『かまして』杜撰な事務処理、不適切な会計処理など等の問題を引き起こす
要因の一つになっている」と、思った。

 

 無責任な詭弁に対抗できるもの

 不思議だった。この数日間、3人とも訊かれていること聞いている事をメモする気配さえない。筆記用具ひとつ出さない。誰か一人記録を取りなよ!と、心中そう叫んでいた。
馬耳東風に堂々対抗できるのは、「公文書情報公開請求しか道はない!」一瞬、頭をよぎった。
早速、三種町情報公開条例を検索した。
 同条例第5条規定に、実施機関が行う事務または事業に利害関係を有する者とある。
原田は能代市在住であっても 三種町が開催した第29回国民文化祭事業中パッチワーク・キルト部門を
担当した経緯から請求者資格がある事はわかった。

 だが待てよ、公開請求前にまだ問題解決に向けた方法はあるやなしやを考えるべし。

 原田は環境問題を引き起こした能代産業廃棄物処理センターを巡り、
長年にわたり許可権者である秋田県を相手に情報公開請求を繰り返し、時には訴訟を起こし裁判で争ってきた。
おかげでその実態を掴むことができた今は、
県の汚染除去対策に取り組むその姿勢に地元住民の心は対峙から感謝に変わった。

 公開請求結果が非開示となった場合のことを考えると…。
いやいや。三種町はケタ外れの無知でいながら平気に嘘をつく田舎役人の集合団体だ。
こちらも大変な労力、知力が必要になることを覚悟しなければならない。

そうだ、会って話し合えばわかる。三種町最高責任者三浦正隆に直訴しようと考えた。



 事実認識を整理すべきだ

 役職上、原田は収受日記録が押印された公文書を持たされる。
収受日記録は基本的に役所が文書や郵便物等を受け取った時の「いの一番」の仕事だ。
特に現金を扱う特殊郵便物は文書管理規程で厳しく拘束される。また公文書情報公開請求の対象財産にもなる。
 ところで、三種町の文書管理は一体どうなっているのだろう?
いつ、だれが、どうやって報酬の返還金119,912円が入った現金書留封筒等を受け取り、町が収受したのだろうか。
「いの一番」の仕事に役人の手抜きが生じたら「事が枝分かれ」してとてつもない面倒な問題が起きる。

  ①町が26年分報酬の返還金119,912円を公会計に歳入措置をしていないこと。
  ②公金としないまま町施設の備品購入費に充て全額使っていたこと。
  ③町施設の備品購入工事費総額税込213,872円は、会計帳簿に載せない26年度会計である
   報酬の返還金119,912円と、27年度会計93,960円をごちゃ混ぜにして使っていたこと。
  ④町負担分93,960円が、次長決済できる50,000円規定を利用し2口に分けて物品購入取付け費に充てたこと。
   次長のさじ加減でどうにもなるという契約方法はチェックをすり抜けるテクニックに利用されている。
  ⑤公金から支出されていない(公会計に歳入措置をしない返還金)のに、
   物品購入取付け工事費の領収書が、宛名は施設管理者(三種町長三浦正隆)であり、公文書となっていること。
  ⑥3枚ある領収書に書かれた金額が物品購入取付け工事内容と符合しないこと。
……など。

 そのうえに報酬の返還金を公会計へ歳入措置しなかったことから派生した所得税法上の問題もある。

  ⑦税務上報酬を受け取ったままになっていたこと。
  ⑧能代市税務課へ本来26年分会計給与であったものを
   27年分113,500円の給与支払報告書(市町村提出用)として提出したこと。
  ⑨「支払った給与」を「支払いがなかった」ことにして、提出していた給与支払報告書(市町村提出用)を
   電話一本で取り下げができる三種町テクニック。
  ⑩銀行名、口座番号などの個人情報を、三種町の入手方法は不透明だ。
   が、三種町会計管理者から報酬の振り込みが行われたことは事実だ。
……等など取り上げたら切りがないくらいだ。

 三種町は事実について整理すべきだ。事実整理のレベルから対話したい。
だが、そこに至るのが難しく厳しい。しかし、嶋田均教育次長はじめ三種町職員の公金を扱う認識を、
誤ったままにしてはいけない。「そうだ、明日は三種町長へ面会に行く」と決めた。



(文責:原田悦子)


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