GHOST IN THE MACHINE


1981年発表  お薦め度 ★★★★☆
張りつめたテンション&ビート 魅惑のコンセプト・アルバムの登場 

アルバム紹介 パラダイス&ランチ

「機械の中に潜む亡霊」というタイトルがこのアルバムのコンセプトを象徴している。
物質主義の現代社会にはびこる矛盾に対して、
憤り、憂い、困惑しつつ彼らなりの観点で風刺し皮肉っている。
「インビジブル・サン」で歌われているのはアイルランド紛争の事であり、
淡々としたメロディー・ラインと悲壮感漂うメッセージが聴く者に強烈なインパクトを与える。
「ハングリー・フォ・ユー」では単なる欲望主義者、
快楽主義者に過ぎなくなった現代人のことを描写し、
「デモリッション・マン」で歌われているのは世界中にはびこっているテロリスト達のことであろう。
又、情報過多な現代社会における人間性欠如についても皮肉を交えて歌っている。
しかしながら、ただ単純に社会批判をしてアジテイトしている訳ではない。
彼らなりに解決の糸口を探っている点に目を向けねば成るまい。アルバム後半でそれが暗示されている。
サウンド的にはシンセサイザー、フォーンを大幅に導入しプログレシブな趣を漂わせている。
アルバム・コンセプトに沿ってシンセサイザーは非常に曇ってぼやけた音像で作品全体を覆っている。
これも又混沌とした現代社会を彼らなりに表現したものなのか・・・。
スチュアートのドラム・プレイもタイトにしてコンパクト、スティングのベースもまた然り。
非常にテンションの高いリズム&ビートに包まれており、今にもはち切れそうである。
ポリスにしては珍しい情熱的なラブ・ソング「マジック」
そしてほのぼのとさせる「ワン・ワールド」といった、
ポジティブな楽曲がこのアルバムを包み込んでいる殺伐とした雰囲気の解毒剤として添えられている。
愛と団結だけが解決の糸口に成るって事か・・・愛はマジックである。
ポリスが単なるポップ・ロック・トリオでないことを世界に示した力作である。

アルバム紹介 ライター:ロジャー

黒地のアルバム・ジャケットを見るだけで、
それまでの作品とは相容れない音世界の存在を予感させます。
シンセサイザーを大幅に導入しプログレ的サウンド作りでイメージを一新した作品。
初めて彼らがスタジオ・ワークに力を入れたとされ、トータル・アルバムとしての評価も高い作品です。
レゲイのリズムは極力抑えられた形でしか使われておらず、
ある意、味非常にストイックな作品に仕上がっています。
アルバム・タイトルがこの作品のコンセプトを象徴しています。
無能な政治家、過剰な情報、はびこる犯罪、
自然破壊、等々の現代社会の抱える多くの問題を取り上げ、怒りや、憂いをぶつけています。
「オメガマン」「シークレット・ジャーニー」「暗黒の世界」といった曲の中で歌われている、
彼らの世紀末思想的な世界は、心にジワジワとしみ込んできます。
「マテリアル・ワールド」「マジック」「インビジブル・サン」等々の作品を収録しています。
1981年度作品。

収録曲
/ SPIRITS IN THE MATERIAL WORLD
/ EVERY LITTLE THING SHE DOSE IS MAGIC
/ INVISIBLE SUN
/ HUNGRY FOR YOU
/ DOMOLITION MAN
/ TOO MUCH INFORMATION
/ REHUMANIZE YOURSELF
/ ONE WORLD
/ OMEGAMAN
/ SECRET JOURNEY
/ DARKNESS

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