【話題提供】桜田星宏
平成15年9月30日午後6時半〜 
ところ:能代働く婦人のいえ 参加者:25名

今年5月に東京フォーラムで開催された「平成15年度全国知的障害関係施設長会議」や、今年9月に開催された「第41回全国知的障害関係施設職員研究大会」での資料に基づき話がありました。その中で、特に国が定めた新障害者計画(平成15年〜平成24年)の前期5年間のプランの内容や、日本知的障害者福祉協会政策委員会がとりまとめた「知的障害者施設体系のあり方について」報告内容が紹介されました。
■新障害者計画の重点項目

【1】地域生活を支援するための在宅サービスを充実
【2】住まいや活動の場を確保 、グループホーム、授産施設等を整備
【3】精神障害者の保健医療福祉施策を総合的に実施
【4】障害者の雇用・就業の確保、雇用障害者に係る目標を設定
【5】施設は在宅生活を支える地域資源として活用 通所施設の整備に努め、入所施設は目標を設定せず、真に必要なものに限定

となっており、特に入所施設を真に必要なものに限定することについて明記されたことが重要であることが示されました。また、ホームヘルプサービスやショートスティ、デイサービスなどが在宅支援の中心的なサービスになってくることや、住まいの場としては、「グループホームが中心的な役割を担う」ことなどが示されました。

■施設のあり方検討会の報告(24時間型入所施設の見直し)
24時間型入所施設から
活動・就労の場としての「通所施設
生活の場としての「居住型施設

【1】現在の入所施設の作業棟を通所施設とする
【2】現在の居住棟を居住型施設に転換する
【3】居住型施設の利用者は、日中に同一敷地内の通所施設である作業棟だけでなく、敷地外の通所施設に通うことが出来る
【4】通所施設(作業棟)の利用者は同一敷地内の居住施設だけでなく、敷地外のグループホームや自宅などから通うことが出来る
【5】24時間の連携した支援を必要とする利用者は同一敷地内の居住型施設と通所施設を利用できる。


【通所施設のタイプ】
   
労働基準法を摘要、利用者は施設と雇用契約を結ぶ。 賃金は最低賃金以上であること。  

年金+工賃で最低賃金ラインとする。一部労働法が摘要される。

  創作等生きがい活動と作業、工賃支給は可能である 「デイセンター」と仮称する

 

参加者からは、このように現在の入所施設を解体していく方向が具体的に議論され検討されていることに、大きな驚きとさまざまな意見が飛び交いました。また、ホームヘルプサービスについては、能代山本地域で殆ど利用されていないことから、大日寮のコーディネーターや、虹のいえの生活支援コーディネーターが市町村と調整会議などをしながら、ホームヘルプサービスを活用していくことなどが話されました。
本日の座談会は9時まで及び、活発な議論や意見が飛び交いながら、「こうした話し合いの内容を共有・公開をしていきながら、ニーズの引き出しを進め、情報ネットワークを広めていくことがなにより重要だと確認しあいました。