SYNCHRONICITY


1983年発表  お薦め度 ★★★★☆
深遠なるアート・ロックの世界、ポリス・サウンドここに極まれり!

アルバム紹介 パラダイス&ランチ

心理学者カール・ユングが提唱した「共時性」に題材を取り、
彼らがデビュー当時から一貫したテーマとして取り上げている
現代人の孤独を鮮明に描き出した力作である。
「共時性」という心理学的概念を楽曲にあちこちに散りばめてはいるものの、
スティングが描き出しているのは”孤独な人間が取り憑かれている誇大妄想である”
この妄想は現代人ならば誰しもが心の中に潜在的に抱えてる”病理”とも言えよう。
それが時として偏執狂的な雰囲気となって現れている。
サウンドに目を向けると、ポリス=レゲエの図式は既に存在していない。
ジャズ、クラシックといった要素にとどまらず、
他のミュージシャンとのセッションで強く影響を受けた
サウンド・エッセンスなど取り入れつつニュー・ウェイブ的でシンプルなロックに立ち返っている。
彼らの演奏は非常に研ぎ澄まされていて、非の打ち所のないクオリティーにまで達していると言える。
タイトル曲でのアンディーのリード・ギターはかつて無いほど説得力があり、
スティングのベース、スチュアートのドラムが刻むリズムもシンプルかつタイトで必然性に満ちている。
前半部でのタイトなリズムとビートには
非常にプリミティブな力強さとパッションを感じずにはいられない。
サイケディリック調、エスニック調の趣をかもし出していると同時にアバンギャルドですらある。
後半部では今までのポリスにはあまり見られなかったリリシズムに満ち溢れている。
淡々とした歌と演奏の中にしっとりとした叙情的な世界を描き出している。
’83年はマイケル・ジャクソンが『スリラー』で世界中を席巻し、
デイビット・ボウイが『レッツ・ダンス』で
ダンス・ミュージックに接近しロック・シーンのトップに躍り出た年でもある。
そんな中でも、米ローリング・ストーン誌は
”今、最もロック・オーディエンスに愛されているバンドはポリスである!”
と声高らかにアナウンスしていた。
「見つめていたい」は’83年度ビルボード誌選出の年間ナンバーワン・ソングである。

アルバム紹介 ライター:ロジャー

5枚目にしてラスト・アルバム。
心理学者カール・ユング著作の「共時性」に題材をとった、
まるで万華鏡のように光り輝く彼らのマスター・ピース的な作品。
ポリス以外でもソロ活動していた3人が、
それぞれ外の世界で手に入れた音のエッセンスを全てそそぎ込んでいます。
三人のアンサンブルが濃密で深淵な音の空間を作りだしており、
高い芸術性までも感じさせるロック・アートの世界を繰り広げています。
「見つめていたい」、「キング・オブ・ペイン」、「アラウンド・ユア・フィンガー」、
「サハラ砂漠でお茶を」、「シンクロニシィティー・K」、
と言った名曲を収録しており、80年代を代表する名盤と呼んでも良いと思います。
「見つめていたい」は米ビルボード・チャートによる
83年度の年間ナンバー・ワン・ソングに選ばれています。
ロックを愛する人ならば一度は耳を傾けるべき名盤です。1983年度作品。

収録曲
/ SYNCHRONICITY
/ WALKING ON IN YOUR FOOTSTEPS
/ O MY GOD
/ MATHER
/ MISS GRADENKO
/ SYNCHRONICITY U
/ EVERY BREATH YOU TAKE
/ KING OF PAIN
/ WRAPPED AROUND YOUR FINGER
/ TEA IN THE SAHARA
/ MURDER BY NUMBERS

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